海の見える理髪店 の商品レビュー
流石、直木賞作品。どの短編もほっこりさせる内容です。萩原氏の作品はこれまでも何冊か読んできましたが、その時代背景や語り口は浅田次郎さんとダブってしまう。優しい気持ちに浸りたい方にお薦めです!
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少し昔に書かれた家族との関係を描いた短編集です。家族だからこその割り切れないものをはらんでいて、心の奥底と共鳴する感じがします。甘口ではないですが、じんわりと残ります。 表題作は、海辺の小さな町で小さな理髪店を営む初老の男の物語。評判の理容師だったが隠遁したかのようにひとりで店...
少し昔に書かれた家族との関係を描いた短編集です。家族だからこその割り切れないものをはらんでいて、心の奥底と共鳴する感じがします。甘口ではないですが、じんわりと残ります。 表題作は、海辺の小さな町で小さな理髪店を営む初老の男の物語。評判の理容師だったが隠遁したかのようにひとりで店をやっている。彼は、都会からやってきた初めて顔をあわすお客相手に、問わず語りのように、起伏の激しいこれまでの人生をとても静かに語りだす。理髪店につきものの会話のように見せかけて。 一流の腕を持つ彼のことだから、髪質や顔立ちや骨格などから、お客の正体に気づいたから、だったのでしょう。 違う結果になってしまうのですが、「アルジャーノンに花束を」で主人公が理髪店を訪ねるシーンを思い出しました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作の「海の見える理髪店」 客が息子だと店主はいつ気づいたのか。つむじを見つめた瞬間だろうか。頭のかたちや生え癖は親子で似る。床屋という職業だからこそ、そこに「あ」と来たのではないか。 過去をたくさん語ったのは、残したかったからではなく、ただ話したかったからだと思う。その「ただ話したかった」に、会えなかった年月の重さがある。 読みながら、もう話せない父のことを思った。今、目の前にいる家族と、タイミングを待たずに話そうと思う。
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家族にまつわる6編の短編集です。切ないけれど心温まり、未来を思い描く出発点となるような物語でした。短編ゆえの物足りなさが、その物語の未来を想像する余白になっていてよかったです。最後の『成人式』が一番グッときました。
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溢れ出る「こういうのでいいんだよ」感。 表題作の海の見える理髪店の展開にガツンとやられ、どの短編でも情景や儚げさを見事に表現されている。解説にもあるけど各物語のアイデアが素晴らしい。 荻原浩は月イチぐらいで摂取したくなる。
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それぞれの舞台や情景を、色味も含めて想像できる短編集。穏やかな物語の中に、ハッとさせられたり大転換が時折忍ばせてあり、読み進めるのが楽しい。 海の見える理髪店、いつか来た道、成人式がとくにお気に入り。
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短編はあまり好みませんが それぞれ胸の奥にポンと残る感じでした。 特に最後の「成人式」が印象に残る。 短編にしては、って感じです。
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どの話もグッとくるものがありました。 ほっこりして、切なくなって、悲しくなって。 話ごとで、感情を揺さぶられました。
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色々な人や家族のエピソード風の物語を集めた短編集でした。 それぞれの物語とも、どこか哀愁を漂わせつつ、最後は心温まるストーリーでした。 よまにゃん特別カバーに惹かれて買いましたが、直木賞受賞作だったのですね、とても良い物語の集まった1冊でした。
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どの話も面白かった。 海の見える理髪店が特にストーリーに引き込まれた。 他の話も、「切ない」の一言では表せられないような読後の余韻があって素敵な短編集だった。
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