海の見える理髪店 の商品レビュー
短編集なので総合してどんなふうだとコメントできないのですが、しいて言えばどれも「親子」の話です。どの話も親子の愛を感じる暖かい作品ではありますが、いくつかの作品は、親からの縛りを乗り越えて自分を取り戻すという話なので、必ずしも親子の愛がテーマではありません。しかしいずれの作品も勇...
短編集なので総合してどんなふうだとコメントできないのですが、しいて言えばどれも「親子」の話です。どの話も親子の愛を感じる暖かい作品ではありますが、いくつかの作品は、親からの縛りを乗り越えて自分を取り戻すという話なので、必ずしも親子の愛がテーマではありません。しかしいずれの作品も勇気のようなものをくれるのです。ちょっと不思議な、だけどちょっと嬉しい気持ちになる、そんな小説です。
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鏡の向こうとこちら。手を伸ばしあっても、実は逆の手だから握手もできない。きっと私はなんでも鏡越しに見ていた。真正面から向き合うとつらいから こうありたい自分と現実の自分
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お涙頂戴感があふれているストーリーはあまり好きじゃ無いんですが、それでも読むと涙が溢れてくる単純な読者の私です。この本も感情を刺激してきますが、でも泣くほどでは無かったな。 表題作「海の見える理髪店」では辺鄙な場所にポツンと立つ理髪店の店主が客である「僕」に今までの人生を饒舌に...
お涙頂戴感があふれているストーリーはあまり好きじゃ無いんですが、それでも読むと涙が溢れてくる単純な読者の私です。この本も感情を刺激してきますが、でも泣くほどでは無かったな。 表題作「海の見える理髪店」では辺鄙な場所にポツンと立つ理髪店の店主が客である「僕」に今までの人生を饒舌に語ってくる。最後近くなりその理由がわかります。 英単語を駆使する少女が出てくる「空は今日もスカイ」も良かった。茜が家を出た理由、出会った陽太が家を出た理由は深刻さにこそ違いはあるものの、両方とも切ない。 この小説、直木賞を受賞したそうです。
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続きを読みたくなるわけではないけれど、その人のその後の物語は続いてると感じる 切なくほっこりする 人間臭い話でした
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一つ一つのエピソードが、短編に思えない程だった。驚く程ではないけれど、面白い。読んでいても次が気になる程ではない、でもスルスルと読める一冊。面白かった。
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家族の物語。表題作の海の見える理髪店は映像化向きの物語。昭和のなごりに海辺で理髪店を営む偏屈な店主の元に訪れる青年。店主の昔語りを聞きながら髪を切ってもらう。理髪店はサービス業。髪を切る技術は当然のことながら、話術やもてなしなどなど。知恵と工夫がつまった仕事だったんだな。6話分の...
家族の物語。表題作の海の見える理髪店は映像化向きの物語。昭和のなごりに海辺で理髪店を営む偏屈な店主の元に訪れる青年。店主の昔語りを聞きながら髪を切ってもらう。理髪店はサービス業。髪を切る技術は当然のことながら、話術やもてなしなどなど。知恵と工夫がつまった仕事だったんだな。6話分の家族の物語は痛かったり、辛かったり、苦しかったりする。
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直木賞受賞作品。6話短編集。家族の話がベースとなってますが、どれも「心温まる」という話ではないところにドラマを感じました。チクンと胸に小さなトゲが刺さる失意が残りました。
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家族がテーマの短編小説。 印象に残ったのは下記! ・海の見える理髪店 ★★★★ お店の様子がなんだか平和的で清々しい印象があり◎ 最後に店主との関係がなるほどと! ・遠くから来た手紙 ★★★ 本筋とは関係ないが、ちょうど自分の弟が今年結婚するので実家が変わってしまう。ってのが妙にリアルに感じ少し寂しい感じがすごく分かった! こんな思いを抱くとは驚きだ! ・空は今日もスカイ ★★★ とにかく子供たち2人が幸せになってほしい。 ビッグマンが罪に問われないでほしい。 ・成人式 ★★★★ 成人式に行ってからが◎ ラストは、泣きそうになった!
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成人式の話がとても好きでした。 星野源がラジオでMIU404のあるシーンを「異質なものの共存」と言っていたけど、わたしはまさにそういう異質なものの組み合わせに感動したり、面白さを感じたりするよう。(余談だけど、今やってる親バカ青春白書もそういう理由で、結構好き) 成人式に、大人が成人として参加する。もちろん周りは訝しがるけど、本人達は目的のために一生懸命なのが愛おしいし、鈴音ちゃんの友達がとっても良い子で、そのキャラクターが嬉しい。 他の短編は結構スルスルーっと読み終っちゃったけど、最後にググッときました。 少し重松清ちっくなお話かも?
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1年ほど前に買っていたようだ。その時は6つの短編のうち2つ目の途中までしか読んでいなかった。今回は全6編を読了。特に最後の成人式が一番心に響いた。この作者の作品は初めてだったが、死や失業といった悲しみを帯びたものがテーマになっている。おそらく作者自身の経験、思いもあるのだろう。憂...
1年ほど前に買っていたようだ。その時は6つの短編のうち2つ目の途中までしか読んでいなかった。今回は全6編を読了。特に最後の成人式が一番心に響いた。この作者の作品は初めてだったが、死や失業といった悲しみを帯びたものがテーマになっている。おそらく作者自身の経験、思いもあるのだろう。憂いが醸し出す深いものも感じられた。
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