ままならないから私とあなた の商品レビュー
表題作は文庫化にともない加筆されてますが、そこがとってもよかったです。解説もとってもよかったし、解説でちょっと感動しちゃいました。
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表題作より「レンタル世界」の方が話としてよく出来ていて面白かった。朝井リョウが書く男同士の男くさい会話はそれっぽくて好き。「ままならないから〜」は、効率的に人間をデジタル的にコントロールできると考える薫と音楽と地道な努力で人間的なあたたかみを追い求める雪子の対比軸がある意味単純。...
表題作より「レンタル世界」の方が話としてよく出来ていて面白かった。朝井リョウが書く男同士の男くさい会話はそれっぽくて好き。「ままならないから〜」は、効率的に人間をデジタル的にコントロールできると考える薫と音楽と地道な努力で人間的なあたたかみを追い求める雪子の対比軸がある意味単純。けどこういう話はハッピーエンドの方が好みなのでそこは希望に沿ってた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「レンタル世界」と表題作、どちらも人とどう関わっていくかを考えさせられた。特に表題作は、雪子の渡邊くんが好きな気持ちにキュンとした。 できないところがあるから、渡邊くんに出会えた。ダメなところがあるから私である、というところがいいなと思う。 最後の場面は、雪子の考えを支持していたが妊娠に驚き。どちらが正解とも限らないということだろうか。
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あらゆるものを削り落としていたら、誰にとっても意味のある必要なものが残る、それだけを身につけた私たちは、きっと心も身体も同じ形をしている。 重なり合ったところで、何の発見も、影響も、与え合うことができない。自分では引き起こせない感情の揺らぎに、出会うことができない。
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1章は明日カノのような話だった。 2話は合理的である方が正しいのか人間らしい非合理的な方が正しいのかを問うような話だった。 あんまり内容には関係ないけど、彼女が思いがけず妊娠してしまって人生が思い通りにいかないみたいなこと別の朝井リョウの本でもあったな。 朝井リョウの本は人間の...
1章は明日カノのような話だった。 2話は合理的である方が正しいのか人間らしい非合理的な方が正しいのかを問うような話だった。 あんまり内容には関係ないけど、彼女が思いがけず妊娠してしまって人生が思い通りにいかないみたいなこと別の朝井リョウの本でもあったな。 朝井リョウの本は人間の人間としての本質が出すぎてて、現実的でありすぎるが故に最終的にモヤモヤすることが多くてスッキリしないな、、
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どんなに親しくても、長い時間を共にしていても、他人である限り価値観の違いというものは必ずあるんだなと感じました。 自分と全く同じ考えを持った人は自分以外にきっと存在しないという当たり前の事を再認識させてくれる話でした。 すごく良かったです!
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このテーマを題材に選び、書いてくれた朝井さんに感銘を受けました。 どちらも朝井さんが感じていないと書けない感情だと思うし、そこにフォーカスを当てて物語を展開して行くのがほんとにすごかった。 特に感動するシーンがあるわけでもないのに涙が出ました。 朝井さん大好きです。
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ままならないから私とあなた 人間的な暖かさのようなものはこれから技術が発達していっても失われることがないと信じたいと思った。 自分以外の誰かのことを理解すること、理解できなくてもその違いを受け入れられるそんな人間になりたいと思った。
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「自分と他者の違い」。雪子と薫のどちらの気持ちもわかる場面があって、私自身も双方の価値観の狭間に立ち、曖昧にしたまま生きてきたなと感じた。朝井リョウさんの作品は癖になります。
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色々考えさせられる一冊。 効率を重視した合理主義か、もしくは人間らしさを大切にする曖昧さか? 合理主義の上にさらに曖昧さが乗っかってくるのかもしれない。
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