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海の見える理髪店 の商品レビュー

3.6

277件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    123

  3. 3つ

    90

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    2

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2023/12/23

家族と時間をテーマにした6編の短編集。表題作がいちばん面白かったです。独特な文体で実際にその場に居合わせているかのような気分になりました。次に良かったのは「成人式」。どんなに辛いことがあっても、人は乗り越えていけるんだなぁと感じました。

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2023/12/02

家族小説と聴くと、ほっこり系かなぁ〜と想像していたのですが、いわゆるの流れとはどれも違っていて、新しい切り口から家族の繋がりを見せてくれます。 優しい、温かい、だけではない家族。辛い出来事や苦い感情も含めて、時々離れたり触れ合ったりしながら、繋がり続けていくことの美しさを感じまし...

家族小説と聴くと、ほっこり系かなぁ〜と想像していたのですが、いわゆるの流れとはどれも違っていて、新しい切り口から家族の繋がりを見せてくれます。 優しい、温かい、だけではない家族。辛い出来事や苦い感情も含めて、時々離れたり触れ合ったりしながら、繋がり続けていくことの美しさを感じました。 まとめきらない終わりも、読者にその先を委ねているようで、とても好みです。

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2023/11/30

家族の物語の短編集。悲しみや、やり切れなさの中に温かみを感じられた。理髪店は最後に「え!」となって、時計の話では「えーぇ?」となった。

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2023/11/13

喪失がテーマである短編が5つ集まった短編小説集。読む前は、悲しい予感ばかりしてたが、読んでみると悲しいだけではなく温かい気持ちにもなれるそんな本でした。 特に「空は今日もスカイ」のポップな要素や「海の見える理髪店」の客と店主の関係性は好きだ。

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2023/10/08

過去に囚われる人たちが、新たな一歩を踏み出していく短編集。 時間が経ってからわかること、気づくことがある。良い意味でも、悪い意味でも。

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2023/09/30

短編集で最終話の喪失の痛みがまだ胸に残りつつも...未来は希望で溢れている(というか明るい未来にしたい)と全話を通して思わせてくれた。 過去があるから今があって未来がやってくる。現実と向き合い今を大事に生きましょうって思った。

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2023/09/30

切ない話が多かったです。 心がすさんでいるときには読まないほうがいいですね。 取り戻せない時間をどう生きるか。。。

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2023/09/29

うーん、直木賞受賞作ということで期待して読んだけど、「海の見える理髪店」だけ読んで、他の短編は読む気になれなかった。 「海の見える理髪店」のみの感想だけど、同じ空間での展開で、没入していけず終焉した感じ。店主だけでなく、お客さんの人生にも焦点を当ててもらいたかったという個人的感想...

うーん、直木賞受賞作ということで期待して読んだけど、「海の見える理髪店」だけ読んで、他の短編は読む気になれなかった。 「海の見える理髪店」のみの感想だけど、同じ空間での展開で、没入していけず終焉した感じ。店主だけでなく、お客さんの人生にも焦点を当ててもらいたかったという個人的感想。

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2023/09/18

有名俳優や政財界の大物が店主の腕に惚れて通い詰めたという伝説の理髪店。僕はある思いを胸に、海辺にあるその理髪店を訪れる……(表題作) 家族との関係に主題を置いた短編集。 儚い思い出、淡いつながり、残り続ける後悔、人生の喪失。今ではもう取り返しのつかない家族との関係を描いた6編...

有名俳優や政財界の大物が店主の腕に惚れて通い詰めたという伝説の理髪店。僕はある思いを胸に、海辺にあるその理髪店を訪れる……(表題作) 家族との関係に主題を置いた短編集。 儚い思い出、淡いつながり、残り続ける後悔、人生の喪失。今ではもう取り返しのつかない家族との関係を描いた6編が収録されています。取り返しのつかない苦い過去だとしても、そこにはその気持ちをどうにか昇華し、飲み込んで未来へ進んでゆきたいという思いがあります。……ただ、疲れているときに読むとどうにも気持ちが沈みがちになりますので、前向きな気分になりたいときにおすすめです。 全話に共通して、淡々としていて心情描写が多めながら風景描写が飛びぬけて美しく、どの話も景観が鮮明に浮かびます。

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2023/09/09

萩原浩さんの作品は初めてです。(この1ヶ月ほど最寄りの本屋さんの戦略なのかもしれませんが、気がついてみると某出版社の「ナツイチ」という「この夏のイチオシ」のシリーズがその本屋さんで戦略的に並べられていました。古今東西様々な名作が平積みになっています。私はそのトラップに、まんまとひ...

萩原浩さんの作品は初めてです。(この1ヶ月ほど最寄りの本屋さんの戦略なのかもしれませんが、気がついてみると某出版社の「ナツイチ」という「この夏のイチオシ」のシリーズがその本屋さんで戦略的に並べられていました。古今東西様々な名作が平積みになっています。私はそのトラップに、まんまとひっかかっているのかも知れません?この萩原さんの作品もその一つ。ありがたいことです。) この作品は短編集なのですが、どの作品も心情描写、状況描写、風景描写を、決して表面を波立たせることなくストーリーが静かに展開されていく不思議な雰囲気でした。私は最初は少しだけ戸惑いを覚えました。 主人公の心情風景を中心にストーリーが展開していきます。会話はほとんどありません。少しの会話があったとしても、それらは語り手そのものの言葉ではなく、大半が聞き手の印象として語られているので「・・・」がほとんど無い。あっても回想の場面が多いので、「・・・」が少ないのです。 この作品の中に納められている短編6作品は全てそういった心情描写を中心に紡がれたもの。 大きな事件やハッとする出来事がある分けではなく、主人公の過去や現在の心象風景をどちらかと言うと「穏やかに」描き切っている。ワクワクドキドキと言う感じてはなく、しんみりと読み手に訴えかけてくる感じです。 しかし、ワクワクドキドキする様な展開ではないので、読み進めるのに少しだけ気合が必要でした。本編を先読みしているという自惚のような飛ばし読みも全く不可能。 台風一過少し暑さが和らいだので、何とか落ち着いて?読むことが出来ました。6作の短編は全て異なる味わいで、フッと心が揺すぶられました。静かな余韻を残していく。 しかし、最後の作品はダメでした。最初の書き出しの設定から「これはアカンヤロ!」という雰囲気を醸し出していました。まるで涙腺を攻撃するようなストーリー。読み進めると、これでもか!これでもか!どうだ!!!と、責められまくって、 私は降参しました。 まだまだ暑い初秋の候。少し涼しくなったのかもしれません。

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