マジカルグランマ の商品レビュー
70代の優しいおばあちゃん役で人気を博した主人公。夫が亡くなった際の葬儀で、ついつい記者に本音を出してしまったことで炎上して日陰者に。 それでも、表舞台に立ちたいし、自分のやりたいと思ったら躊躇しないアクティブな精神は削れることなく、ついぞホラーハウスをやることになった。 年...
70代の優しいおばあちゃん役で人気を博した主人公。夫が亡くなった際の葬儀で、ついつい記者に本音を出してしまったことで炎上して日陰者に。 それでも、表舞台に立ちたいし、自分のやりたいと思ったら躊躇しないアクティブな精神は削れることなく、ついぞホラーハウスをやることになった。 年齢というステレオタイプに縛られない生き方が印象的。 最初こそあまりテンポが上がらず、どこまでいくのか…と思っていたものの、ホラーハウスの話からどんどん面白くなった。 主人公の周りを振り回す姿に多少Oh…となったけど、でもこれこそリアルな人間の姿かもしれない。
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面白かった。 自分勝手でわがままな主人公。 でも、情に厚いところもあって憎めない。 あんなおばあちゃんになりたいなぁと思うけど、私には無理だな。 マジカルグランマとは、おばあちゃんはこうあるべき。世間的に理想的なおばあちゃん像。 世間の思い込みに合わせる必要はない。自分は自分らし...
面白かった。 自分勝手でわがままな主人公。 でも、情に厚いところもあって憎めない。 あんなおばあちゃんになりたいなぁと思うけど、私には無理だな。 マジカルグランマとは、おばあちゃんはこうあるべき。世間的に理想的なおばあちゃん像。 世間の思い込みに合わせる必要はない。自分は自分らしく!を貫く主人公が素晴らしい。 ラストまで自分を貫いてる逞しさに感動しました。
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「マジカルグランマ」 おばあちゃんとは思えないほど、若々しくオシャレして、どんどん活躍するおばあちゃんのことだと思っていたが全然違う意味だった。 元女優、75歳の浜田正子は、映画監督との結婚と同時に主婦生活を送っていたが、姑たちの介護も終わって再び女優として返り咲いた。憧れの大物...
「マジカルグランマ」 おばあちゃんとは思えないほど、若々しくオシャレして、どんどん活躍するおばあちゃんのことだと思っていたが全然違う意味だった。 元女優、75歳の浜田正子は、映画監督との結婚と同時に主婦生活を送っていたが、姑たちの介護も終わって再び女優として返り咲いた。憧れの大物女優、「紀子ねえちゃん」のアドバイスで、髪をラベンダー色混じりの綺麗な銀髪に染め、実際よりもおばあちゃんらしい外見にし、有名携帯電話のコマーシャルに若手人気俳優の「優しくて穏やかな理想のおばあちゃん」役として出演してブレイクした。 ところが家庭内別居していた夫が亡くなり、マイクを向けたマスコミの前で、「せいせいした」ような態度が思わず出てしまったせいで、世間からバッシングされ、仕事が無くなってしまった。 再び、小さな仕事でもつかもうと面接に挑んだ小さな芸能事務所での会話で思わぬことを知った。それは、自分がずっと大好きだった映画「風とともに去りぬ」のマミーという黒人メイドは、白人を救済するためだけに存在する魔法使いのように(マジカル)なんでも出来る献身的な黒人キャラクター「マジカルニグロ」として問題視されているらしいということだった。同じように「マジカルゲイ」という言葉もあり、ドラマなどで物語を進めるためだけに存在する、楽しくてオシャレでおせっかいで、主人公の仕事や恋愛を手助けしてくれる女言葉をつかう男性キャラクターとして批判されているということも知る。では、正子がブレイクしたコマーシャルで演じてのいた「優しくて穏やかなおばあちゃん」は若い人にとって都合の良い「マジカルグランマ」ではなかったか?実際の正子と同様、普段の生活の切り盛りに大変で、子供や孫に穏やかな笑顔ばかり向けられないシニア達だって沢山いるのに「マジカルグランマ」はそんな実際のシニアの多くを傷つけてきたのではないか? 正子は一念発起して、夫の親が建てた自宅である古風なお屋敷をお化け屋敷にして、自分の「嫌われキャラ」となってしまった個性を逆手にとり、恐ろしい幽霊を演じて、一世風靡した。 75歳というシニアになっても目立ちたい、我儘な性格だが、それが行動力になり、居候していた映画監督志望の杏奈に脚本を書かせたり、隣人のゴミ屋敷のお爺さんの家から「お化け屋敷」に必要なものをどんどん調達した上、キャストとして参加してもらったり、隣の自律神経失調症で休職中の男性一家にも企画や物販で参加してもらったり、息子とその彼氏にもスタッフとして参加してもらったりと、周りの居場所のなかった人たちをどんどん巻き込んで、独自の仕事を生み出していった。そして、全国で「お年寄りがお化けを演じる」ブームを巻き起こし、杏奈は「映画監督」として歩き始めることが出来るようになった。正子が期待したほど、正子自身の名前は広まらなかったが、杏奈を始め、周りの人に「自分はこんなことが出来る」という自覚を目覚めさせ、活躍の場を作ることになった。そして、正子も杏奈も「自分が活躍できるのは自分の才能ではなく、周りの人の協力があるから」と改めて認識することになった。 昭和の頃に求められていたような典型的な「良妻賢母」は「マジカルワイフ」とでもいうのだろうか?若い人の生き方に今はそういうのは求められていない。ファッション誌などを見てると、仕事を家事と子育てをかっこよくこなす「マジカル・ワーキングウーマン」みたいなのも取り上げられているけれど、そういう理想像に今の女性は苦しめられていない? 世間の求める理想像にはみんななれないから、仮面を脱ぎ捨てて、隣人と先ずは出来ることから始めるとそこから思わぬ本当の意味での「マジカル・ワールド」が開けるのかもしれない。元気の出る小説。そして思っていたより勉強になった小説だった。
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個人的に、正子さんのキャラが少し苦手なこともあり、最初のうちは読み進めるのに苦戦したけれど、テンポの良い展開に引き込まれました。 タイトルにもある「マジカル〜」というものは、私自身もあまり意識していなかったけれど、そういうのってあるよなぁ…と、考えさせられる部分も多かったです。 ...
個人的に、正子さんのキャラが少し苦手なこともあり、最初のうちは読み進めるのに苦戦したけれど、テンポの良い展開に引き込まれました。 タイトルにもある「マジカル〜」というものは、私自身もあまり意識していなかったけれど、そういうのってあるよなぁ…と、考えさせられる部分も多かったです。 それにしても、正子さんがずっとこだわっていた陽子ちゃんの存在が、こんなふうに生かされるなんて! 予想外の結末に驚きつつ、楽しく読み終えられました。
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70代のおばあちゃんが主人公の画期的な物語。 この本を読んで「マジカルニグロ」という言葉をはじめて知った。 白人が作ったフィクションの中で黒人が白人にとって都合よく献身的な存在として描かれることを指すんだそうだ。 マジカルニグロからとった「マジカル」には差別する側、強い側からの理...
70代のおばあちゃんが主人公の画期的な物語。 この本を読んで「マジカルニグロ」という言葉をはじめて知った。 白人が作ったフィクションの中で黒人が白人にとって都合よく献身的な存在として描かれることを指すんだそうだ。 マジカルニグロからとった「マジカル」には差別する側、強い側からの理想的な…という意味がこめられる。 マジカルグランマは理想的なおばあちゃん。 読みながら上から目線の「理想的な」なんてクソくらえだな…と思った。 人にどう思われてもいいから自分らしくありたいな、私は。 で、マジカルを取っ払ったおばあちゃんの物語だったのだけれど、むやみやたらに理想を演じているよりよ生き生きしていて人間らしくて素敵に感じた。 私には元気すぎるように思えたけれど(笑)
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読後感がとてもよかったです。75歳の女優、正子さん、夫は、映画監督の浜田荘太郎。同じ敷地で母屋と離れで別居中。4年間、一度も口をきいていなかったが、夫の死に1週間も気づかなかった事が世間に知られ、“ちえこおばぁちゃん”としてシニア女優、ブレイク中だったのにあっという間に世間から目...
読後感がとてもよかったです。75歳の女優、正子さん、夫は、映画監督の浜田荘太郎。同じ敷地で母屋と離れで別居中。4年間、一度も口をきいていなかったが、夫の死に1週間も気づかなかった事が世間に知られ、“ちえこおばぁちゃん”としてシニア女優、ブレイク中だったのにあっという間に世間から目の敵にされることに。映画監督の夫と友だちだという田村杏奈が「お別れの会」が開かれた夜に現れる。杏奈と正子の不思議な同居生活が始まり、生活費の為にメルカリで家にあるものを売り、売れるものがなくなるとお化け屋敷を運営する事に。題名のマジカルグランマのマジカルは都合の良いという意味で使われている。正子が好きだった映画『風と共に去りぬ』がマジカルニグロ問題と言われ意味がわからなかったがステレオタイプ、現実にはいない、便利なタイプ、ご都合キャラと訳してもらい、正子は、全てが腑に落ちる。 マジカルグランマにならない正子の戦うストーリーでもあるのかなぁー、わがままで毒舌で、でもなんだか色々な人を巻き込んで、どんどん余計なものを削ぎ落として、楽しく生きる姿、本来の正子がどんどん出てきて、杏奈ともなんだか親友の様な孫の様な、娘の様な、互いが必要としていて、言いたい事をいいながら成長しあっていく姿がいいです。正子のINTARESTが楽しい日々を送る原動力なのだと思いました。元気なお年寄りになる為に、正子さんを見習わないと!と思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館。 装丁やタイトルから可愛い話なのかなと思ったけれど、そこは著者らしく、いろんな世代の女性の悩みと、それをブチ砕く場面を描いていた。 中盤のホラーハウスのくだりはとても楽しくてワクワクしたし、全部が全部上手くいかないのも、とても良かった。
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"おばあさん"の概念が壊される本。 柚木麻子さんの著作を読むのは初めてだけど、こういう豪放磊落な文章を書く人なんだなーと意外だった。最初正子が抱えていたいろんな問題が、思わぬ形で叶っていくのを見るのは痛快で面白かった。 結末も読者の予想に忖度しない感じで、なん...
"おばあさん"の概念が壊される本。 柚木麻子さんの著作を読むのは初めてだけど、こういう豪放磊落な文章を書く人なんだなーと意外だった。最初正子が抱えていたいろんな問題が、思わぬ形で叶っていくのを見るのは痛快で面白かった。 結末も読者の予想に忖度しない感じで、なんというかこの本の結末にはぴったりだったと思う。 この本はフィクションではあるけど、何歳になってもわがままに、やりたいことをやって生きていいんだと思えた。 自分が主人公みたいなおばあさんになりたいかと言われたら別だけど笑
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いろんな展開盛りだくさん こんなおばあちゃんになりたいとは思わないけどもっと自分の好きに生きていいんだなあって思った
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タイトルから孫目線のお話なのかなと思ったら、全然違いました。見かたによっては性格悪く見える正子さんですが、嫌いではないです。貪欲な高齢者もいいじゃないですか。この歳でも色んなことを学んで自分をアップデートしてる姿は見習いたいなと思いました。 そして「マジカル〜」の意味を初めて知り...
タイトルから孫目線のお話なのかなと思ったら、全然違いました。見かたによっては性格悪く見える正子さんですが、嫌いではないです。貪欲な高齢者もいいじゃないですか。この歳でも色んなことを学んで自分をアップデートしてる姿は見習いたいなと思いました。 そして「マジカル〜」の意味を初めて知り勉強になりました。
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