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とめどなく囁く の商品レビュー

3.7

83件のお客様レビュー

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2020/03/15

桐野夏生さんにしたら、辛気臭い小説だなぁとずっと思いながら読んでいた。早樹にもイマイチ共感できないし。 最後の最後でやっとスッキリするのだけど。 だからといって、この先の早樹がすぐにスッキリ生きられるわけもなく、手紙を読んだことで、さらに傷ついたと思う。ひどい男と出会ってしまって...

桐野夏生さんにしたら、辛気臭い小説だなぁとずっと思いながら読んでいた。早樹にもイマイチ共感できないし。 最後の最後でやっとスッキリするのだけど。 だからといって、この先の早樹がすぐにスッキリ生きられるわけもなく、手紙を読んだことで、さらに傷ついたと思う。ひどい男と出会ってしまって不運なことだった。

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2020/03/15

前半、「柔らかな頬」を思い出し、もしや結末がないのかな?と思いつつ、引き込まれて読み進めたのに、ネタバレしますが、最後の手紙で全て結末にするとは、残念。 しかし、最近、広げすぎて、回収できない登場人物がいたりすることからすると、もしや、最後の手紙は、もう最初に決まっていたのかな?...

前半、「柔らかな頬」を思い出し、もしや結末がないのかな?と思いつつ、引き込まれて読み進めたのに、ネタバレしますが、最後の手紙で全て結末にするとは、残念。 しかし、最近、広げすぎて、回収できない登場人物がいたりすることからすると、もしや、最後の手紙は、もう最初に決まっていたのかな?とも思う。

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2020/03/11

ページをめくる。わ、2段になってる、長文だ、確か「OUT」もそうだったな、なんて思いながら、どんどん読んでほぼ一気読み。 真相がわかった後の早樹と真矢の会話がほどよい余韻を残して終わる。庭から見える海を思い浮かべながら読むのも趣きがあった。

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2020/03/06

あー、気持ち良い桐野夏生ワールド。 少しずつ情景が浮かび、心理のざわめきが形になり、真相に進んでいく。 最初は少しずつでしたが、後半は一気に読み進んでしまいました。 最後の最後で、ドバーっと展開されるのを気持ちよく読むことが出来ました。 さて、詳細。 相方が謎の死を遂げる、遺...

あー、気持ち良い桐野夏生ワールド。 少しずつ情景が浮かび、心理のざわめきが形になり、真相に進んでいく。 最初は少しずつでしたが、後半は一気に読み進んでしまいました。 最後の最後で、ドバーっと展開されるのを気持ちよく読むことが出来ました。 さて、詳細。 相方が謎の死を遂げる、遺された自分からスタートする。 意外と空っぽな心に、過ごしやすく落ち着く居場所をみつけるが、あることをきっかけに変化が始まる。

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2020/02/16

穏やかな日々がちょっとずつ綻び始めて、どんどん黒いものが滲み出してくる、桐野さんワールド全開のお話で、一気に読めました。ラストが呆気なかったなあ。自分以外の人の心の中は見えない、という事実の再認識。蛇が出てくるのかと思いきや、出ないところもスッキリしなくて桐野さんらしいです。

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2020/01/12

出てくる人たちの言動がみんなまぁまぁ身勝手で、読んでいて何度もイラっとするんだけど、よくよく考えてみれば自分もその場しのぎな言動でごまかしながら日々を生きていて、だからこそイラッとするのかもしれないと思う。 そういう意味でリアリティがすごくある作品だと感じた。 うまくその場しのぎ...

出てくる人たちの言動がみんなまぁまぁ身勝手で、読んでいて何度もイラっとするんだけど、よくよく考えてみれば自分もその場しのぎな言動でごまかしながら日々を生きていて、だからこそイラッとするのかもしれないと思う。 そういう意味でリアリティがすごくある作品だと感じた。 うまくその場しのぎをしながら生きられる人と、作中の真矢のやうにそれが出来なくて生きづらくてトラブルばかり起こしてしまう人。 一体どちらが人として誠実なんだろう。

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2019/12/19

生きているのか、それとも、亡くなってしまったのか。 早樹の夫は、海釣りに出かけ行方が分からなくなった。 その後、歳の離れた資産家と再婚し、 いまは何不自由のない生活を送っている。 しかし、心から幸せと言えるのか。 早樹の毎日が淡々が綴られていくのかと思っていたら、 そこは桐野夏生...

生きているのか、それとも、亡くなってしまったのか。 早樹の夫は、海釣りに出かけ行方が分からなくなった。 その後、歳の離れた資産家と再婚し、 いまは何不自由のない生活を送っている。 しかし、心から幸せと言えるのか。 早樹の毎日が淡々が綴られていくのかと思っていたら、 そこは桐野夏生さん。 展開にグイグイと引き込まれていった。 行方の分からない夫のことは 〈妻である自分が一番よく知っていると思っていたのに、 他の誰よりも知らないのだった〉 P306より。 おもしろく読了。

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2019/12/16

大好きな作家なので期待して読んだ。読む事自体は面白かったが、全体としていい作品だったかというと、私はそうでもなかった。 まず、そもそもなぜ主人公が再婚相手と再婚を決めたのか(そしておじさんもなぜ主人公を選んだのか)が曖昧過ぎて。読んで行くうちにほんの少しは分かるように書いてあっ...

大好きな作家なので期待して読んだ。読む事自体は面白かったが、全体としていい作品だったかというと、私はそうでもなかった。 まず、そもそもなぜ主人公が再婚相手と再婚を決めたのか(そしておじさんもなぜ主人公を選んだのか)が曖昧過ぎて。読んで行くうちにほんの少しは分かるように書いてあっても、それでも全く納得いかない内容。この作者の人物設定はいつも詳細で、リアリティあるのに今回はそこが欠落していると思った。 そして最初の方は、なんとなく初婚の相手の影が見え隠れしているうちは怖さが面白かったけど、それが本当だったとなると、やはりリアリティがなくてなんだか拍子抜けというか。真実が分かっても、感心も感動もできず、あー、そゆこ事、ぐらいしか感想がなかった。 もう一つ言うと、女性の主人公を魅力的に(それがネガティブな主人公であっても)書く事にピカイチなこの作者にしては、今回の主人公の魅力が低かった。

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2019/12/07

久しぶりに桐野さんの本で どっぷりのめり込んで読めた。 こういうの好きだわ~。 全く別の人生を体感できた読書の醍醐味。 歳の離れたお金持ちの男性と再婚。 行方不明の前の夫。 もう、これだけでワクワクしてしまう。

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2019/12/02

海難事故?で夫が行方不明になった主人公の女性。 縁があって お金持ちの男性の後妻になる。 豊かで穏やかな生活。 ↑ ここまではなんかよかったね〜 という話なんだけど 義母さんから 息子らしき男を見た との連絡 行方不明から7年たち、死亡扱いになった夫が生きているかもしれない...

海難事故?で夫が行方不明になった主人公の女性。 縁があって お金持ちの男性の後妻になる。 豊かで穏やかな生活。 ↑ ここまではなんかよかったね〜 という話なんだけど 義母さんから 息子らしき男を見た との連絡 行方不明から7年たち、死亡扱いになった夫が生きているかもしれない という不確定なオカルトのような話に振り回されることになる。 息子のことだから お義母さんは必死だけど 新しい人生を歩みだしている主人公にしたら 複雑だよなあ。 このお義母さんも そんなふうに言う割に 自分は動かない(お金もないんだけど) 再婚相手には自分と同じ年の娘がいて この娘からネットで誹謗中傷 これもつらいわ〜 なんかよくありそうな 身近な悪意満載で ホント、桐野夏生は女を書くのがうまいと思う。 意味不明だったり矛盾してたりするとこも含めて。

Posted byブクログ