続 横道世之介 の商品レビュー
横道世之介シリーズ2冊め 世之介が大学を卒業して、就職難民となり、バイトとパチンコでどうにか生活しているところから話は始まる。 そんな状況でも世之介は、マイペースで明るく、新しく出会う人たちは、今回も個性派揃いで魅力的。 私は桜子さんがイチオシで大好き! 桜子さんの息子の亮太...
横道世之介シリーズ2冊め 世之介が大学を卒業して、就職難民となり、バイトとパチンコでどうにか生活しているところから話は始まる。 そんな状況でも世之介は、マイペースで明るく、新しく出会う人たちは、今回も個性派揃いで魅力的。 私は桜子さんがイチオシで大好き! 桜子さんの息子の亮太くんと世之介の関係も、微笑ましくて本当の親子みたい。 子供同士のけんかで、桜子さんが亮太を叱ったときに、世之介が亮太を土手につれだし、強い人間と弱い人間の話をする。そのシーンには胸が熱くなった。 「地に足ついた生き方」の世之介 来る者は拒まず、どんなことにも真面目に取り組む善良な人。 また世之介に会いたくなりました。
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1作目が良かったから、途中までは、やはり2作目はパワーが落ちるな、と思ってたけど、 隼人さんと光司のところで涙腺崩壊。続編もよかった。 そして、ダメな時ほどよかったりする、てところに激しく頷いた。 前作は長崎弁が良かったけど、続編は下町の空気感がいいねぇ。江戸川(荒川かも?)の土...
1作目が良かったから、途中までは、やはり2作目はパワーが落ちるな、と思ってたけど、 隼人さんと光司のところで涙腺崩壊。続編もよかった。 そして、ダメな時ほどよかったりする、てところに激しく頷いた。 前作は長崎弁が良かったけど、続編は下町の空気感がいいねぇ。江戸川(荒川かも?)の土手からの風景を一緒に見た気になったよ。
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逆行していますが続編です。 世之介は、大学は出ましたが就職活動がうまくいかず、バイトをしたりパチンコに明け暮れる毎日。 そんな毎日の中で、パチンコ屋で出会った寿司職人を目指す女性との出会い、不純な動機ながら子持ちの女性との出会い、特にこの女性は「永遠と・・・」にも出てくる、亡くし...
逆行していますが続編です。 世之介は、大学は出ましたが就職活動がうまくいかず、バイトをしたりパチンコに明け暮れる毎日。 そんな毎日の中で、パチンコ屋で出会った寿司職人を目指す女性との出会い、不純な動機ながら子持ちの女性との出会い、特にこの女性は「永遠と・・・」にも出てくる、亡くした婚約者の前につき合っていた女性で、本編は主にこの女性と息子、また女性の家族との物語で成り立っている。 定職もなくふらふらしている世之介だが、つき合っている彼女の親父さんからは「善良だ」と言われ、家業の手伝いも誘われる。 ここでもやっぱり世之介はいいやつだ。 バイトもまじめにやるし、彼女の息子ともまじめに向き合い、パチンコだって大真面目にやる。 世之介はいつだって目の前のことに一生懸命だ。 周りにはそんな風に見えないのも世之介だが。 時代の風に乗ったらきっと大きく羽ばたくんだろうな、という片鱗を少し見せつつ、この物語は終わる。
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ぶらぶらとパチンコをしながら毎日を過ごす世之介さん。カメラマンの片鱗もみられるがまだまだ将来の展望もなく、結婚願望もあったりで若さが溢れるなぁとつくづく。人との繋がりが本作もホント楽しい。懐に入るようにするすると馴染んでしまう。ちりばめられる後日譚で、キャスト群のなかにも彼の存在...
ぶらぶらとパチンコをしながら毎日を過ごす世之介さん。カメラマンの片鱗もみられるがまだまだ将来の展望もなく、結婚願望もあったりで若さが溢れるなぁとつくづく。人との繋がりが本作もホント楽しい。懐に入るようにするすると馴染んでしまう。ちりばめられる後日譚で、キャスト群のなかにも彼の存在がいつまでと色濃く残っているのが印象深い。亮太くんををからかいながら隼人さんと真剣にふざけるところが最高。 善良ねぇ、なるほど。
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善良であることが当たり前のようで難しい。 それを地でいく世之介が羨ましく、そして清々しい。 読み終わると、ホッとして、前が向ける。 どこにでもいそうで、唯一無二の存在。 世之介、これからもよろしく。 自分も、誰かの善良であれますように。
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人を助けようとして、電車に轢かれた横道世之介。 ただただ善良な彼が亡くなって何年か経っても触れ合った人の心に残る温かい話。 自分もそんな風に慣れたらいいなと思いつつ、そんなことにはならないと思い直す
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前巻・横道世之介は大好きな作品で、映画も2回観た。だからあらすじも覚えていたし、続編なんてどう書くんだ、という疑念もありつつページを開いた。そこにはびっくりするほど前巻と同一人物の世之介がいて、懐かしさすらあった。 この作品は、平凡に、しかし善良に生きることを肯定してくれる。世之...
前巻・横道世之介は大好きな作品で、映画も2回観た。だからあらすじも覚えていたし、続編なんてどう書くんだ、という疑念もありつつページを開いた。そこにはびっくりするほど前巻と同一人物の世之介がいて、懐かしさすらあった。 この作品は、平凡に、しかし善良に生きることを肯定してくれる。世之介の人生は決して楽なものではないはずなのだが、それを幸福だと本人が言い切っているのが、なんとも胸に暖かい。
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信号はとうに青に変わっている。池袋駅西口五差路の交差点、横断歩道を大勢の人たちが渡っていく。その中にぽつんと突っ立ったままの男がいる。周囲がやたらと動くので、動かぬ男はやけに目立つ。 何かしらの意思で止まっているというよりは、ただのぼんやりで信号が青になったことに気づいていない...
信号はとうに青に変わっている。池袋駅西口五差路の交差点、横断歩道を大勢の人たちが渡っていく。その中にぽつんと突っ立ったままの男がいる。周囲がやたらと動くので、動かぬ男はやけに目立つ。 何かしらの意思で止まっているというよりは、ただのぼんやりで信号が青になったことに気づいていないらしい。(p.7) 高い秋空である。 いわゆる行楽日和の日曜日なのだが、いそいそと駅前のスーパーに入っていくのは桜子と世之介である。(p.246) →前作から読んでいると、この冒頭文や章頭の一文だけでキャラクターの造形美がわかるのがすごい。久々に再読したけど、こういうやつが周囲にいるのはいいなあと改めて思わされる。写真コンテストの佳作受賞で大喜びする姿も良い。「人生の谷間におまえみたいなのがいたら、重宝しそうだもんな」と、見方によっては散々な言われようにも関わらず、良い意味でそう言われているのも伝わってくる。 「善良であることの奇跡」と評される人がどれだけいるのか。そんな風に周りが思ってくれる魅力的な人になりたいなと思わされる。 ======== そばにいたときは、ただの頼りない弟分でしたが、今、世之介のことを思うと、ただ善良であることの奇跡を、伯父さんは感じます。 世界中を船で回っていると、本当にこの世界にはいろんな国があります。そしていろんな問題があります。目を覆いたくなるようなこと。悲しみ。痛み。憤り。本当に奇跡でも起こってくれないかと思います。そんなとき、ふと浮かんでくるのが、あの頼りない世之介の顔なんです。 世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをしても、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない。そう強く思うんです。
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最初はうーんっておもってたけど、だんだん面白くなってもう気づいたら読了。 みんなから善良と形容される世之介、いいな。 亮太に説明する強い人の定義いいな。本当にその通りだし。 隼人実は一番すきなキャラかも。 コモロンの状況がまんま自分でなんかドキドキした、いい意味で
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世之介シリーズ2作目。 世之介の大学卒業後の1年の物語。 やっぱり、世之介いいよね。 みんな、思うよね。 「善良である」ってことの素晴らしさ。 そんで、この物語の醍醐味は、「偶然のつながり」だと思う。 人生の、偶然性…… 時に運命と呼ばれたり でも、そう言う、ちょっとした出...
世之介シリーズ2作目。 世之介の大学卒業後の1年の物語。 やっぱり、世之介いいよね。 みんな、思うよね。 「善良である」ってことの素晴らしさ。 そんで、この物語の醍醐味は、「偶然のつながり」だと思う。 人生の、偶然性…… 時に運命と呼ばれたり でも、そう言う、ちょっとした出会い、も、関わり合いを続けたことによって変化していく関係があったり。関わり合おうとしないと始まらない… 人を巻き込むことも、巻き込まれることも、それなりの勇気と覚悟が必要である。 引用 ただ、ダメな時期はダメなりに、それでも人生は続いていくし、もしかすると、ダメな時期だったからこそ、出会える人たちというのもいるのかもしれない。 桜子や亮太はもちろん、隼人さんに、親父さん、浜ちゃんだって、コモロンだって、もし世之介が順風満帆な人生を送っていたら、素通りしていったかもしれない。 とすれば、人生のダメな時期、万歳である。 人生のスランプ、万々歳なのである。 すごい肯定的思考… しんどい状況も、あっけらかんと、ケセラセラ。 前向きと言うより、何もかも、あるがまま、受け入れる、受け流す 飲み込む強さ 鈍感力 しなやかに、正直な世之介のように生きられるといいよなぁ ブクログさんの評価が高い、最終作「永遠の横道世之介」も楽しみです。
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