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国宝(上) の商品レビュー

4.3

92件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    3

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2018/11/24

ヤクザの息子喜久雄。父親を亡くし、歌舞伎の道へ。女形の歌舞伎役者になる。大阪で部屋子としてその家の子供とともに芸の道に突き進む。喜久雄の物語。上巻は青春篇。喜久雄のその後が気になり、勢いで下巻へ。

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2018/11/24

国宝というタイトルに ちょっと尻込みしてしまったが 読んでみたらなんてことなく 面白い人間ドラマ なかなかハードな展開も 時代設定と相まってゆるくていい。 いやぁ、関西弁気持ちいい! 映画を観たような気分。 やくざの息子と歌舞伎役者の息子という 正反対のこの二人どうなるのかっ ...

国宝というタイトルに ちょっと尻込みしてしまったが 読んでみたらなんてことなく 面白い人間ドラマ なかなかハードな展開も 時代設定と相まってゆるくていい。 いやぁ、関西弁気持ちいい! 映画を観たような気分。 やくざの息子と歌舞伎役者の息子という 正反対のこの二人どうなるのかっ 後半楽しみやわぁ。

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2018/10/29

俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ! 極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。   作家生活20周年記念作品として放つ渾身の大作。(e-honより)

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2018/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初読。図書館。3年で200以上の演目を見て、鴈治郎さんの計らいで黒衣として日本全国をまわり、舞台裏から歌舞伎を観て書き上げた。というだけあって、歌舞伎と歌舞伎役者と歌舞伎を取り巻く時代の流れと、とにかくありとあらゆるものがぎゅうぎゅうに詰まっている。あの役者さんがモデルかなとか、あの事件がモデルかなとか、いろんな材料がパッチワークのようにつながっていく。正直下巻のラストを読み終わるまでは、詰め込み過ぎじゃないか、もう少しテーマを絞り込めばいいのにと思っていた。しかしここからすごいラストシーンに。

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2018/10/20

1964年元旦、長崎の老舗料亭で、この国の宝となる役者・立花喜久雄は生まれた。この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出し…。 読み始めてすぐ、五木寛之の「青春の門」筑豊篇を何となく思い出した。読み進めていくうちに、自分に歌舞伎の素養があったら本作を...

1964年元旦、長崎の老舗料亭で、この国の宝となる役者・立花喜久雄は生まれた。この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出し…。 読み始めてすぐ、五木寛之の「青春の門」筑豊篇を何となく思い出した。読み進めていくうちに、自分に歌舞伎の素養があったら本作をなお楽しめたのに、という思いが強くなっていった。それでも描かれる人間模様が興味深く、上巻で止めるわけにはいかなかった。 (B)

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2018/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ページをめくる手がとまらない。 とりあえず下巻読んでから詳細書くけど、とんでもなく面白かった。今年1番だわ。

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2018/10/11

著者の作品は悪人と怒りしか読んだことがなかったのだけれど、世間の評判がよい割に2作品とも私には響かなかったので、本作もあまり期待はしていませんでした。 が!予想外にとても引き込まれました。 昭和30年前後にヤクザの子供として生まれた主人公の喜久雄は関西の歌舞伎界に芸養子とし...

著者の作品は悪人と怒りしか読んだことがなかったのだけれど、世間の評判がよい割に2作品とも私には響かなかったので、本作もあまり期待はしていませんでした。 が!予想外にとても引き込まれました。 昭和30年前後にヤクザの子供として生まれた主人公の喜久雄は関西の歌舞伎界に芸養子として出され、そこで知り合った御曹司の俊介と切磋琢磨しながら芸を磨いていくという大河小説です。 まず、噺家が語ってくれるような文体で物語が進むことで、この本自体が舞台装置のような役割を持ち、まるでお芝居を観ているような気分にさせられます。 私は歌舞伎の演目も舞台裏も知りませんでしたが、分かりやすく丁寧なこの噺家さんのおかげで(笑)全く不自由なく読むことができました。 それどころか豪華絢爛な舞台にうきうきするし、舞台裏の芸への苦悩、波乱万丈な運命にも厚みがあり、かなり感情移入しました。 最終的に血がモノを言うのか実力がモノを言うのか・・・そんな邪推も寄せ付けない迫力があり、喜久雄も俊介も歌舞伎を愛し抜き、芸に身を捧げ、芸と心中する覚悟がひしひしと伝わり胸を打たれっぱなしです。 下巻も期待を裏切ることはないでしょう。 喜久ちゃん頑張れ! 俊ぼんお帰り! 徳ちゃん、あなたのお蔭で何度も救われてます!

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2018/10/10

極道の息子ながらその親を殺されたのち歌舞伎役者になる喜久雄と歌舞伎役者の息子として生まれながらに役者の道を約束されていた俊介という二人の役者のお話。これが実に面白い。

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2018/10/03

数少ない新作を必ず読む作家のひとり「吉田修一」。 (ほかにどんな作家がいるの?と聞かれそうなので先んじて書いておくと「石田衣良(最近、間引き始めているが。。。)」「宮本輝」「池井戸潤」「山崎豊子(本当に惜しい作家を失った。そして、数少ない再読する小説の作家)」あたりかな?) ...

数少ない新作を必ず読む作家のひとり「吉田修一」。 (ほかにどんな作家がいるの?と聞かれそうなので先んじて書いておくと「石田衣良(最近、間引き始めているが。。。)」「宮本輝」「池井戸潤」「山崎豊子(本当に惜しい作家を失った。そして、数少ない再読する小説の作家)」あたりかな?) ¬芥川賞作の「パークライフ」では、なんてことない日常の風景を淡々と記しているのに、何だかとても情緒的な気持ちにさせる描写力半端ねえ!と思い、サスペンス要素満載の長編小説「悪人」で「どれだけ引き出しがあるんだ!?」と感じた。(たぶん、このあたりから「おやっ?なんか違うぞ。。。」と思って読むのをやめた方も多いはず) そして、今回の「国宝」。 ¬¬ タイトルだけ見ると、仏像が美術の話しか?と思いそうだが「歌舞伎」を題材にした小説。極道の世界からひょんなことから歌舞伎の世界へ引き込まれていく主人公。紆余曲折の末、当代きっての「女形」として「人間国宝」までのぼりつめるストーリー。 何だか、こんな書き方をするとあまりにも陳腐な感じがしてしまうがそんなことはない。そこはさすがの吉田修一のチカラ。笑 歌舞伎の家柄を「梨園」なんて言い方をするけど、そんなドロドロの世界をまさにリアルに描き切っているところがさすが。 しかし、今年歌舞伎に興味がわいて、見たり読んだりしているから、この小説のモデルは「市川海老蔵×坂東玉三郎を2で割った感じ」というのが正直な感想。(もしかして、吉田修一も「NHKプロフェッショナル 仕事の流儀」で坂東玉三郎の回を見ていたのかな?と思ってしまったくらい。笑) なので、個人的には評価「★5」ではあるものの、歌舞伎の予備知識がないと読んでいても「???」となるところがあるかもなあ~。でも、台風の影響で予定がなくなったのをいいことに上下巻をあっという間に読んでしまった満足感は半端なかったな。

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2018/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2018/9/15-9/25 1章の入りから面白く引き込まれていった! 喜久雄、徳次から始まり、俊ぼん、幸子、春江などなど登場人物が軽快で読み進めていきたいと思えた。 喜久雄の役者に対する心持ちが少年の頃からの、生来の気質なのだろうか、俊ぼんとの違いからも見えてきた。 半ニ郎の「カタギの人間にするのは諦めた(みたいなセリフ)」から、言葉には言っていることと、異なる意味があるということを改めて勉強させてもらった。 人と人とはコミュニケーションから成り立つ。こういう会話も本からで学びとり、実生活に活かさないと。

Posted byブクログ