海の見える理髪店 の商品レビュー
Facebookの読書グループでおすすめされていたので、読みました。 短編集で、どの話も「そんな気持ちになることあるよね…」と思うようなお話でした。途中で結末が予想できる話もありましたが、それはそれで悪くなかったです。 やっぱりタイトルになっている短編が1番よかったかな。著者の...
Facebookの読書グループでおすすめされていたので、読みました。 短編集で、どの話も「そんな気持ちになることあるよね…」と思うようなお話でした。途中で結末が予想できる話もありましたが、それはそれで悪くなかったです。 やっぱりタイトルになっている短編が1番よかったかな。著者の他の作品も読んでみたいと思いました。
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前情報まったく取らずに読了。 短編小説で直木賞の文庫本というのもあり 隙間時間に読めましたが タイトルにもなってる海の見える理髪店に一番、琴線が震えました。 単純に戦前戦後を生きた店主の話に引き込まれ、 単純に結末にビックリしてました(笑) 難しい話ではなかったのに まったく気...
前情報まったく取らずに読了。 短編小説で直木賞の文庫本というのもあり 隙間時間に読めましたが タイトルにもなってる海の見える理髪店に一番、琴線が震えました。 単純に戦前戦後を生きた店主の話に引き込まれ、 単純に結末にビックリしてました(笑) 難しい話ではなかったのに まったく気づかなかったので 自分は鈍感でした。 他の短編小説も総じて 過去との決別と再生がテーマにあるように思いました。 料理名は家族の儚さ。 家族とは別の個人個人のエピソードは時代に翻弄されても生きる力 命の儚さがよく出てたように思います。 理髪店は高倉健さんのエピソードから着想したのかなというクダリがありました。 海外で暮らす小さい女の子の話は火垂るの墓を思い出しました。 浮浪者の描写が切なかったです。 差別や虐待が行われてる上で馬鹿みたいに青い空 馬鹿みたいに蒼い海という表現も考えさせられました
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2019年(発出2016年) 262ページ 第155回直木賞受賞作です。全6編の短編が収録されています。 ◉海の見える理髪店 ◉いつか来た道 ◉遠くから来た手紙 ◉空は今日もスカイ ◉時のない時計 ◉成人式 全編を通じてさびしさと切なさが感じられました。そして、止まっていた時計...
2019年(発出2016年) 262ページ 第155回直木賞受賞作です。全6編の短編が収録されています。 ◉海の見える理髪店 ◉いつか来た道 ◉遠くから来た手紙 ◉空は今日もスカイ ◉時のない時計 ◉成人式 全編を通じてさびしさと切なさが感じられました。そして、止まっていた時計が動き出すような、未来に向かって進み出す先に、ほのかな希望が見えるような終わり方でした。でも、どちらかというと辛い、切ない面が強かったです。 過去への後悔が渦巻いているのが、『成人式』なのですが、これはきつい。でも後半、成人式に出ようとユーモアまじりのドタバタ劇があり、少し心が浮き上がりました。『時のない時計』は、時計店の店主が止まった時の中に囚われているという印象でした。理髪店の店主と同様、こちらの店主にもちょっとした救いが欲しかった。あまり印象の良くない店主で終わってしまいました。表題作『海の見える理髪店』が1番自分の好みでした。饒舌な店主の過去語り。浮き沈みの人生。栄光と挫折。奢りと自堕落。転落の人生。そしてプロフェッショナルな仕事の描写に引き込まれました。 でも全編、良いお話でした。
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荻原浩さんの「小説」を読んだのは、本書が初めてです。 わざわざ「小説」と書いたのは、『人生がそんなにも美しいのなら』という荻原さんの9つからなる漫画作品集を先に読んでいたからです。(2023年10月15日読了) さて、本書は6つからなる短編集で、どの作品も素晴らしく、楽しませても...
荻原浩さんの「小説」を読んだのは、本書が初めてです。 わざわざ「小説」と書いたのは、『人生がそんなにも美しいのなら』という荻原さんの9つからなる漫画作品集を先に読んでいたからです。(2023年10月15日読了) さて、本書は6つからなる短編集で、どの作品も素晴らしく、楽しませてもらったのですが、とりわけ、『海の見える理髪店』,『遠くから来た手紙』,『成人式』の3作品には大きく心を揺さぶられました。 さすが、直木賞受賞作ですね! 一方で、本書を読んでいる間に、時折『人生がそんなにも美しいものなら』を読んでいた時の感覚が頭に浮かんできました。 そこで、『人生がそんなにも美しいものなら』を再読すると、この作品は、新たな別の物語に、両作品に収録されているある作品と、ある作品のある部分が融合され、全体がうまく熟成されたことで出来上がっているのかな?という、(荻原さんの作品はたったの2冊しか読んでいない身であり、甚だ恐縮ではありますが)本当に勝手な感想も持ちました。 尚、これは私の嗜好にあっているために特に感じたことで、当然ながら良い意味で書いています。 事実、両作品ともに私のお気に入りであり、これからも荻原さんの作品を読み進めようと思います。
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短編集があまり好きではないと思っていたけど、 いくつもの物語が数十ページで読めるお手頃さ◎ 少し胸が苦しくなるような内容ではあったけど 最終的には心が温まる、そんな作品でした
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※このレビューにはネタバレを含みます
いつか来た道 認知症の母と再会する話。ラストで少女(母に縛られていた過去の自分)に別れを告げる決別するシーンが良かった。 遠くから来た手紙 すれ違い距離ができてしまった夫婦の話。実家に帰って持って帰った昔の手紙の内容がほっこりした。何事も一時的な感情で動くのではなくて、初心を思い出してから判断したい。 空は今日もスカイ 父がいなくなり苦しい生活をしている女の子と虐待されている男の子の話。虐待という言葉がはっきりと書かれておらず、子供の目線で虐待を伝えているのが逆にリアルだった。助けてくれたビッグマンのことを警察に勘違いされるもそのことが伝わらないのがもどかしかった。続きが気になる。 時のない時計 時計屋には、娘の亡くなった時間、奥さんが出ていった時間、など失った時間で時が止まっている時計が置いてある。この世にはひとつの時間ではなくて同時にいろんな時間が存在している、という言葉が印象的だった。 成人式 15歳で亡くなった娘の成人式に出た夫婦の話。ここで止まっていた時間との決別をする。
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荻原さんの作品は文章が心にスッと入って来て、情景がくっきりと想像出来るような気がします。この小説は家族を描き出した短編集ですが、それぞれの登場人物の過去を消化し、未来に進み出す想いに共感します。表題作は伝説の理髪店の店主とその客である僕の関係を描いたものですが、2人のやり取りから描き出される父としての想い、子としての想いに心が震えました。事故で娘を亡くした夫婦が、娘の成人式に出ようとする「成人式」も印象的でした。
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それぞれの家族の話。いろんな形があって、自分はどうやって生きていこうか、周りの人を大切にしようと思える短編集だった。
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息子と父親、娘と母親など、いろいろな関係性を描く。どれもちょっぴり不幸なできごとが含まれていて哀愁を誘う。中には、ほろりと涙することも…。
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大人になるにつれ家族との関係は変わってくるもの… その難しさに悩むことがあっても、「家族だって1人のちっぽけな人間なんだな」と、愛おしく感じる作品でした!
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