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あのこは貴族 の商品レビュー

4

370件のお客様レビュー

  1. 5つ

    93

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/04/30

都内出身・お嬢様の華子。今後の人生を悩み婚活に励む。 地方出身・美紀。東京の空気に負けないよう自立した生活をする。 そして、華子の幼馴染の相楽さん。お嬢様ながらに息苦しさを感じ、アクティブに生きる。 この3人が重なり合う物語りです。 タイトルからは少し嫌味ったらしいストーリーか...

都内出身・お嬢様の華子。今後の人生を悩み婚活に励む。 地方出身・美紀。東京の空気に負けないよう自立した生活をする。 そして、華子の幼馴染の相楽さん。お嬢様ながらに息苦しさを感じ、アクティブに生きる。 この3人が重なり合う物語りです。 タイトルからは少し嫌味ったらしいストーリーかと思ったが…ぜっんぜん違う!面白かった! それぞれの生い立ちの中で悩みを持ち、そこから抜け出そうとする3人。 何が正解なのか? とても楽しめました〜。

Posted byブクログ

2022/04/23
  • ネタバレ

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最初は貴族側の話で、ちょっと退屈…だったけど、加速度的に面白くなった。 幸一郎、まさに慶應だなぁというお坊ちゃん。 とても嫌いなタイプ(笑)。 話し合うことが出来ない人間と結婚なんて絶対しちゃダメだ。 だけど、しばらく経ってから逆に心を開ける相手になるっていうのもなんか分かるし、 時が解決するというか…そういうことは、 生きている上での素晴らしいことの1つな気がする。 全く関係ないタクシーのおっちゃんの言葉がなんか沁みた。 あと、作中で紹介されていた心中天網島、とても惹かれた。 知らなかったので、読みたいと思う

Posted byブクログ

2022/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

華子が結婚を焦りすぎて、自分を見失ったイタさにページがどんどん進んでいく。 最後に、自分で行動して道を切り開くように変化したところが良かった。最初と最後で全然印象が違う! ただ、女の義理とやらが私にはよく分からなかったので、星マイナス1つ。

Posted byブクログ

2022/04/15

同郷の作家さんだと知り読んでみた。 田舎から上京してきた人間から見る東京と地元っていうのが自分に重なって共感しながら読んだ。 東京生まれ東京育ちの人にもそれはそれで東京へ思うところがあるのだ、という視点は今まで抜けていたかも。 ストーリーも面白く、読後感が爽やかで良かった!

Posted byブクログ

2023/06/10

都内庶民派としては華子寄りです。全くもって"貴族"ではないものの都内しか知らず、他で暮らす勇気もない掴みどころがなく靄がかかっていた自分に重ね合わせて共感しながら読む事ができました。都内を出てみたい願望があります。

Posted byブクログ

2022/04/09

小説はあまり読まないのだが、知人から勧められたこと、劇場版に少し関わりもったことからトライしてみた。 都会と地方のアラサー女性の悲哀はわかるものの、脚色気味というかややステロタイプな感も無きにしもあらず。

Posted byブクログ

2022/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東京のハイクラスな家に生まれ、これまで何も苦労することなく生きてきてしまったことがコンプレックスの華子。地方から東京に出てきて、大学で内部生との階級の違いを見せつけられそこには超えられない壁があることを悟った美紀。 自分も東京に出てきて10年以上たつけどこんな格差があるんだということをあまり感じることがなかった。でもそれこそが分断されている、階級が違う、ということなのだろう。交わる必要もなかったし、そんな機会もなかった。だから上流階級の中でどんな活動が展開されているか想像もつかない。 デパートに外商顧客という特別扱いされる人がいるんだということを初めて知った時のような感覚。 どちらの階級が人生において優でどちらが劣かといったテーマではない。まったく共通点がないようで2人の女性に通じるテーマは自由だったのではないか。 いいところのお嬢さんで結婚により更に籠の中の鳥にされた華子が最後に自由を求めるのは分かりやすいけど、美紀もかつてお金の問題で行きたい大学を辞め家に帰ってこいと言われた時、時代が止まっている田舎の中で浮き居心地の悪さを感じた時、やはり自分を絡め取ろうとしてくる鎖のようなものから逃げなければと思ったのだろう。 立場が上のように思えた幸一郎が、最後には一番自由がなくてすこし不憫に感じられる。 資産や家柄というリソースがなければ見られない世界があると同時に自由がなければ見られない世界もあるということなのかな。 去年映画を観ていて俳優陣もすごくよかったので映像に変換されて読めて面白かった。またこの作者の本を読んでみよう。 

Posted byブクログ

2022/12/27

初めて読んだ山内マリコの本。私と同い年。出身県は違えど、おそらく私と同じ上京組。この話は彼女自身が体験した心情や葛藤を巧みに言語化された物語なのだろうな、と感じないではいられない。 私はこの本を美紀の気持ちに共感しながら読んだ。東京出身の友人達が自宅の最寄駅を言いながらマウンテ...

初めて読んだ山内マリコの本。私と同い年。出身県は違えど、おそらく私と同じ上京組。この話は彼女自身が体験した心情や葛藤を巧みに言語化された物語なのだろうな、と感じないではいられない。 私はこの本を美紀の気持ちに共感しながら読んだ。東京出身の友人達が自宅の最寄駅を言いながらマウンティングをしていることに気づいた時、周りが都会の私立中高一貫出身者ばかりと気づいた時、これまでも今も、私だけが違っている、と違和感を感じる瞬間が時折ある。 東京と地方、富裕と貧困、子持ちと独身、どんな立場にあっても押し付けられる役割と価値観。その中でどう自己を卑下することなく主体的に動いて自分の道を歩んでいくか、について考えさせられる一冊だ。 私たちは世の中を理解すればするほど、自分が見えていなかった世界が見えるようになり、想像力が豊かになる。だから、周囲にも優しくなれる。 同時に自分が変えられるものと変えられないものもよく見えるようになり、生きるのが楽になる。 華子も美紀もどちらにも共通する点があるのがこの物語の特徴ではあるけれど、私には終盤の美紀の潔さが、達観と諦観の狭間で賢く強かに生きる上京組の姿として眩しく感じた。 星5つ付けたいけれど、美紀が仕送りを止められたことで夜の仕事に流される点が予想可能で少し切なくて星は4つで。

Posted byブクログ

2022/03/30

私はどちらかと言うと、華子や相楽さんのいる世界で暮らしてきたので、美紀のセリフには胸が痛くなることもありました。いろんなことがあって、成長していく華子を心強いと思う一方、なんでそんなに頑張らなきゃいけないんだろうと思ってしまう。 強くて自立した女性、結婚して家に入る女性、どっちも...

私はどちらかと言うと、華子や相楽さんのいる世界で暮らしてきたので、美紀のセリフには胸が痛くなることもありました。いろんなことがあって、成長していく華子を心強いと思う一方、なんでそんなに頑張らなきゃいけないんだろうと思ってしまう。 強くて自立した女性、結婚して家に入る女性、どっちも両立して上手くやれる子もいるけど、どっちも出来ないときはどうしたらいいんだろう。 ストーリーはすごく面白くて、華子と美紀どちらかを上げるわけじゃないところも凄く良かったです。 ただ、自分の傷に滲みるところがあったので1つだけ⭐︎を減らしました。

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2022/03/28

特に"貴族"の華子ちゃんの生まれと暮らしぶりが固有名詞もたっぷりでリアルに描かれていて、読んでいて楽しかった。女性同士の連帯について、現実ではこんなにはっきりと口に出して、プラスのベクトルをもって行動していくのは難しいけど、でも私の身の回りにもささやかな勇気を...

特に"貴族"の華子ちゃんの生まれと暮らしぶりが固有名詞もたっぷりでリアルに描かれていて、読んでいて楽しかった。女性同士の連帯について、現実ではこんなにはっきりと口に出して、プラスのベクトルをもって行動していくのは難しいけど、でも私の身の回りにもささやかな勇気をくれるような連帯の種はたくさんあって、それをちゃんと育てていきたいなと思った。 あと富裕層めっちゃホテル行くなと思った。お茶もお食事も結婚式もホテルで、ホテル以外の選択肢なさすぎねという感じ!

Posted byブクログ