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ストーカーとの七〇〇日戦争 の商品レビュー

3.7

66件のお客様レビュー

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2020/11/17

ネットで知り合った交際相手に別れを切り出したことでストーカー事件へと発展していき裁判までの詳細を描いた実話。 こんな物騒な話とは無縁でいたいと願うが、実際にはあちらこちらでよく聞く他人事ではない話。自分だけじゃなく家族や友達がいざとなったときにこの本を読んでいると参考になることが...

ネットで知り合った交際相手に別れを切り出したことでストーカー事件へと発展していき裁判までの詳細を描いた実話。 こんな物騒な話とは無縁でいたいと願うが、実際にはあちらこちらでよく聞く他人事ではない話。自分だけじゃなく家族や友達がいざとなったときにこの本を読んでいると参考になることが多々あると思う。 ただ作者もなかなか過激な対応をしている節があり、なんでそんなことを!と思わずにはいられなかった(笑)

Posted byブクログ

2020/11/16

まずはこの本を出版して大丈夫なのだろうかと心配になる。「もう私の人生に『絶対安全』は無くなった」と書かれていて、ストーカーの恐怖が消えない日々を想像するだけで恐ろしい。小豆島という閉じられた場所と、警察署の対応に多少安心を感じつつ、司法関連の対応に本を読みながら一緒にイライラする...

まずはこの本を出版して大丈夫なのだろうかと心配になる。「もう私の人生に『絶対安全』は無くなった」と書かれていて、ストーカーの恐怖が消えない日々を想像するだけで恐ろしい。小豆島という閉じられた場所と、警察署の対応に多少安心を感じつつ、司法関連の対応に本を読みながら一緒にイライラする。ストーカー加害者を治療地結びつける。これは必ず必要でしょう。

Posted byブクログ

2020/10/09

ネットで知り合って交際した相手、急な別れ話からストーカー行為へ。警察への届から危ない相手と知る。弁護士間の示談、契約の拘束力と違約対応。ネットの書き込み、脅迫・名誉棄損で逮捕。加害者の依存症、病識を持ち治療して欲しい、被害者の安心のために。 出来事対応、試行錯誤の繰り返しから、...

ネットで知り合って交際した相手、急な別れ話からストーカー行為へ。警察への届から危ない相手と知る。弁護士間の示談、契約の拘束力と違約対応。ネットの書き込み、脅迫・名誉棄損で逮捕。加害者の依存症、病識を持ち治療して欲しい、被害者の安心のために。 出来事対応、試行錯誤の繰り返しから、警察、司法、弁護士、カウンセラーなどの日本の現状、被害者の大きな負担、心情、制限された暮らしが見えて来る。悪人逮捕より治療、未然防止。

Posted byブクログ

2020/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

*ネットで知り合った男性との交際から8カ月―ありふれた別れ話から、恋人はストーカーに豹変した。誰にでも起こり得る、SNS時代のストーカー犯罪の実体験がここに* ストーカーが「事件」に発展してしまった際の、実際の行政とのやり取り、民間でないと出来ないあれこれ、最後に頼るべきところ、などが克明に書かれたノンフィクション本。「事件」化してしまった時に読むには、非常に心強い実用書と言えるでしょう。 ただ、フィクションなのが却ってアダになったのか、今ひとつストーカー相手への心底からの恐怖心、みたいなものが伝わってこない。 相手に対する態度も毅然とは程遠く、許したいのか、とことんやるのか、訴訟するのかしないのか・・・仕方がない部分もあるとは言え、どうにもブレ過ぎで共感し辛かった。やはり恐怖や憎しみだけではくくり切れない「情」があるんだろうなあ、とは推察しますが、優柔不断過ぎて途中で挫折しそうになり、最後は斜め読みでなんとか完読。 結論、 ・ストーカーは「病」 ・出来るだけ「事件」にならないよう未然に防ぐ努力を! ・「事件」化した場合も、行政や司法は縦割りなので、完全には頼りにならないし、寄り添ってもくれない。自分で調べて、民間機関も上手に使う ってことですかね。 実用書としては有益、読み物としては大変疲れる本でした。

Posted byブクログ

2020/07/30

いや、ちょっと本当に怖かった。 ストーカーなんて若い人の話だろう…と思っていた。 著者の内澤旬子さんが、被害にあったのは今の自分と同じくらいの年齢の時だ。 ストーカー被害は、独身の人に限った話でも、恋愛関係のもつれだけに限った話ではないようだが、ネット社会の拡大によって、多くは...

いや、ちょっと本当に怖かった。 ストーカーなんて若い人の話だろう…と思っていた。 著者の内澤旬子さんが、被害にあったのは今の自分と同じくらいの年齢の時だ。 ストーカー被害は、独身の人に限った話でも、恋愛関係のもつれだけに限った話ではないようだが、ネット社会の拡大によって、多くは水面下で増長しているものだろう。 内澤さんは、お上品な見た感じと破天荒な行動のギャップ、その語り口(文章)がとても魅力的で、前作の「漂うままに島に着き」も楽しく読んだが、その裏でこんな壮絶な日々を送られていたとは…。 雑誌連載の書籍化のためか、同じような内容が繰り返されるようなところがあり、重い内容なだけに読んでいて辛かった。星は付けられない。2020.7.29

Posted byブクログ

2022/01/17

加害者を治療に結びつけるというところはいいのだが、無駄に長い。著者が治療にあたった心理士とラジオで話していた、事件のあらましと治療に関する話を聞いている方が面白かった。

Posted byブクログ

2020/04/09

たまに見る内澤さんのツイッターには、ヤギのカヨの写真がたくさんあって楽しかった。「本の雑誌」の連載(「着せる女」というタイトルで本になった)も本当に楽しくていつも真っ先に読んでた。それと同時にこんなことが起こっていたなんて…。言葉を失ってしまう。 私は高野秀行さんの大ファンで、...

たまに見る内澤さんのツイッターには、ヤギのカヨの写真がたくさんあって楽しかった。「本の雑誌」の連載(「着せる女」というタイトルで本になった)も本当に楽しくていつも真っ先に読んでた。それと同時にこんなことが起こっていたなんて…。言葉を失ってしまう。 私は高野秀行さんの大ファンで、高野さんが取り上げる本も良く読む。どれも面白いものばかりだ。だがしかし!この本ばかりは高野さんのように「むちゃくちゃ面白い」とはよういわん。もちろん高野さんは「つらくて深刻な内容」であることを理解した上で、「誤解をおぞれずに言えば」というまえがき付きで言っているわけだけど、どう考えても「面白い」という表現が私にはできない。 ストーカー被害の当事者がここまで事の経緯を詳細に書いたものって他にあるのだろうか。いや、あるのかもしれないが、こんなにリアルにその恐怖や理不尽さ、自分の生活から何から根こそぎ変えられてしまう絶望感がひしひしと伝わるものは、まずないように思う。内澤さんの文章の力で、彼女の日々を(おこがましい言い方ではあるが)追体験させられて、心の底から震え上がってしまった。 何が恐ろしいといって、この被害には「終わり」がないことだ。加害者は逮捕・収監されてもまた出てくる。被害者の方が住所を変え仕事を変えるのが当たり前という現実。今この時にも、著者の心には恐怖が居座っているだろうし、そういう人が他にもどれだけいるかと思うと、もういたたまれない気持ちになって、暴れ出したくなる。著者は冷静に加害者教育の必要性まで説いているが(ほんとに立派だと思う)、心の狭い私など、日頃の「厳罰化は犯罪抑止力になどならない」という持論をかなぐり捨てて「ストーカーは終身刑。強姦犯は○○!」と叫びたくなるのだった。

Posted byブクログ

2020/03/28

書き手の心情が地の文で殴り書きのように繰り返し書き連ねられており、慣れるまでなかなか読みにくいが、その分書き手の熱量や思いがダイレクトに伝わってくる一作であり、読み物としてもサスペンスフルで面白い。 依存性の高い万引き窃盗、放火、薬物使用、痴漢、覗き、レイプなどの性犯罪などの反...

書き手の心情が地の文で殴り書きのように繰り返し書き連ねられており、慣れるまでなかなか読みにくいが、その分書き手の熱量や思いがダイレクトに伝わってくる一作であり、読み物としてもサスペンスフルで面白い。 依存性の高い万引き窃盗、放火、薬物使用、痴漢、覗き、レイプなどの性犯罪などの反復事犯は、どれもが犯行が繰り返されれば、不特定の誰かが甚大な被害を蒙る。だがストーカーの場合、次の犯罪のターゲットが不特定多数の誰かではなく、前回の犯罪の被害者と同一人物となる可能性が極めて高く、被害者たった1人で裁判の恐怖を被らないといけない。 ストーカー行為の治療方法は、カウンセリングを重ねることによって、理性や医師に働きかけ、思い込みと現実のギャップを認識させ、認知の歪みを正していく認知行動療法。そして、ヒトには動物的な脳と人間的な脳の二つの中枢があるという学説のもとで、ストーキングしても成功しない、失敗したと動物的脳が反応する動作やストーリーを作成して、治療対象に何百回も巡らせることで、ストーカー行為を司る本能的な無意識領域に働きかけ、神経活動を崩壊させる条件反射制御法がある。

Posted byブクログ

2020/03/11

書き切ったというか、どこまでもあけすけで、渾身の一冊というか、身を切る覚悟で書いてることが伝わる一冊。1/3ほど読んだところでお腹いっぱいになった。ここで終わりでしょ?と読みながら思った。しかし終わらない。まだまだ残りのページが分厚い。 AからのLINEや2chへの書き込みに耐...

書き切ったというか、どこまでもあけすけで、渾身の一冊というか、身を切る覚悟で書いてることが伝わる一冊。1/3ほど読んだところでお腹いっぱいになった。ここで終わりでしょ?と読みながら思った。しかし終わらない。まだまだ残りのページが分厚い。 AからのLINEや2chへの書き込みに耐えかねてリアクションを取ってしまうところは、素人ながらアチャー ... と思った。それも恐怖と不安が成せる業なのだろう。警察やら弁護士やらとの煩雑なやりとりや手続きが綿々と綴られていて、本当にうんざりする。自分にこんなメンドクサイことができるだろうか?公的機関に適切に頼ることの難しさは勿論ある。そして、人との繋がりというか、友人、知人など頼る先があることも本当に大事だ。それをうまくできるかどうかが生死を分けることもあるだろう。 著者は、Aが何を考えているのかいろいろ想像しているけど、Aはこの本の中では弁明や自己分析はできない。想像だけど、Aには著者が自由に生きている様子や、物書きという仕事に対する嫉妬があったのではないだろうか。その嫉妬がストーカー行為を増幅させた気がしてならない。 末尾に記された、依存症としてストーカーを治療することは遠い道のりだと思わされた。薬物やアルコールの依存ですら、今の社会がまともに対応できていないのに。依存症は否認の病と言われているから、治療に向かうこと自体に独特の難しさがある。

Posted byブクログ

2020/02/22

ノンフィクション、しかも著者自身の体験によるノンフィクションで非常に緊迫感がある。 また、ストーカー被害者という発信の難しい立場からの生の声はとても貴重だと思う。 そういった性質上 多少読みにくい部分はあるものの、知られざる現場を覗ける希少な読書体験は最後まで飽きさせない。 ノン...

ノンフィクション、しかも著者自身の体験によるノンフィクションで非常に緊迫感がある。 また、ストーカー被害者という発信の難しい立場からの生の声はとても貴重だと思う。 そういった性質上 多少読みにくい部分はあるものの、知られざる現場を覗ける希少な読書体験は最後まで飽きさせない。 ノンフィクションという性質上、万人受けはしないと思われるが、ストーカーに関わる人はもとより、より多くの人に読んでほしい一冊。

Posted byブクログ