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海の見える理髪店 の商品レビュー

3.6

277件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

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  3. 3つ

    90

  4. 2つ

    14

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    2

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2021/03/09

6つのストーリー。表紙の爽やかなイメージとは、少し違って、主人公はそれぞれ過去を後悔してる風。読後はスッキリではないけど、みんな折り合いつけて生きてるよね。

Posted byブクログ

2021/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

荻原さんの小説は7冊目。 これがついに直木賞を獲った作品か〜と思いながら読んだ。 実力は知ってたので、もちろん日本語も文章も間違いなし、ある程度のクオリティは保証されてる感じ。さすが荻原さんという印象で面白かったけど、個人的には予想以上!とまでは行かなかった。 同じ家族ものの短編集なら「家族写真」のほうが面白かった気がする。 以下ネタバレ。 率直に言って、展開がベタな短編が多かった。 それが絶対にダメとは思わないけど。 実は親子でした、実は娘が死んでました(2回)、実は虐待受けてました。なんか安直に読者をビックリさせようとしてる意図が透けて見えるような。 直木賞だということを考慮?すると、むしろこれくらい素直な展開の方がいいのかもしれない。  ただ6編目の「成人式」で亡き娘の友達が都合よく登場して夫婦を助けるところは、おいおいすげーラッキーだなと思ってしまった。この友達さんが、人格ある1人の人間ではなく都合よく話を進めるための道具にしか見えなかった。このシーンは少し苦手だ。 似た話なら、短編集「家族写真」の中の「プラスチック・ファミリー」のほうが良かったと思う。パッと見ヤバいやつとそれに対する一般人の反応として、もっと現実的に無理のない展開という意味で。 これのラストシーンはあっさりしてるけど見事な締めだから、もし気になった人がいたらぜひ読んでほしい。日常と非日常が無理なく繋がっていてとても気持ちいい。 とはいえ全体的には綺麗にまとまってたしディテールも細かくて丁寧だし、良い本だなという感じ。 一番好きなのは「いつか来た道」。 予定調和感もあまり強くなくて好み。 特に母親のキャラクターがいい。欠点だらけで、現代の母親としては大変問題ありそうな人物だけどそこが人間らしい。彼女による苦しみをなんとか克服しようとする娘の葛藤が胸に迫る。高齢の母が認知症になっている可能性になかなか思い至らなかったのは、怖いと同時に強く毅然としていた母への無意識の信頼からだろう。こういう、愛しているから憎い、憎いから愛している、みたいな相反する描写はとても好き。それが見事に描かれている。 主人公は最後に、自分のことも母のこともひっくるめて過去をうまく消化して、受け入れて、未来へ踏み出していく。感動的で希望のあるラストシーン。この話は、この先も何回か読み返すと思う。 良い小説でした。

Posted byブクログ

2021/02/28

いろんな家族の気持ちを追体験させてくれる 作品でした。 ただただ無為に日々を送るのではなく、 残りの人生をもっとちゃんと考えないと いけないと思いました。

Posted byブクログ

2021/02/28

短編の家族小説集。 家族愛と言うよりは、 こじれた家族関係が、重くなり過ぎずに描かれているのが、良かった。

Posted byブクログ

2021/02/21

直木賞受賞の表題作「海の見える理髪店」は、短編ならではの緊張とひっくり返しが悪くなかったけど。 連作かと思って読み始めたが、テーマはさておき各話の間には特に繋がりがなかった点が、勝手に期待して期待外れだった。 成人式は郁美ちゃんに救われた。

Posted byブクログ

2021/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

家族をテーマにした小説を集めた本 本のタイトルにもなっている海の見える理髪店は 店主の語り口調で物語が進んでいき、山あり谷ありの店主の人生がゆっくりと語られていくので読みやすかった。 特に印象に残った話は成人式 若くして亡くなってしまった娘さんにかわり成人式に出席する夫婦 辛いことから逃げるのでなく受け入れ思いもよらない形で立ち向かっていく姿は少し笑ってしまうけど感動する話だった

Posted byブクログ

2021/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

家族を描いた短編集。 時を経て訪れる邂逅、喪失との決別、そんな物語でした。 直木賞受賞作ということで勝手にハードルを上げてしまい、余計な展開を期待してしまったが、予備知識がなかったほうがよかった気がする。

Posted byブクログ

2021/01/24

うーん。 題名が素敵で手に取ったが やはり短編は苦手でした 物語に入り込む頃に終わってしまうので… 直木賞作品だったんですね 読んでから知りました

Posted byブクログ

2021/01/19

 少し気持ちが参っていたけど、「成人式」を読んで、笑ったり泣いたりできた。そのほかの話も、なんだかうまくいかない家族が書かれていて、それがよかった。安心できた。

Posted byブクログ

2021/01/17

六編からなる短編集。 表題作と『いつか来た道』『成人式』がお気に入り。 解説で「過去と向き合うっていうことは、未来に向けて踏み出すこと」とあったがどの作品からもそれが強く感じられた。 読後は、切なさがありながらも、一歩前に進む勇気をもらえるそんな短編集だった。

Posted byブクログ