続 横道世之介 の商品レビュー
誰かの架け橋になっている主人公。 交通事故で亡くなるまでの軌跡、主に二十代半ばの一年間の話。話題の中心に常にいて人の記憶に思い返せばいる。後にマラソンの選手になる子供との生活もらしさ全開だった。 前作に引き続き楽しませてもらいました。
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大学卒業後の世之介を描いた続編。 定職に就かず、パチンコやバイトで生活をつないでいるのは決して褒められたことではないが、なぜかそれが許されてしまう感じ。世之介の人柄が何となく周りの人を惹きつけ、安心させている感じが伝わった。 写真コンクールの表彰会場で重鎮が言った「善良」とい...
大学卒業後の世之介を描いた続編。 定職に就かず、パチンコやバイトで生活をつないでいるのは決して褒められたことではないが、なぜかそれが許されてしまう感じ。世之介の人柄が何となく周りの人を惹きつけ、安心させている感じが伝わった。 写真コンクールの表彰会場で重鎮が言った「善良」という言葉に至極納得した。「そう! 世之介は善良なんだよな」という感じ。 世之介が世を去った後の時代もところどころ挿入され、世之介と関わった人のその後が描かれている。彼ら皆の心の中に世之介が生きている。そうさせる世之介の魅力が、何気ない日常の中に散りばめられている。世之介亡き後の物語が挿入されているからこそ、若かりし頃の世之介の力の抜けた感じに味わいが出ているのだと思う。 最終章も楽しみ
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吉田修一さん著 「続 横道世之介」 前作より引き続き読了。 今回の作品は前作より6年後が舞台。世之介24歳の一年間の物語。前作同様、4月から一月毎にチャプターを打ち、その間に20年後の今回の登場人物達の未来も描かれていくのだが、その20年後はもう既に世之介のいない世界。 この...
吉田修一さん著 「続 横道世之介」 前作より引き続き読了。 今回の作品は前作より6年後が舞台。世之介24歳の一年間の物語。前作同様、4月から一月毎にチャプターを打ち、その間に20年後の今回の登場人物達の未来も描かれていくのだが、その20年後はもう既に世之介のいない世界。 この物語、24歳フリーターの日常譚なのだが凄く読まされる。読みようによって、深く引っかけようとすれば限りなく深く引っ掛かってくる。 幾つか感じた事を書いてみたい。 まず世之介と父親。 世之介が年の瀬に再発したギックリ腰、心配した父親が長崎から世之介のアパートに上京してくる場面。 狭い部屋で親子二人きり、気まずさの中で父が放った一言 「世之介、おまえ、今日のことをよく覚えておけよ」 「ここがおまえの人生の一番底だ。あとはここから浮かび上がるだけ」 フラフラした生活をしているからフラフラした人生を送っているんだとも言った父親。 息子を叱るでも励ますでもなく、最終的に自分の力で這い上がれと後押し。 印象的な一場面だった。 そんな父親の持ってきた経年劣化したボロボロのバック、父親の顔に刻まれたシワのように感じられた。 年を取り色んな表情筋で作られたシワと共に老いていく父親、他にも幾らでも息子に投げかけたい言葉があったのだろうが、その言葉以外を言葉にしない父親の息子を思う気持ち。それを感じとる世之介。素敵だった。 そして世之介と亮太。 亮太が母桜子に怒られている場面。 強い人間っていうのはあまりいないと世之介。亮太には見込みがあるから強い人間になれと亮太に諭す。 その他の場面でも正に父親のように彼なりの誠実な道徳心で亮太に寄り添っていく世之介。そうして亮太の長距離走者としての才能を最初に見抜いたのも世之介。 20年後の東京オリンピック、亮太が他者に与えた感動、それは彼自身が強い人間になった証だと感じた。 ふと想像してみれば死んでしまっている世之介がオリンピックという大舞台で、まるで土手を伴走するかのように亮太の背中を押しているようにも感じられた。 そうしてパラリンピックでは亮太が安藤の伴走を務める。世之介から亮太へのバトンタッチ、今度は亮太が違う誰かの背中を押しているかのように感じられた。 そしてなんといっても隼人と光司。 光司の死の場面、感情がとんでもない感じになりそうだった。 隼人の懺悔と後悔は読者である自分にも伝わっていた。 「もちろんそこには愚かな行為があり、被害者があり、加害者がいる。決して許されぬ罪があり、癒せぬ傷がある。 ただ、その傷を、みんなが必死になって、それこそ傷だらけになって癒そうとしてきたのである」 本当にそう思える。隼人が一番、光司の生を嘱望していた。 加害者として… 友人として… 人間として… 隼人主導だが二人で築いた13年の月日。 その光司の死。隼人の気持ちが分かりすぎて辛すぎた。 それを忘れることなく刻みこんでいくように次の一歩を踏みだそうとする彼の強さも読み取れた。最高すぎる。自分も去り行こうとする隼人に、世之介と一緒に「イチ、ニ、サン、シ」ってエールを大声で叫びたい気持ちでいっぱいになった。 最高だった。 この物語に「善良」という言葉が幾度と出てくるが、それは自然体の善良であって、意識的に作った善良ではない。 意図して作った善良なんて誰でもできるわけだけれど、世之介のそれは彼自身の固有の善良であり、彼の生来の性質、特長だ。 彼の善良さが周りに与える影響力は他者を卓越している。見えている死があるからこそ飾らない彼の生の歩みがそう思わせる。 次作の最終章、心に刻みながら読んでいこう。
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前作を読んでから結構経っていたので、内容がうろ覚えでしたが、読み始めてすぐに私の中に世之介が蘇ってきました。冒頭の交差点での佇まい。そうそう、これが世之介。久しぶりに会えた!って気分。 だらしないし頼りないけど、善良で憎めない。何かを成し遂げた訳ではないけど、関わった人たちの心の...
前作を読んでから結構経っていたので、内容がうろ覚えでしたが、読み始めてすぐに私の中に世之介が蘇ってきました。冒頭の交差点での佇まい。そうそう、これが世之介。久しぶりに会えた!って気分。 だらしないし頼りないけど、善良で憎めない。何かを成し遂げた訳ではないけど、関わった人たちの心の中に残り続ける。それでいいんだよねと優しい気持ちになりました。 しばらく間をあけて、続きを読みたいと思います。
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題名通り、横道世之介の続編。 世之介の不安定だけど楽しい1年間が綴られている。 桜子、亮太、隼人さん、親父さん、コモロンに浜ちゃんなどのキャラが新たに加わるが、みんな新しい人生を歩んでいくのだが、世之介だけが変わらず安定した?バイト人生を送る。 みんな当時のことを思い出す描...
題名通り、横道世之介の続編。 世之介の不安定だけど楽しい1年間が綴られている。 桜子、亮太、隼人さん、親父さん、コモロンに浜ちゃんなどのキャラが新たに加わるが、みんな新しい人生を歩んでいくのだが、世之介だけが変わらず安定した?バイト人生を送る。 みんな当時のことを思い出す描写がとにかく美しいし、ほっこりするのがこのストーリーのいいところだと思う。 なぜか世之介との思い出を笑顔で思い出す。 この本は癒しの時間を与えてくれると思う良い本だ。
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ほんわかします。身近なおとぎ話。 高校のクラスメートにこうゆう善良な人いました。 人は利己的な生き物で、感じてしまうもので、それは別に嫌むものでも努力して克服するものでもないと思う。でも世之介は自然と解放されていて、それに憧れるんだろうな。
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映画を見ていたけど、どうしても本を読んでおきたかった。長崎から上京してきた横道世之介のままならない大学生活の物語。 ※怒りってさ、結局、他人に何かを求めるから生まれる。怒りなんて何の役にも立たない。
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ただ善良であることの奇跡、世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをしても、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない。 登場人物にとって、世之介と過ごした時間は貴重な、そして大切な思い出となっている。そんな人になりたいと思った。 平凡な日常の幸せを楽しく読める本で...
ただ善良であることの奇跡、世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをしても、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない。 登場人物にとって、世之介と過ごした時間は貴重な、そして大切な思い出となっている。そんな人になりたいと思った。 平凡な日常の幸せを楽しく読める本でした。世之介の人生は常に楽しく明るくて温かい。
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横道世之介シリーズ 就職活動に失敗! パチンコとバイトで食いつなぐ、 でも、マイペースな彼は ある意味正直に生きているというか・・・。 これといった取柄、出来事があるわけでもないのに、周りの人に馴染むというか・・・ 心が開かれるというか・・・ いなくても困らないけれど、なんとなく...
横道世之介シリーズ 就職活動に失敗! パチンコとバイトで食いつなぐ、 でも、マイペースな彼は ある意味正直に生きているというか・・・。 これといった取柄、出来事があるわけでもないのに、周りの人に馴染むというか・・・ 心が開かれるというか・・・ いなくても困らないけれど、なんとなく思い出してしまう人。心の温かいところにしまわれている人であるのかな。 今回も、コモロンの家から覗いていたきれいなお姉さんと、ちゃっかりお付き合いして、 やんちゃしていた兄妹父親にも受け入れられたりね。不思議な人です。 コモロンの分岐点や、パチンコやで出会った浜本の人生の分岐点に立ち会うことになったりね。面白い人です。 本人はその気があるわけでもないのに 誰かの後押しをしているような・・・ 24歳の世之介もいいやつです。 善良なる人です。 さくらさんの息子の亮太君の中にも しっかり世之介が生きていて、 それがうれしかった。
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図書館にて借りる、第463弾。 (泉南図書館にて借りる、第5弾。) まさかの横道世之介の続編。 横道世之介というキャラクターが最高。 前作も非常に良かったが、本作も良かった。 登場するキャラクターがどれも良い。 読んでいる間中、楽しいし幸せだった。 星は4つ。間違いない。...
図書館にて借りる、第463弾。 (泉南図書館にて借りる、第5弾。) まさかの横道世之介の続編。 横道世之介というキャラクターが最高。 前作も非常に良かったが、本作も良かった。 登場するキャラクターがどれも良い。 読んでいる間中、楽しいし幸せだった。 星は4つ。間違いない。読んで損なし。 あと、吉田修一氏の作品の幅の広さには恐れ入る。
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