1,800円以上の注文で送料無料

愛なき世界 の商品レビュー

3.8

509件のお客様レビュー

  1. 5つ

    106

  2. 4つ

    197

  3. 3つ

    140

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/03/26

自分の知らない事を知れるのはとても楽しい。 難しい植物研究の話しかと思ったら 洋食屋の藤丸くんと大学院生の本村さん、 それに個性あふれる松田研究室のみんなの 心温まる話しで最後までほっこりと読めた。 藤丸くん、頑張れ!と心から応援したい。

Posted byブクログ

2022/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「日々、愚直に観察を続けているからこそ得られる直感をバカにしてはいけない」松田教授が語る。研究者の根拠のない自信と不安、葛藤そして微かな望みを込めて。 誰もが不安を感じている。「もっと一生懸命やっていれば」その思いが強ければ強いほど、現実から離れていく。役に立たない自戒が一瞬のためらいを誘う。あと少し自信がついてから、と。 いつかは直面する”壁”なのかもしれない。軽く超えられる人もいれば、立ち止る人もいるのかもしれない。そして、気づく。一線を超えなければ、と。 ちょっとだけ、紗英の気持ちがわかるような気がする。 二者択一ではない。ストイックでもない。邪魔されたくないわけではない。きっと、ある瞬間、すべてを忘れて研究に没頭する自分に気付かれたくなかったのかもしれない。許されないかもしれない。許せないかもしれない。それは、研究に対する余裕が足りないからでしょうか。きっと、そこが、研究者のスタートラインかもしれない。 おそらく、研究者に限らず、何かを目指してしまった人の宿命かもしれない。どの道も、成功につながっているわけではないけど。 「すぐに結果が出て、人の役に立つ研究以外は、すべて無駄であり無意味である」と嘆く教授の言葉が胸に刺さる。誰もが知っている「すぐ結果がでる」研究は、その賞味期限が短いことも。すぐ、使い捨てられてしまう事も。本当の意味で研究に値するものが何なのかはわからないが、利益や功利だけがすべてではないと、声をあげたい。 だって、文学だって、小説だって、すぐに役立つわけではないもの。

Posted byブクログ

2022/03/06

丁寧に書かれているのに、すらすらと読めます。あらすじから想像する恋愛とは少し遠いかもしれないです。周りの植物に興味を持たずにはいられません。

Posted byブクログ

2022/03/06

植物に恋するT大院生と、その女性に恋する料理人見習いを中心とした心温まるお話。 恋のライバルは人間とは限らない、いやはやなるほど。アロンマンティックとまでいかなくても、確かにそう言うことはあるかもしれない。 一方で植物研究に対する細かな描写もあり、どんな世界が望むことができまし...

植物に恋するT大院生と、その女性に恋する料理人見習いを中心とした心温まるお話。 恋のライバルは人間とは限らない、いやはやなるほど。アロンマンティックとまでいかなくても、確かにそう言うことはあるかもしれない。 一方で植物研究に対する細かな描写もあり、どんな世界が望むことができました。 もっとも細かな実験のところはついて行けませんでしたが。笑 ゆるやかに終わって余韻を残せるのが小説のいいところだと、改めて思いました。

Posted byブクログ

2022/02/28

赤門T大生物科学研究室の本村さんと研究室の仲間たち、近くの洋食?店員藤丸くんとの青春のひととき。 理系女子修士卒としては、みんなが本村さんほどつきぬけてはないと主張したい!でもどこかに一点集中しちゃう気持ちはよく分かる。。 教授先生のエピソードにはグッとくる。近年よく聞くPCRの...

赤門T大生物科学研究室の本村さんと研究室の仲間たち、近くの洋食?店員藤丸くんとの青春のひととき。 理系女子修士卒としては、みんなが本村さんほどつきぬけてはないと主張したい!でもどこかに一点集中しちゃう気持ちはよく分かる。。 教授先生のエピソードにはグッとくる。近年よく聞くPCRの原理にも詳しくなれること請け合い。

Posted byブクログ

2022/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物語はとても静かに進んでいき、最後まで登場人物の気持ちが大きく揺れ動かされたり、物語がガラッと変わるようなできごとは特にない。 恋愛において成就することはないが、一途にその道を極めるという点で藤丸の料理と研究に通じるものがあり、好きなことにとことん向き合っている人は皆似ていると思った。 また研究について、今まではそんなにも忙しそうにやらなければならないことがあるのかと全く理解できていなかったが、人間の果てしない探究心と普段疑問にも思わないであろう当たり前のことを必死に研究し続けている人がいて、それは人間の寿命なんかじゃ足りないような壮大なことなのだと理解し、面白みを感じた。

Posted byブクログ

2022/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公の藤丸くんが自分と同じレベルの知識で植物について話してくれるので全く知識がなくても楽しく読めた。 専門家か?というほど植物学について詳しく描かれていて、改めてしをん先生の探究心にシャッポを脱いでしまう。主人公が恋愛を通して自分の好きなもの、好きな人の好きなもの、人の熱意のうつくしさ、たくさんのことと向き合い理解を深めていく構成が自分好みですごく好き。ギャグセン高いし泣けるところはしっかり泣かせてくる、緩急のつけかたが上手い。 この小説を読んでから自分も外を歩くのが楽しくなった。ほんとに好きな小説。

Posted byブクログ

2022/02/18

面白かった。あまり知らない植物の研究世界が凄い。それぞれ個性のある人達もユニーク。一気読みしてしまった。

Posted byブクログ

2022/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく好き。 文章がするするっと入ってきて、でも登場人物たちみんなそれぞれに個性があってしっかり残った。 松田先生のエピソード泣きました…。 あと岩間さんが意地悪言ってしまう所も、なんかわかるな…って。 自分はきっと遠距離彼氏との関係維持の為に、女子力あげて努力して、研究との両立を頑張っているのにうまくいかない。 なのに本村さんは恋愛や結婚は不要!って変な柄の服着ててもモテていて、藤丸くんみたいな好青年にも惚れられ(しかも2度も告白されたと知って)なんでなの?!って黒い部分出ちゃったんだろうなって。 この本は、新聞の書籍広告で見て読んでみたいと思ったので、他もきっと好きだわぜひ読もうと図書館に行ったら… 【舟を編む】え!有名だこれアニメ化なってなかった? 【まほろ駅前多田便利軒】なんか賞とってなかった?! 素敵な本を私はまだまだ知らないんだなー。 けどここで出会えて良かったー三浦しをんの世界。

Posted byブクログ

2022/02/15

植物オタク(研究者)に恋する話 表紙がとてもすてき 研究者って自分の信念に動かされて何かを突き詰めているという点ではアーティストと同じだよね かっこよく見える気持ちわかる この本を読んだときは研究者なんて何が楽しいんだ?と思ってたけど、最近自分の興味のある分野に出会って自分も...

植物オタク(研究者)に恋する話 表紙がとてもすてき 研究者って自分の信念に動かされて何かを突き詰めているという点ではアーティストと同じだよね かっこよく見える気持ちわかる この本を読んだときは研究者なんて何が楽しいんだ?と思ってたけど、最近自分の興味のある分野に出会って自分も研究がしたくなっている 人生は結局タイミングだなあとしみじみ…

Posted byブクログ