マジカルグランマ の商品レビュー
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少しずつ自分の立ち位置を見つめながら成長していくシンデレラストーリー。 でも、主人公は75のおばあちゃん。 最後にちょこっと躓くけれど、そこがよかった。
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最初はとっつきにくかったけど、段々面白さにはまっていった。 正子がちえこばあちゃんから一転、世の中から嫌われて行くところ 嫌われたのを逆手に売り込んでいく鋼のメンタル 嫉妬を隠さない などなど、クスリと笑えて読後はスッキリした。 マジカルなんとかって初めて聞いた言葉だけど、...
最初はとっつきにくかったけど、段々面白さにはまっていった。 正子がちえこばあちゃんから一転、世の中から嫌われて行くところ 嫌われたのを逆手に売り込んでいく鋼のメンタル 嫉妬を隠さない などなど、クスリと笑えて読後はスッキリした。 マジカルなんとかって初めて聞いた言葉だけど、 確かにマジカル黒人、マジカルグランマ、マジカル日本人...世の中にあふれてるよね
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〇〇だから、〇〇らしく、、、そんな価値観にとらわれなくていい!いくつになっても輝ける。 ゆったりの人生だっていいし、ジェットコースターみたいに思い切り走る人生もまた素敵だ。 先が読めなない展開が面白くて夢中で読みすすめた。
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正子さんのキャラがすごく面白い。高齢化問題、セクハラ…今の日本が抱えているいろんな問題をまるでマジックのように正子さんが解決していく。エンディングもまさかの展開であっという間に読み終えた。歳をとるのもいいものだと感じる一冊です。 19年11月24日読む
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自分が思い描く理想像と、現実とは少し高いところにあるから、いつまでも憧れられるのかもしれない。憧れはいつまでも憧れなのだ。
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お気に入りの柚木麻子 いつも働く女性の辛さや励みを等身大で表現して 読んでいて心地よいのだが、今回のヒロインは75歳のおばぁちゃん 元女優の彼女は 世間が求める優し穏やかなおばぁちゃん像(マジカルグランマ)を演じているが 実は上昇志向が強い プライドの高い 目立ちたがり屋さん そんな 主人公の正子のもとに 様々な人たちが集まって来る。 自分のイメージと違ったときの世間のバッシングや 大きな家が案外価値なく メルカリを使って家にあるものを売るところなど なかなか 時代に乗っている。 ただ 大きな家を持て余した正子が 家でホラーハウスを営みだすところから ジワジワ 夢物語が展開していく。 話はいつものように読みやすいものの 最後まで主人公へ寄り添えず、お化け屋敷プロジェクトの達成感が味わえなかった。 ただ 「褒められたい 一目置かれたい 何者かになりたい」気持ちは 年齢を重ねたお年寄りの方が強いのかもしれない。 「だって 年寄りは次にちやほやされるのはいつかわからないんだもの」 「話を聞いて欲しくて。~彼女が迷惑かなんてお構いなしだ」 身につまされる。 う~ん これも直木賞候補だったけど・・・私的には残念でした。
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「マジカル◯◯」という言葉を初めて聞いた。 半分くらい読み進めたところで飽きてしまい、滅多にないことだけど読み切るのを諦めようかとも思ったけど、後半はジェットコースター並みに面白くて、読むのを止められなかった。 今あるもので、今の自分で、どう生きて、どう幸せを掴むか。
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作品名が中身をしっかり表しているところが素敵。 あらゆる人のあり方について 理想を作ってしまってる世の中に気付かされる作品。 理想があることは悪いことじゃない。 でも知らない間に理想を押し付けてしまってるな、 逆に押し付けられてるなってことに気づかされる。
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同じ柚木さんの書いた「ランチのアッコさん」より読みづらい。登場人物たちがなんだか誰も彼も優しくないのだ。 読み手が思う「こういう風になって欲しいな」がことごとく覆されていく、予想が外れて…というか、こっちに行った方が絶対面白いのに、と思うコースを外れていく様子が落ち着かないのである。 と、実はこの小説にとっては、このコースを外していくことが非常に重要なテーマになっている。こうでないと、この小説が成り立たないほどに。 「マジカルグランマ」とは世間がこうあって欲しい、おばあちゃん像を指す造語。優しくて世話好きで家事が上手くてちょっとおとぼけででも色々世知に長けていて…。都合のいいおばあちゃん像のことなのである。元となった言葉は「マジカルニグロ」、白人にとって都合のいい黒人召使のことである。 そういう「マジカル…」ではない、「マジカル」から脱したいという、主人公正子さんの活躍を描いた小説なのだから、「マジカルおばあちゃん小説」であってはならない。予定調和や安易なハッピーエンドは読者の求める「マジカルファミリーストーリー」なのだから。 でも俺は予定調和な小説が好きだけどな。
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とにかく痛快で、最後まで面白かった! 周囲の人が期待するような『かわいいおばあちゃん』を演じて一躍人気者になった正子さんが、ある日を境に一夜にして激しいバッシングの対象に。…なってからのバイタリティがとにかく凄い!とにかく貪欲!逞しい! そして彼女の好奇心と行動力は、我知らず、...
とにかく痛快で、最後まで面白かった! 周囲の人が期待するような『かわいいおばあちゃん』を演じて一躍人気者になった正子さんが、ある日を境に一夜にして激しいバッシングの対象に。…なってからのバイタリティがとにかく凄い!とにかく貪欲!逞しい! そして彼女の好奇心と行動力は、我知らず、自分の中の可能性に気づかずに燻っていた周りの人達をどんどん巻き込んで彼らの人生を動かし、社会的なムーブメントまで作ってしまいます。 そして、実はこのお話の肝は、女性や高齢者、有色人種、性的少数者などに対して昔も今もある差別について、気づかないうちに鈍感になっていないか、いつのまにか刷り込まれた『望まれる役割』を演じて自らを抑圧する事に慣れてしまっていないか、といった気付きをさりげなく促してくれるところにある、と私は思います。 さすがは『エトセトラvol2』の責任編集をされた柚木麻子さんです。 息子のパートナーに対しての正子さんの考え方が実に素敵でいいなと思いました。 同じ作者の『ランチのアッコちゃん』にあまりハマらなかった人にも、この本はおススメしたい。
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