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愛なき世界 の商品レビュー

3.8

509件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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    140

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2022/05/24

作品紹介と良い意味で違う印象を受けた。 恋愛小説ではなくて、恋する洋食屋の青年が主人公ではなくて。植物に一心不乱に命をかける大学院生・本村さんに光がずっと当たっていた。 こんなに一生懸命、ひとつのことに愛を持って取り組める人になれたら良いな。

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2022/05/21

愛のない世界に生きる植物に愛を持って全てを捧げる本村さんと、そんな姿に心惹かれる藤丸。三角関係というか、一方通行というか。 植物の研究をする人達と、料理人。フィールドは違えど、一つのことを突き詰めていく中で出てくる価値観には共通点も見出せて、少しずつ本村さんが藤丸のことを考える時...

愛のない世界に生きる植物に愛を持って全てを捧げる本村さんと、そんな姿に心惹かれる藤丸。三角関係というか、一方通行というか。 植物の研究をする人達と、料理人。フィールドは違えど、一つのことを突き詰めていく中で出てくる価値観には共通点も見出せて、少しずつ本村さんが藤丸のことを考える時間が増えていることに淡い期待を抱いてしまう。 時には直感や楽しいと思う方を信じてやってみること。そしてそれは、努力の上に成り立つものであること。「好き」のパワー。

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2022/05/14

愛なき世界に生きる本村さんと、それを温かく見守る藤丸。二人の関係が変わる日は来るのかなぁ。 研究のシーンは正直あまり興味は湧かず、話の起伏もあまりないのが残念。

Posted byブクログ

2022/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読了後、 身の回りにある植物たちに目が行ってしまうような物語。 「愛などと言うあやふやなものを振りかざさなければ繁殖できない人間のほうが、奇妙で気味の悪い生き物なんじゃないか」 なんで生きているのかわからなくなってしまった人に対して、 死にたくないという感情を持っていないはずなのに 生命力逞しく根を張り生きている植物からなにかしらの ヒントをもらえるような物語。 登場人物がそれぞれに 外には見せない悩みを抱えつつも お互いに影響し合って生きてる姿がリアル。 研究がおじゃんになってしまうかもしれない、 卒論が間に合わないかもしれないという焦燥感と 絶望感の中、 予想した通りの答えを出すことより、 どんな答えが出るかわからない、失敗するかもしれないけれど 自分の感情が動く方に向かう方が面白いじゃないか という選択をした本村。 我が身を振り返るきっかけになった。

Posted byブクログ

2022/05/08

難しい、わかりにくいことを極力省いて、専門的な世界を表現してあります。素人の私でも、純粋に物語を楽しめました!

Posted byブクログ

2022/05/04

❇︎ 植物を愛してやまない本村さんと、 彼女に恋をした『円服亭』の住み込み弟子 藤丸くんの優しい時間を綴った小説。 植物への愛にのめり込む個性的で、 心優しい研究者たち。 藤丸くんの恋の行方を横目で眺めつつ、 店主の円谷さんや周囲のお客さんたちの 穏やかで心安らぐ空気に和みま...

❇︎ 植物を愛してやまない本村さんと、 彼女に恋をした『円服亭』の住み込み弟子 藤丸くんの優しい時間を綴った小説。 植物への愛にのめり込む個性的で、 心優しい研究者たち。 藤丸くんの恋の行方を横目で眺めつつ、 店主の円谷さんや周囲のお客さんたちの 穏やかで心安らぐ空気に和みます。 生真面目で真っ直ぐ、不思議だけれど 優しくて不器用な人たちの心温まる会話の中で、 時々出てくるピント外れな会話の掛け合いに 何度、ぷっとら笑ったことか。 かなりマニアックな研究用語がたくさん 出てきて少し目がチカチカしましたが、 それも大事な話の中のスパイスです。 優しく真っ直ぐに感じられる、 あったかいお話。

Posted byブクログ

2022/04/25

ところどころにしをんさんが好きなシチュエーションがあってニヤニヤしてしまった。タイトルに納得。愛も感情も無い植物を通して人の生活の豊かさを感じた。

Posted byブクログ

2022/04/21

「植物にしか興味がないの」という女性研究者に恋しちゃった主人公の物語。 いや、恋敵は植物はなかなか辛い。。。なにしろ敵は容姿も中身もヒトとは全く違うのだから、競おうにも限度がある。しかも敵を知るうちに中々コイツら面白いやつ(?)であることが分かってきて、、というストーリーは中々新...

「植物にしか興味がないの」という女性研究者に恋しちゃった主人公の物語。 いや、恋敵は植物はなかなか辛い。。。なにしろ敵は容姿も中身もヒトとは全く違うのだから、競おうにも限度がある。しかも敵を知るうちに中々コイツら面白いやつ(?)であることが分かってきて、、というストーリーは中々新鮮だった。 また、研究の実験描写は、綿密な取材の上に描かれているんだなぁという部分があり、三浦しをんさんらしさが出ているなぁと思えた。

Posted byブクログ

2022/04/13

最後の最後にふと思った。地球上の生命体は全て地球の細胞みたいやな。生まれて繁殖して死んでいく。地球の細胞分裂みたい。その地球もまた宇宙の一部で…果てしないな。 三浦しをんさんのゆるい感じ?ふわっとした日常?の世界観が好き。

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2022/03/27

たとえ終わりがなく、はかない行いだったとしても。 だから無駄だ、ということにはならない。 だれかに助けを求めることは、決してかっこ悪いことではないし、自分の無力を表明することでもない。 まっとうなコミュニケーションだ。 むしろ、「こんな弱音や本音を言ったら、相手にどう思われるだ...

たとえ終わりがなく、はかない行いだったとしても。 だから無駄だ、ということにはならない。 だれかに助けを求めることは、決してかっこ悪いことではないし、自分の無力を表明することでもない。 まっとうなコミュニケーションだ。 むしろ、「こんな弱音や本音を言ったら、相手にどう思われるだろう」と縮こまり、寄せられる心配すら遮断して閉じこもってしまうほうが、よっぽど勇気がなく、周囲のひとの心を無視する行いだと言えよう。

Posted byブクログ