マジカルグランマ の商品レビュー

柚木麻子(著者)

2023/06/17

「役割として世間から期待される」マジカルグランマ、マジカルニグロ。その殻に甘んじずに自分がどうするかを考え行動する、高齢者の主人公。周りの人も巻き込んでいく。結構好きな読後感。

2023/06/11

◾️record memo

あんな連中の言うこと気にしちゃだめよ。あなたはあなたのままでいいの。

自分で自分の機嫌をとる方法なんて、この年になっても、よくわからない。

みんな、肯定されたい。だって世界はなかなか、これでいいよ、よくやっているよ、と個人に言ってはくれないから。

あなたはそのままでいいし、きっとその気になればなんでもできるし、なんにでもなれるわよ

即興のお芝居で相手の望む景色を見せてあげるのは、何よりも得意だ。

この子がよく食べて、よく寝られているのなら、そして空気清浄機がここにあるのなら、正子はもうそれでいいのだ。

これまでたくさん間違ってきた。核となる部分は、そんなにすぐには取り替えられないのかもしれない。でも、新しい価値観を身につけて、二つを共存させながら、したたかに生活を続けるのだ。

2023/03/29

まさに！マジカルグランマ＝大勢に都合のいい、優しくて裕福でチャーミングなおばあちゃんを想像して手に取りました！！笑

2023/02/18

「マジカル○○」という言葉を初めて知りました。強者に都合の良い、周囲の期待に自分を抑圧して応える。私たち、多かれ少なかれそんな生き方をしていますよね。
正子さんがやりたいことを加速度的にやりだして、「マジカル」なんかぶっ飛ばしていくのが痛快です。

2023/02/14

「正子、おおいに嫌われる」「正子、ものを売る」「正子、またセクハラされる「正子、お化けになる」「正子、虹の彼方へ」
5話収録の連作短編集。

柚木作品にしては珍しい74歳の女性が主人公。

映画監督である夫とは家庭内別居、その夫が死後数日経って発見されても、正子に至っては「いいことが重なる」って事になる。

そう、この正子さん、優しく穏やかなグランマなんかじゃない。

まず自分！

思い出の品々をお金の為にメルカリに出品したり、屋敷をお化け屋敷にしちゃったり、バイタリティに満ち満ちている。

自己中なんだけど、なんとも憎めない正子さんの老境コメディ。

2023/02/07

あらすじをよく知らずに手に取ったので、かわいいおばあちゃんの話かなと思って読み始めたら、少し違和感を覚え、これはなんだかむしろ嫌なおばあちゃんかもしれないと思いつつ読み進めた。お化け屋敷の計画あたりから面白くなって、正子さんも杏奈ちゃんも頑張れという気持ちになり、最後は意外なオチもあって楽しめた。
マジカル○○という言葉は初めて知った。「風と共に去りぬ」に対する批判も全然知らなかった。
型にはまらない正子さん、かっこいいなぁ。ちょっとやりすぎ気味でもあるけど。

2022/10/08

おばあちゃんのほのぼのストーリー的な、まさにマジカルグランマのお話しを想像してたので、途中から自分の浅はかさに反省した。

2022/10/05

「マジカルニグロ」という言葉は今まで知らなくて、意味も知らなかったので、この作品で知れてよかった。ステレオタイプな生き方のイメージのようなものが、声を持たない人々を傷付けるというのは、わたしも感じています。疑問を持っていないとしたら、問題なのだとおもいました。

2022/09/26

マジカルグランマ、、世間が思い、押し付けている「すてきなおばあちゃん」像。
正子さんの率直な気持ちや、思いついたらどんどん行動していく姿が読んでいて気持ちよかった。

2022/09/11

思った以上にマジカルパワフルグランマでびっくり。
いくつになっても、自分の好きなことを貫くって難しいことだし、周りの視線が気になるのは変わらないんですね。
自分に正直に、少し自分勝手でも全然いいのではないでしょうか！！