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ストーカーとの七〇〇日戦争 の商品レビュー

3.7

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

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2022/04/22

ストーカーに対峙した一例。 法整備は穴だらけ、警官や弁護士の人柄や能力によって安全確保に差が出て、再犯防止の治療も本人の病識次第。

Posted byブクログ

2022/04/05

ストーカーに狙われたらどうなるか? 本書は被害者の視点からストーカー行為について書かれている。 本書を読了後にストーカー関連のニュースを読むと、短い文章の行間が見えるようになる。被害者の取った行動や膨大な事務手続きが目に浮かぶのだ。 専門用語が多く、警察や検察での手続きなど、物語...

ストーカーに狙われたらどうなるか? 本書は被害者の視点からストーカー行為について書かれている。 本書を読了後にストーカー関連のニュースを読むと、短い文章の行間が見えるようになる。被害者の取った行動や膨大な事務手続きが目に浮かぶのだ。 専門用語が多く、警察や検察での手続きなど、物語としては退屈な部分も少なくないが、被害者の実体験の子細な記録として価値がある。 本書の特徴としては、ストーキング自体への憤り以上に日本の法制度や警察・検察・弁護士などの公的機関への憤りが前面に出ている。 おそらく被害者保護を求めて公的機関に相談していくうちに余りにも雑な対応に嫌気がさし、被害者を蔑ろにしている日本の状況に気づかされたのだと思う。 ストーカーがゴジラで、相談した公的機関が日本政府のような印象である。 日本で被害者になるということは、これほどまでに不利な状態に陥るということなのだ。

Posted byブクログ

2022/03/16

ストーカーとの700日戦争ですが、被害に遭われた方には引き続き心を痛める日々が続いていくとわかりました。特にデジタルタトゥーはいつ現れるのか?消えたと思いきや沈んでいただけで、また浮上するという、恐怖をずっと持ち続けなければなりません。 ストーカーは誰でもなる可能性があるのか?...

ストーカーとの700日戦争ですが、被害に遭われた方には引き続き心を痛める日々が続いていくとわかりました。特にデジタルタトゥーはいつ現れるのか?消えたと思いきや沈んでいただけで、また浮上するという、恐怖をずっと持ち続けなければなりません。 ストーカーは誰でもなる可能性があるのか? 普通にいま側にいる人が、「ストーカーになるかも」と思ったら写真も撮らせられません。 心に残った部分を引用させて頂くと 『これまでの人生、わずかでも危険のある行為は、全く認めず、厳しく禁じるような親に育てられてきた私にとって、危険な目に遭ったときに、誰かに頼り、助けてもらうことが、これほど頼もしく、そして私自身をさらに強くすることを、はじめて知ったような気がする。』ところです。 タイトルはストーカーとの戦争ですが、本の中には筆者が色んな人に助けられてきたことが書かれています。これは筆者が同じような人なのだと思います。 私は「こんなこと頼ったら迷惑かな」と躊躇ばかりしていながら、人には「言ってくれなきゃわからないよ」と言うタイプなので、誰も助けてくれないと思います。 窃盗や性犯罪の対象は不特定多数だけど、ストーカーの対象は1人のようなところは納得です。だからこそ防げる方法があるなら警察や裁判所は最大限に取り組んで欲しいと思いました。 最後に、ヤギのカヨを見てみたくなりました。

Posted byブクログ

2022/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

わたしにとってはとても身近な香川県で起きた実際にあった話です。 小豆島と言えば、幼いころに祖母と旅行に行った記憶があります。 …そんな平和な話じゃなくとてもびっくりする内容です。 およそストーキングされるような魅力のある人間じゃないので、ストーカー行為がとても他人事というか、テレビのニュースで見る話…という気持ちがありました。 それがまぁ、こんな身近な県で起きている…と思うと戦慄 が走ります。 著者がパニックになりながら、とった行動や、警察、弁護士、裁判所と関わった公的機関にイライライライラ。 読み進めながら弁護士の対応に特にイライラしてしまい、当事者の著者の気持ちを思うと怒鳴り込んでやりたいほど 笑 それにしても、ストーカーの被害者が隠れて生きていかなくてはならない国、日本。 どうにかできないものなのか??とても考えさせてくれる本でした。

Posted byブクログ

2021/07/28

読み物としては、心情が細かく書かれており、主人公(作者)に感情移入しやすかった。 ノンフィクションということもあり、とてもリアルだった。 また、実際にストーカー被害に遭ったら…という観点から勉強にもなった。

Posted byブクログ

2021/06/11

書いてくださってありがとうという気持ち。 今のところ今年読んだノンフィクションでナンバーワン。ちなみに去年のナンバーワンは角幡さんのツァンポー渓谷の本。柳広司さんの「太平洋食堂」も捨てがたいか。 まさか自分がストーカー被害に遭うなんて。そしてそれに対して何ができるのか、どんな実害...

書いてくださってありがとうという気持ち。 今のところ今年読んだノンフィクションでナンバーワン。ちなみに去年のナンバーワンは角幡さんのツァンポー渓谷の本。柳広司さんの「太平洋食堂」も捨てがたいか。 まさか自分がストーカー被害に遭うなんて。そしてそれに対して何ができるのか、どんな実害があり、絶望があり、手間と労力がかかり、失うものがあり、得るものが少ないのか。体験談でもあり、ガイドブックともなるドキュメンタリー。 書かずに済むなら書きたくない、忘れられるなら忘れたい。一方で、黙って泣き寝入りなんてしていられない、自分だけの問題ではなく、多くの被害者のためにもなる、と筆を運んだ筆者。 本書により、過去の被害者のほんのわずかでも救済と、未来の被害者を生み出さない結果に繋がることを願う。 そこそこ分厚い本で、読み切れるかなと思ったけれど、一気読み。プロの文章は本当に読みやすく、文章の書き方指南としても参考になるのでは。 自分もいつ、被害者にも加害者にもなるかもわからない。その視点を持ち、覚悟すること。それがストーカー被害を減らす、なくしていく一歩になる。 読めてよかった。内澤旬子さん、ありがとうございました。

Posted byブクログ

2021/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長い。前半はスイスイ読めるが、中盤からが長いよ~。著者が実際にストーカー被害に遭った模様のルポ。警察へ行き、被害届を出し、示談するもまだまだ終わらない。ネットで知り合って交際した彼氏。嫌気がさして別れ話したところ、執拗な連絡、脅迫。恐怖だろうが著者の対応も正しいのだろうか。「もうシカトすればいいのに」ってとこでも返信してるしなぁ。私はストーカーに遭ったことがないので真の意味で寄り添えた読書にはならなかったのかも。ネットでの出会いを全否定はしないけれど、この彼氏のように前科があるケースもありやっぱり怖い。

Posted byブクログ

2021/03/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストーカーとの七〇〇日戦争 著者:内澤旬子 発行:2019年5月25日    文藝春秋 ノンフィクション作家でイラストレーターの内澤旬子氏が受けたストーキングルポ。700日にもわたる、犯人に対してのみならず、警察や検察、弁護士という“異界”の人たちとの闘いについても書いている。加害者はすでに出所し、この本の連載が始まった2018年5月以降、約束を破り再び著者への接近を図ろうとしてきた(2度)。彼女はこれを書きながら、今も恐怖に怯え、そして闘っている。 書かずには居られない、そんな内容だった。彼女にとって書くことが闘い。気持ちはわかるし面白かった。でも、少し長すぎる。 加害者男性とはインターネット上で知り合い、8ヶ月間交際した。彼女は東京から小豆島に引っ越し、ヤギと暮らしながら著作に励んでいた。加害者は香川県に住んでいた(今も?)。小豆島の彼女の家に行きたいと言われたが、忙しいからと断ったのがことの始まり。打ち合わせ中だからというのに、何度もメッセージをよこし、すぐに話したい、すぐに会いたい・・・電話が3時間連続でなったことも。性格的にも疑問に感じていたので、彼女の方から別れ話を持ち出した。 別れた後に男側からストーキーング。ありがちなパターンだし、一見すると、その後に直接接触されたとか、家に侵入されたとか、けがをさせられたとかといったこともなく、連絡だけしつこく来る軽いストーカー行為のように映ってしまうかもしれない。しかし、彼には前科前歴があり、さらには、名前も本名でないことが判明してくる。そして、平謝りして「もうしません」と言いつつ、とつぜん激怒する。脅しや不気味な連絡・・・加害者に腹が立つより先に被害者の恐怖に感情移入してしまう。 彼女は警察に被害届けを出す。ストーカー規制法では無理で、「脅迫罪」。受理され、起訴寸前まで行ったが、双方が弁護士を立てていた和解が成立したため、不起訴となった。しかし、通信を含めて二度と彼女に接触しないという和解事項を破り、LINEで連絡が来る。相手にしなかったら、2ちゃんねるに彼女の名前をあげて悪口を書き始める。ほとんどが下半身のこと。彼女は作家なので名前を書かれると特定されてしまう。そして、彼女側の弁護士が超いい加減なやつで、和解条件を無断で引き下げていたり、また違反に対してもほとんどなにも対処しなかったり。 恐怖と怒り。仕事は手につかず、本すら読めない精神状態に。警察も検察も弁護士も頼りにならない。自分で2ちゃんねるに書き込んだIPアドレスを自力(業者に有料で頼む)で割り出し、加害者が書いていたという証拠を確保し、再逮捕へともっていく。 しかし、彼にくだった刑期はわずか。彼が出てくるとまた恐怖との闘いとなる。さらなる闘いを彼女は決意する。 恐ろしくて恐ろしくて仕方ない、闘いたくはない、とにかく安心して眠りたい、と単純に思うのみの彼女。途中、もうどうでもいいわ、という思いになって投げ出してしまうシーンもしばしば。気持ちは分かりすぎるほど分かる。でも、そういう投げ出しが後悔にもつながっていく。これまた分かる。 この本を出した今、彼女は大丈夫だろうか。 これが誰しも感じるであろう読後感ではないか。

Posted byブクログ

2021/03/13

p87 ケルベロス android スマホ監視アプリ p233 e内容証明 p314 昔は受刑者に懲役を受けさせるだけで完結していたが、今は治療モデルに変わりつつある p334 認知行動療法は、理性や意志に働きかけて良くないことをしているということを言葉によってりかいさせ、...

p87 ケルベロス android スマホ監視アプリ p233 e内容証明 p314 昔は受刑者に懲役を受けさせるだけで完結していたが、今は治療モデルに変わりつつある p334 認知行動療法は、理性や意志に働きかけて良くないことをしているということを言葉によってりかいさせ、条件反射制御法は、言葉と動作によって本能などを司る無意識領域に働きかけて衝動を消す

Posted byブクログ

2020/11/23

ノンフィクション大賞ノミネート。口語体と情報が交互に出るので、参考にしたい方は最後から読むことを推奨。現実と心理が詳しく描かれている。安価に便利な物が手に入るようになった時代、人の心は手に入らない。それだけは真理として理解すべきことと理解した。

Posted byブクログ