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続 横道世之介 の商品レビュー

4.3

174件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2024/05/05

前作も世之介のお母さんの手紙で終わって、今回は、隼人さんの手紙で終わっている。 「ただ善良であることの奇跡」「世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをしても、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない」 っていい言葉だなぁ。 マラソン大会のレースから脱落したときに横...

前作も世之介のお母さんの手紙で終わって、今回は、隼人さんの手紙で終わっている。 「ただ善良であることの奇跡」「世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをしても、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない」 っていい言葉だなぁ。 マラソン大会のレースから脱落したときに横を歩いてくれる奴。息が整うまで一緒に歩いてもらって、自分が整ったら、世之介を置いていく、と言った親友コモロンの例えは絶妙。そう、世之介は出会った人々の名伴走者。まさに善良の権化。あとはここから浮かび上がるだけ。と言った父も同じ香りがして最高。

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2024/04/27

世之介が知り合う人はみんな魅力的、ではなくてこだわりのない世之介が魅力を引き出すのかも? 前作の登場人物が出てくるのも嬉しい

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2024/04/23

10年ぐらい前に横道世之介を読んで、無茶苦茶おもしろくて共感した記憶があり、手に取りました。 前作がおもしろかった記憶はあるけど、内容を全く覚えていなくて、のっけからパチンコ三昧な世之介がいてこんな人だったかなぁと違和感。(私がパチンコ好きじゃない) でも世之介は世之介だった。...

10年ぐらい前に横道世之介を読んで、無茶苦茶おもしろくて共感した記憶があり、手に取りました。 前作がおもしろかった記憶はあるけど、内容を全く覚えていなくて、のっけからパチンコ三昧な世之介がいてこんな人だったかなぁと違和感。(私がパチンコ好きじゃない) でも世之介は世之介だった。 前作を読み返したいと思った。

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2024/04/20

大学を1年留年してバブルの売り手市場最後の1年から遅れて就職が決まらずバイトとパチンコに明け暮れている世之介…という始まり。 そんな世之介が出会った人達が2020年の東京オリンピック真っ只中にどんな人生を歩んでいるかが交互に描かれている。 コロナなんか存在していなかった時に東京オ...

大学を1年留年してバブルの売り手市場最後の1年から遅れて就職が決まらずバイトとパチンコに明け暮れている世之介…という始まり。 そんな世之介が出会った人達が2020年の東京オリンピック真っ只中にどんな人生を歩んでいるかが交互に描かれている。 コロナなんか存在していなかった時に東京オリンピックを想像しているところが今読むと逆にエモい。 善良であり続けることの意義。見習わなければと深く感銘した。

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2024/03/23

おもしろい。 こういう日常系の本で面白いの読めた時、とても満足度高い。 シリーズ最終巻も楽しみ 『永遠と〜」もまたしばらく積み本しとくんだろうな

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2024/02/24

「善良」が服を着て歩いているような男。そういうやつの周りはやっぱり、善良な人々ばかり。桜子とその家族。学生時代からの友達、コモロン。偶然知り合ってなんとなく友達の浜ちゃん。ムショ帰りらしい散髪屋のお兄さん、アメリカで善良がゆえに騙されて一文無しになっていたところを助けてくれた通り...

「善良」が服を着て歩いているような男。そういうやつの周りはやっぱり、善良な人々ばかり。桜子とその家族。学生時代からの友達、コモロン。偶然知り合ってなんとなく友達の浜ちゃん。ムショ帰りらしい散髪屋のお兄さん、アメリカで善良がゆえに騙されて一文無しになっていたところを助けてくれた通りすがりの日本人。 いいやつばかりで、本当に世の中はこんなひとばっかりなんじゃないかと、「勘違い」しそうになる。 世之介の亮太への接し方が、ものすごくナチュラルで、桜子との色っぽいシーンは出てこないから、あれ、いつの間にそんな仲になって、その子供のことそんなにかわいがることができるんだろう、って例えば深夜に桜子の仕事終わりに亮太を保育園に迎えに行っておぶって帰るシーンとかが、ちょっと不思議な感じがするけど、でも、世之介にとってみれば特別でもなんでもない。世之介の「人間」への接し方はいつだってどこだって誰にだってこんなふうなんだ。要するに、フラット。 桜子に叱られて泣きべその亮太に強い人と弱い人とは、と話しかける世之介はほんとうにかっこいい。貴虎みたいだ。 たとえば、『人間には役に立たなくてもいいから、誰かそばにいてほしい時がある』 そうそんなときに世之介はうってつけのいいやつなんだな。 前作より登場人物が多くてちょっと散漫な気がしないでもないけど、(例えば、浜ちゃんが27年後のオリンピックで亮太の応援に行くのに店の弟子?たちが桜子のことを「浜本さんの恩人」という。恩人というほどまでの付き合いが描かれていないところであったのだろうか、と少し気になっている)その分、世之介の輪郭はますますはっきりしてきて、小岩のバーに行けばふつうに座っていそうだし、スーパーで目をきらきらさせてあれこれ吟味している100人並みの容姿の(たぶん)世之介を見つけることができそうで。 早く、次を読まなくっちゃ。 P130 コモロン、が、コロモン、は誤植。文庫では直っているんだろうか?

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2024/02/21

傑作の続編も傑作でした。 世之介なき現代とバブル後崩壊の過去エピソードを行き来する構成の妙が冴えています。 いろいろブレることはあっても、基本、善良であること。 少しでも近づきたい!

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2024/02/01

世之介がいる世界に戻りたくて、急いで図書館から借りて読んだ。 大学卒業して大人になったな。 相変わらずフワフワしてるのに、地に足がついてきた。 さて、次を早く読まなきゃ。

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2024/01/12

なんだか 腑に落ちない気持ちにもなるけど 自分の考えと違う物語が 心地がよい気持ちもするそんな小説でした

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2023/12/30

たぶん作者は続編を書くことは予定していなかったのだろう。だから前作でオチはバレているのだけど、それでも「その後の世之介」を読みたい読者がたくさんいたということなんだろう。相変わらずの世之介のキャラクター(作中では「善良」と表現されている)のおかげで、前作と同じようにしみじみとした...

たぶん作者は続編を書くことは予定していなかったのだろう。だから前作でオチはバレているのだけど、それでも「その後の世之介」を読みたい読者がたくさんいたということなんだろう。相変わらずの世之介のキャラクター(作中では「善良」と表現されている)のおかげで、前作と同じようにしみじみとした思いになった。 世之介は大学を卒業したけど就職もせず、バイトとパチンコで暮らすうち25歳になっている。登場人物は、友人のコモロン、寿司職人として修行中の浜ちゃん、シングルマザーの桜子など、前作とは大きく変わっている。そしてただ日々を無為に過ごしているような世之介の傍らで、それぞれ試行錯誤しながら人生を切り開いていく。 世之介と関わる人たちのその後が、折々に差しはさまれる構成は前作と変わらず、彼らにとって世之介は、頼りないようでいながら、癒しの存在になっていたことがわかる。 桜子の兄の隼人が良かった。最後にいろんなことから解放され、自由になって外の世界に出ていくところ、その後ろ姿をカメラに収める世之介。前作でも感じたように、限りある人生の時間を大切にしないと、と思わされた。 それにしても、バブルの名残がまだ残っている時代、世之介みたいなのんびりした生き方も可能だったのだろう。先日読み終えた西加奈子の「夜が明ける」で、現代の若者が強いられる過酷な人生とのあまりの落差に愕然としてしまう。

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