ままならないから私とあなた 文春文庫

朝井リョウ(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2019/04/10
• JAN: 9784167912543

商品レビュー

2025/01/23

2つのお話。どちらも距離が近くて大事な人との距離感が上手くいかない。全く嘘のない人間関係なんてないけれど、小さな違和感、ストレス程、関係を壊してしまう。胸がチクっとするし、モヤモヤもするが、それも含めて読んでよかった。

2025/01/21

こんな人いるなぁ、こんな考えあるなぁ、そうだなぁ、でも私とあなたは違うよなぁと思いながらずっとウンウンしながら読んでた

2025/01/21

朝井リョウは毎回うまく時世を拾った小説を書く。
主人公じゃなく主人公の痛いところをグサグサ刺すサブキャラが光すぎている。（今回は高松さん）レンタル業を「おかしい、正しくない」という偏った正義感に似た価値観を押し付ける主人公に「あんたがやってることはこれだけはおかしい、これだけはやるべきじゃないっていってることにあんたはずっと世話になってんだよ」というシーンはハッとなった。朝井リョウの主人公は世の中になんとなく存在する「これってこうだよね〜」という１つの価値観をこれでかと言語化してキャラクターにしているように思う。そしてサブキャラによる価値観の破壊。世の大多数が強固ではないけど持っている価値観だから主人公のことも少し理解できて、一方で相反する意見もなんとなく少し持っているから喰らってしまうんだと思った。