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国宝(上) の商品レビュー

4.3

92件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    30

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2019/04/10

長崎のヤクザの息子が歌舞伎の世界に入り、題名から想像すると多分人間国宝になるのだろう。しかし上巻では主人公喜久雄は師匠を亡くし、東京歌舞伎界や映画界のいじめに合い、ちょっとしたスランプ時期に陥っており、これをいかに挽回するかが下巻になるのだろう。出奔していた師匠の息子俊介も戻って...

長崎のヤクザの息子が歌舞伎の世界に入り、題名から想像すると多分人間国宝になるのだろう。しかし上巻では主人公喜久雄は師匠を亡くし、東京歌舞伎界や映画界のいじめに合い、ちょっとしたスランプ時期に陥っており、これをいかに挽回するかが下巻になるのだろう。出奔していた師匠の息子俊介も戻ってきたがそれも不安材料であり、歌舞伎界や芸能界に更に翻弄される喜久雄の運命は如何に。講談調の語り口が心地よく展開のテンポも良く時代時代の風物も取り入れながら久々の娯楽大作といった感じ、これ何で本屋大賞候補にならなかったの。下巻へ。

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2019/03/29

歌舞伎の世界の事は分からないけど、メチャクチャ面白い。ページをめくる手が止まらない。喜久雄にはこの後も困難が待ち受けているんだろうけど、頑張って欲しい。辻村への復讐はあるんだろうか。下巻も楽しみ

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2019/03/06

極道と名門歌舞伎役者の息子として生まれ育った二人の若者。天性の美貌と芝居の才能を開花させ、あっという間に檜舞台に躍り出るが、親子、師弟関係、組の抗争、芸の継承、興行主や大スポンサーとの関係、マスコミなど、大きな波に揺さぶられ、栄光と挫折を繰り返す。第三者が物語るスタイルで書かれて...

極道と名門歌舞伎役者の息子として生まれ育った二人の若者。天性の美貌と芝居の才能を開花させ、あっという間に檜舞台に躍り出るが、親子、師弟関係、組の抗争、芸の継承、興行主や大スポンサーとの関係、マスコミなど、大きな波に揺さぶられ、栄光と挫折を繰り返す。第三者が物語るスタイルで書かれているせいか登場人物が多いが関係がわかりやすい。悲惨な状況も幸福の絶頂もあるのだが、しつこさもあざとさもなく、テンポ良く話が進み、引き込まれる。

Posted byブクログ

2019/02/25

 昭和25年に長崎のやくざの組長の息子として生まれた喜久雄は抗争で父親を亡くした後、知り合いの上方歌舞伎役者の元に身を寄せ弟子となり、歌舞伎役者の自分と同い年の跡取り息子と共に切磋琢磨し、歌舞伎の修練に励む。 若手の女形として頭角を現し、やがて2人は人気者になっていく中、交通事故...

 昭和25年に長崎のやくざの組長の息子として生まれた喜久雄は抗争で父親を亡くした後、知り合いの上方歌舞伎役者の元に身を寄せ弟子となり、歌舞伎役者の自分と同い年の跡取り息子と共に切磋琢磨し、歌舞伎の修練に励む。 若手の女形として頭角を現し、やがて2人は人気者になっていく中、交通事故に遭い舞台に立てなくなった師匠の代役に選ばれたのは喜久雄だった。 跡取り息子はその後出奔し、弟子である喜久雄が師匠の名跡を継ぐことになるがー。  ゆるゆると読み始めたらこれがやたらと面白く、夢中になって読んだ。歌舞伎の専門用語以外で難しい言葉があまり使われていないことや、物語そのものの面白さはもちろんのこと、語り手がいることで疑問に思っても解説が入ったりするのでとても読みやすく、まるで歌舞伎のお芝居をイヤホンガイドつきでみているような作りが見事だった。 この先、どうなるの?!と気になって仕方がなくなるので、下巻も手元にスタンバイさせてから読み始めるのをオススメします。

Posted byブクログ

2019/02/24

歌舞伎の世界のお話というのと「国宝」という目を引くタイトル。 そして作者は吉田修一さん。絶対面白い奴や。

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2019/02/17

歌舞伎に詳しい人には演目や襲名についての裏側が描かれていますので楽しめるのではないでしょうか。芸能界とやくざの関係の描写があるのですが衝撃的な出来事として描かれますがあんまり物語の本筋とリンクしていないように思います。 朝日新聞での連載だったので短い文字数で見所をだすため見所が多...

歌舞伎に詳しい人には演目や襲名についての裏側が描かれていますので楽しめるのではないでしょうか。芸能界とやくざの関係の描写があるのですが衝撃的な出来事として描かれますがあんまり物語の本筋とリンクしていないように思います。 朝日新聞での連載だったので短い文字数で見所をだすため見所が多すぎて読み途中満腹感が続きます。

Posted byブクログ

2019/02/04

読み応えあり!30を過ぎた二人がどうなるのか楽しみです。喜久雄の実父を手にかけた人物…ここは下巻で回収されるのか?もうそこは放って(気になるけど)ただただ芸の世界の生き様を見たい。

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2019/01/31

伝統芸能・歌舞伎。 血か、実力か。。。 喜久雄の置かれた状況が、喜久雄の胸の内が、読んでるものの心を締め上げて、胸が苦しくなってくる。 歌舞伎に詳しくない人間が読んで楽しめるのだろうか。。。と思いつつ手に取ったが、これは面白い!! 喜久雄のこの先が、どうなっていくのか。 報...

伝統芸能・歌舞伎。 血か、実力か。。。 喜久雄の置かれた状況が、喜久雄の胸の内が、読んでるものの心を締め上げて、胸が苦しくなってくる。 歌舞伎に詳しくない人間が読んで楽しめるのだろうか。。。と思いつつ手に取ったが、これは面白い!! 喜久雄のこの先が、どうなっていくのか。 報われることを願いつつ下巻へ突入いたします。

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2019/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

語り口調の小説に当たったのが今回初めてで、「~なのでございます。」といった文章が面白い。 くどくどと細かな描写を割愛するかと思いきや、大事な場面ではしっかり開いて書かれており、その緩急の良さがそのまま物語のテンポを良くしてくれるので、ここまで、いや、もうちょっと、と気が付けば一冊を読み終わってるという始末でございます。 歌舞伎にあまりに無頓着で、どちらかといえば興味はなかったんだけれど、演目の内容が物語の進行を妨げない程度に分かりやすく書かれているのも嬉しいポイント。登場人物の先々が気になって仕方がなく、上下巻の内容だけど、まるでその分量を感じさせないアップテンポでしかもわかりやすい展開がいい! もう宴もたけなわと言いたいところが、後半また波乱が来るんだろうなぁと楽しみに下巻に続く。

Posted byブクログ

2019/01/20

歌舞伎を観に行ったことがないし、その世界にも全く疎いが、さも自分が体験してるかのように魅せてくれる。歌舞伎の語り口調で進むのも斬新で良い。キャラクターへの愛着も出てきて下巻が気になる。

Posted byブクログ