みかんとひよどり の商品レビュー
表紙につられて手に取った。 まんまとジビエが食べたくなる。 色んな物をバランス良く食べなさい、にはこういう側面もあるんだなあ。 普段の生活で、牛、鶏、豚しか食べないことに違和感を感じたことがあったのは、まさしくそう。 高校生の頃に動物たちを解体する工場の映像をひたすら流す映画を...
表紙につられて手に取った。 まんまとジビエが食べたくなる。 色んな物をバランス良く食べなさい、にはこういう側面もあるんだなあ。 普段の生活で、牛、鶏、豚しか食べないことに違和感を感じたことがあったのは、まさしくそう。 高校生の頃に動物たちを解体する工場の映像をひたすら流す映画を見たことがあって、それを見る時に心のどこかのセンサーを切る感覚があった。命を絶つということは、やっぱりどこかのセンサーを切らないと立ち向かえない。 それでも、それよりも、生きることの方が何倍も優先されていて、でも人間社会にどっぷりと浸かっていると、自分や周りの命を軽く見てしまう。 この作家さんは殺人とかが起こらないミステリーを描く人だと思っていたが、今回はミステリーとは少し違う、2人の男のお話だった。
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生命の尊さと儚さ 食 マタベーとピリカ 当たり前の毎日を過ごしていると忘れてしまいがちだけど本当に大切なことを教えてくれる作品
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命を殺して、私たちは生きている。 その現実を感じながら日々を過ごしている人なんているのだろうか。 便利になった社会で供される肉は、元は生きた命。狩猟をして、山で撃って、皮や肉を剥いで、血の臭いを嗅いで。 ハッとさせられる場面が多かった。 命を大切に、そんな綺麗事だけじゃないと思う...
命を殺して、私たちは生きている。 その現実を感じながら日々を過ごしている人なんているのだろうか。 便利になった社会で供される肉は、元は生きた命。狩猟をして、山で撃って、皮や肉を剥いで、血の臭いを嗅いで。 ハッとさせられる場面が多かった。 命を大切に、そんな綺麗事だけじゃないと思う。ただ、毎日無駄にしてはいけない。 生きるために犠牲になった命たちのためにも、私は生きる。
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ジビエ料理には縁がないので、勉強になった。「食べることは命をいただくこと」、その命に感謝して料理も心をこめて作って食べようと改めて思った。 人付き合いがなるべく離れ一人で生きているような大高だが、遭難しかけた潮田を救ったことで交流が始まり、お互いに影響しあい、成長していく。人と...
ジビエ料理には縁がないので、勉強になった。「食べることは命をいただくこと」、その命に感謝して料理も心をこめて作って食べようと改めて思った。 人付き合いがなるべく離れ一人で生きているような大高だが、遭難しかけた潮田を救ったことで交流が始まり、お互いに影響しあい、成長していく。人との出会いは縁だな。私も人から影響を受けたが、私の影響を受けた人もいるはず。いい影響であってほしい。私も久しぶりに新たな友人が欲しいと思った。
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★4.5 目で見て美味しいフランス料理、ジビエ編。 読みながらお腹が空いてくる。 今後も解決することない桃谷夫妻にはモヤモヤが残るけど、前進する未来にさらなる美味しい料理が期待できる。 若葉とのエピソードで、特別な関係になったわけではない、とあるが、安易に登場人物同士をくっつけないところが好感度高い。 オーナーにしろ、若葉にしろ、魅力的な人物が多すぎて、掘り下げ切れてないところが勿体無い。続編、出るかな?
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ジビエ、害獣駆除そしてサスペンス(?)。 オーナーがカッコ良すぎて危うく惚れるとこだった。犬たちにほっこり。
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タイトルの意味を含め、狩猟の話や解体の話はとても新鮮で勉強になった。 猪肉や鹿肉料理は普通に食べたことあるけど、潮田が作るようなおしゃれなジビエ料理を食べてみたいな。
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冬にぴったりの一冊だった。 ジビエを食べてみたくなる。鹿問題、狩猟問題、食肉解体施設について、知らないことも多かった。狩猟から命をいただくことを改めて感じる。 鹿肉、猪肉、ヒヨドリなど食べたいような普段であればあえて選ばないジビエに興味が唆られる。 読みやすかった。
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山で遭難していたところを助ける形で出会った料理人の潮田と猟師の大高。ミステリー要素に誘われ、先が気になり一気に読み進める。 狩猟を通して‘命をいただく’ということを考えさせられた。そして生き方やポリシーを問われる物語でもあった。料理人と猟師の他にもオーナーやサービス係の若葉、料理...
山で遭難していたところを助ける形で出会った料理人の潮田と猟師の大高。ミステリー要素に誘われ、先が気になり一気に読み進める。 狩猟を通して‘命をいただく’ということを考えさせられた。そして生き方やポリシーを問われる物語でもあった。料理人と猟師の他にもオーナーやサービス係の若葉、料理学校の同級生など、それぞれ自分が選択した自分らしい道を生きている。生き方は人それぞれだし、それを選ぶのは本人の自由なんだと改めて思った。 人生を複雑にしたくない大高の考えも分かる。それもいいと思う。でも人と関わったり行動を起こすことで何かが好転することもある。それもまた素敵だなと思う。 それにしても、近藤史恵さんは美味しいものをよく知っているなあと感心する。『パ・マルシリーズ』然り、『ときどき旅に出るカフェ』然り。聞いたこともない食べ物も登場するが、読んでいくうちにその場面にぴったりの一皿だと納得する。そして、とにかく美味しそう。今作でも読みながらジビエのお口に・・・
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みかんとひよどり、表題から、みかんが大好きなひよどりの姿が浮かんできました。でも、この本は、テーマが「ジビエ」のようです。近藤史恵「みかんとひよどり」、2019.2発行。最近、冬眠前の熊が里に出てきて物議を醸しだしていますが・・・。この本は、害獣・ジビエ(猟師と料理人)vs動物愛護の物語です。面白い、美味しい、というより、考えさせられる作品です。
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