とめどなく囁く の商品レビュー
2019/11/26読了。桐野夏生、ジャンルは心理サスペンス? なんだろうが、話の流れや文体は相変わらず私の嗜好と相性が良い。印象に残る言葉→『無理を通せば、何かが壊れる。』もう一つは、友人の美波からのメールで『もう過去は取り戻せない。私たちは取り返しのつかない馬鹿なことをして歳...
2019/11/26読了。桐野夏生、ジャンルは心理サスペンス? なんだろうが、話の流れや文体は相変わらず私の嗜好と相性が良い。印象に残る言葉→『無理を通せば、何かが壊れる。』もう一つは、友人の美波からのメールで『もう過去は取り戻せない。私たちは取り返しのつかない馬鹿なことをして歳をとり、許されないまま死んで行くんだと思った』 何気ない日常生活のねじれや歪みから、徐々に人生を変えて行くことになる。作家のテーマが尽きないだろうなあ。
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海難事故で亡くなった夫からの囁きがずっと最後まで再婚した元妻の元に届くというじわじわくるサスペンスは、たった一枚のお約束の「手紙」で終結するというつまらないオチで終わったモノの、話の流れは嫌いじゃ無い。むしろのめり込んで面白かったが、内容がとても重く、しかも二段のページなので読む...
海難事故で亡くなった夫からの囁きがずっと最後まで再婚した元妻の元に届くというじわじわくるサスペンスは、たった一枚のお約束の「手紙」で終結するというつまらないオチで終わったモノの、話の流れは嫌いじゃ無い。むしろのめり込んで面白かったが、内容がとても重く、しかも二段のページなので読むのもおっくうになり完読までに時間がかかったw
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※このレビューにはネタバレを含みます
突然海難事故でいなくなった夫 庸介。 7年経ってから、再婚を果たした早希、自分の父よりも年上の相手を選んで平穏な日々を望んでいたが、ある日、元義母から息子と似た男を見たという連絡があった。 実の父も同じタイミングで同様に見ていた。 気持ち悪い思いをしながら、早希は庸介のことが気になって仕方なくなる。 早希は当時の庸介の知人をあたるが、早希が知らないことが次々に明るみになり、疑念が深まる。 結局、1人の男のワガママに沢山の人が巻き込まれた形になっているが、、、 最後のシーンはなぜか清々しい気持ちになった
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半ば過ぎまでは とてもミステリアスな展開で、なんだか終わりにどんでん返しが仕組まれていそうな気がしながら読んだ。けど どんでん返しは無くて、やはりそうだったのか!と少し拍子抜けしてしまった(^^) 桐野さん作品は過日読んだ「ロンリネス」に続く2冊目だが 大御所だとは認識しているけ...
半ば過ぎまでは とてもミステリアスな展開で、なんだか終わりにどんでん返しが仕組まれていそうな気がしながら読んだ。けど どんでん返しは無くて、やはりそうだったのか!と少し拍子抜けしてしまった(^^) 桐野さん作品は過日読んだ「ロンリネス」に続く2冊目だが 大御所だとは認識しているけど、宮部みゆきさんから受ける思いがけなさを感じない。桐野さんの良さがまだ分かっていないのでしょうけど...
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
*塩崎早樹は、相模湾を望む超高級分譲地「母衣山庭園住宅」の瀟洒な邸宅で、歳の離れた資産家の夫と暮らす。前妻を突然の病気で、前夫を海難事故で、互いに配偶者を亡くした者同士の再婚生活には、悔恨と愛情が入り混じる。そんなある日、早樹の携帯が鳴った。もう縁遠くなったはずの、前夫の母親からだった* 海釣りに出たまま、二度と帰らなかった夫。8年後、その姿が目撃される。そして、無言電話。夫は生きていたのかー と言う展開です。息子が戻ってきたと信じる義母が痛々しい…と思いきや!展開自体は悪くないものの、とにかく、長い。途中で飽きてしまいました。失踪の真相は腑に落ちたものの、今更そんなことがわかっても…と男の身勝手が腹立たしい。
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とめどなく囁く 桐野夏生さん。 海で遭難した夫が、生きていた?? という話。 おもしろかった。 けれど、 ????も多かった。
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夫が突然の失踪。事故か自らの意志かわからないまま7年が過ぎ死亡認定後に30歳以上年の離れた資産家の男性と再婚するが、再婚後も失踪した元夫を気にしてすごしていくお話。 主人公の女性がどうしたいのか意味不明。 登場人物ほぼ全員が嫌味っぽいのばかりでうんざりする。 読んでいてあまりの...
夫が突然の失踪。事故か自らの意志かわからないまま7年が過ぎ死亡認定後に30歳以上年の離れた資産家の男性と再婚するが、再婚後も失踪した元夫を気にしてすごしていくお話。 主人公の女性がどうしたいのか意味不明。 登場人物ほぼ全員が嫌味っぽいのばかりでうんざりする。 読んでいてあまりの苦痛に半分読んだところで挫折した。 作中のメールのやり取りの様子で話を進めていく手法も苦手。なんだか疲れる。 自分の好みではない。
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愛すべき者が急にいなくなる。なぜ? 事故?自殺?失踪? 30歳も年上の伴侶との再婚をへて知らされる八年後の夫のその後。早樹の立場になったらどうだろう。自分がどう動いたらいいかもわからない。どうしようもないだろう。すでに再婚して何不自由ない生活を送っている。 きっと、彼女も厚介も自...
愛すべき者が急にいなくなる。なぜ? 事故?自殺?失踪? 30歳も年上の伴侶との再婚をへて知らされる八年後の夫のその後。早樹の立場になったらどうだろう。自分がどう動いたらいいかもわからない。どうしようもないだろう。すでに再婚して何不自由ない生活を送っている。 きっと、彼女も厚介も自分たちが家族として、一番の親友であるべき立場の者に対して何も重要なことを話せないまま、最悪の終末を得てしまったことがこれからの彼らの人生の教訓にきっとなるだろうと思う。そんな私は、家族に本音が言えているだろうか?うん、言い過ぎなくらいに裏表なく言っているから大丈夫だろう。笑
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生死不明な伴侶を想う心の葛藤を描いた作品。 第一章 庭の勾配 第二章 海からの声 第三章 あやしい夢 第四章 親のこころ 第五章 友人たち 第六章 夫の心境 第七章 釣り部 第八章 痛手 第九章 帰るべき場所 八年前に、海で遭難した夫・庸介の妻・早樹は、死亡認定を経て、年の離...
生死不明な伴侶を想う心の葛藤を描いた作品。 第一章 庭の勾配 第二章 海からの声 第三章 あやしい夢 第四章 親のこころ 第五章 友人たち 第六章 夫の心境 第七章 釣り部 第八章 痛手 第九章 帰るべき場所 八年前に、海で遭難した夫・庸介の妻・早樹は、死亡認定を経て、年の離れた富豪の後妻に収まる。 しかし、庸介の母より、庸介を見たという目撃証言から、生死を疑うようになり、果ては自分と夫との関係まで掘り下げ、何が起こっていたのか知りたいと思うようになる。 夫の釣り仲間や、周囲の人間に話を聞くにつれ、夫を理解していなかったことに絶望しつつ、現実の結婚生活、親族との関係性と負のスパイラルに。 自分の生きる道は何かと自問自答しつつ、最後には答えが。 予想外の展開というか、早樹が意外と思慮が浅い人物だっというか、人間というものは脆いものかという、なんとも言い難い読了感。
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海釣りに行ったまま帰らぬ夫をあきらめ、再婚した相手もまた妻を亡くした資産家。 かなり年齢差のため、財産目当てなど陰口をたたかれながらも、本人たちは気ままにそれなりの生活を楽しんでいた。 同い年の小姑、同い年の兄嫁と気がかり気遣いはあるけれど、お金が潤沢にあるとそういうことも気にな...
海釣りに行ったまま帰らぬ夫をあきらめ、再婚した相手もまた妻を亡くした資産家。 かなり年齢差のため、財産目当てなど陰口をたたかれながらも、本人たちは気ままにそれなりの生活を楽しんでいた。 同い年の小姑、同い年の兄嫁と気がかり気遣いはあるけれど、お金が潤沢にあるとそういうことも気にならないんだな。 年の離れた夫の個人秘書的な役割もやはりお金があると何でもないんだな。 でもそんな生活に不穏な出来事が持ち上がる。 これはお金では解決できそうもない。 平穏な生活が乱される、落ち着いてきた気持ちをかき回される。 いろいろな手がかり、伝手をたどって調べていくうちに、とんでもない事実を突きつけられる。 桐野夏生は悪い人間をかくのがうまい。 保身、自分勝手、自己中心、単なるわがまま、法に触れるばかりが悪いとは限らない、いろんな悪い奴が出てくる。 この小説には善人なんて一人もいない。 そんな話だけど一気に読んでしまう。
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