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愛なき世界 の商品レビュー

3.8

502件のお客様レビュー

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2024/06/18

愛なき世界は 愛に溢れた世界だった。 三浦しをんさん、 本当にすごい作家さんだ。 文系出身者でありながら、 ここまで理系研究室を 描ききるには、 どれだけ調べられたことか! 巻末の謝辞と主要参考文献表を 見て、圧倒される。参考文献なんて、もっともっと実在するに違いない。準備に...

愛なき世界は 愛に溢れた世界だった。 三浦しをんさん、 本当にすごい作家さんだ。 文系出身者でありながら、 ここまで理系研究室を 描ききるには、 どれだけ調べられたことか! 巻末の謝辞と主要参考文献表を 見て、圧倒される。参考文献なんて、もっともっと実在するに違いない。準備に何年費やしたんだろう? しかも、 読売新聞朝刊に一年間連載されたものだというから、さらにスゴイ! 愛なき世界=植物の世界にどっぷり人生を注いでいる院生の本村と 人間味あふれる円服亭の藤丸。 この2人のやりとりや心の動きが なんとも温かく、ずっと物語の中にいたくなってしまった。 ラストのページで 「終わらないでー!」 と思ってしまう程。 松田研究室の面々も 円服亭の大将や彼女のはなちゃんも、 しっかり人物が描かれているので、 ドラマを見ているかのように 自然に私の頭の中で話し、動いている。 恋愛だけではなく、 もっと広い意味での 愛の意味を教えてくれるストーリーだ。 文系出身者の私からは 憧れでしかない 理系研究者たちの姿に、 尊敬の念を強くした。 本村の言葉も 藤丸の言葉も 核心をついている。 全ての生物は 光を受けて 生きている。 それぞれが 生きのびる術を 己の体で選び取り、連鎖している。 その中に私も存在している。 愛なき世界だと思うのは、 愛という世界の中にいるから 逆に見えていないだけ。 存在そのものが愛なのだから。 そんな気がした。 わー! 素晴らしい本との出合い! 素晴らしい作家さんとの出会い! 嬉しい!心が浮き足立つ。

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2024/06/13

えっ?これで終わり? って思ってしまうくらい、勢いよく読めました。読みやすくて、植物についても、興味がもてました。 この話の続編が欲しいです。登場人物のその後を知りたい。

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2024/06/12

愛なき世界/三浦しをん作 目に浮かぶ場面が植物に囲まれ美しくて読み進めるのが嬉しくとても楽しい。 去年の朝ドラらんまんや昔読んだ漫画「動物のお医者さん」を自然に思い浮かべてしまいます。 真面目に慎重に、かつ冷静に振る舞う、でもどこか素っ頓狂な植物学の研究者達と料理をがんばりなが...

愛なき世界/三浦しをん作 目に浮かぶ場面が植物に囲まれ美しくて読み進めるのが嬉しくとても楽しい。 去年の朝ドラらんまんや昔読んだ漫画「動物のお医者さん」を自然に思い浮かべてしまいます。 真面目に慎重に、かつ冷静に振る舞う、でもどこか素っ頓狂な植物学の研究者達と料理をがんばりながら研究者達を見守るとても素直な藤丸くん。 植物に一直線の本山さんを見つめる藤丸くんがなんともあたたかく一直線でいじらしいというか、でも分かる…というか。 借りた本だったので手元に置いてきっとまた何度も読み返したくなる、と、すぐにポチッとしました。 研究の内容なども詳細に書かれているので、分からないことを知ることの面白さも、とても良かった。

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2024/05/19

植物オタクと犬系料理人のほっこり不器用恋物語。 どこを見渡しても嫌なヤツがいない。 松田先生のスピンオフないかな…殺し屋ができあがるまでみたいな

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2024/05/12

どんな世界でも華やかで目立った活躍をする人々は、確かに誰もがうらやむ存在だ。 ただ世の中には光の当たらない地味な世界があり、そんな世界でその人の持てる力を存分に発揮する人達もいる。 この「愛なき世界」では大学の研究室での植物の研究と、料理の修行という一見地道な世界ながらそこに...

どんな世界でも華やかで目立った活躍をする人々は、確かに誰もがうらやむ存在だ。 ただ世の中には光の当たらない地味な世界があり、そんな世界でその人の持てる力を存分に発揮する人達もいる。 この「愛なき世界」では大学の研究室での植物の研究と、料理の修行という一見地道な世界ながらそこにこそ自分の人生の意味を見出した人々が日々葛藤しながらも、自分の好きなことにはまっていく一途な姿がとても清々しく、これこそが同著者の「舟を編む」と並ぶ三浦作品の真骨頂ともいえる部分で、秀逸だった。 2024.05.12読了

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2024/05/12

久しぶりに三浦しをんさんの本を読んだ。ぐんぐん読んだ、一気読み。 何の前情報もなくカバーの装丁が綺麗だなってこの本を手にとったから、タイトルだけだと少し暗い話なのかと思ってた。 表紙ひらいたとこのページが、細胞みたいだなって思ったら、植物学の話だった。 農学部だったから少し近...

久しぶりに三浦しをんさんの本を読んだ。ぐんぐん読んだ、一気読み。 何の前情報もなくカバーの装丁が綺麗だなってこの本を手にとったから、タイトルだけだと少し暗い話なのかと思ってた。 表紙ひらいたとこのページが、細胞みたいだなって思ったら、植物学の話だった。 農学部だったから少し近い話、「農学部は役に立つ研究」はなるほど。 後半の実験の描写は少し戸惑ったけど、ここまで細かく書いたのすごいなと。 三浦しをんさんが人の好きや情熱を書くの、すきだな。

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2024/05/10

タイトルとは裏腹に愛に溢れた世界だった。 植物の研究の細かい内容は理解が難しかったけれど、研究者の心情は新鮮。 個人的には藤丸さん大好きです。 素直で真っ直ぐな人って憧れる。

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2024/04/29

読み始めて主要登場人物がこの人かぁって思ったあたりでふと既視感を覚えた。もしかして読んだことある?って思ったけど、そこから記憶がなくて、あれー?って思いながら読み終えた。そこだけ立ち読みでもしたんかな。 三浦さんは言葉が美しい。喩えに星が出てるのもあって宇宙寄りの美しさだなぁと...

読み始めて主要登場人物がこの人かぁって思ったあたりでふと既視感を覚えた。もしかして読んだことある?って思ったけど、そこから記憶がなくて、あれー?って思いながら読み終えた。そこだけ立ち読みでもしたんかな。 三浦さんは言葉が美しい。喩えに星が出てるのもあって宇宙寄りの美しさだなぁと思う。表紙が紺色なのに引っ張られてるだけかもしれん。 表紙、実験道具とかイチョウの葉っぱとか、作中に出てきたものがキラキラの箔押し?かな?で描かれてて、素敵だなぁと思った。ハードカバーならでは。 テーマにはそんな興味なかったし、人生で触れてきたこともそんなにない(友達が嬉々として語っているのを聞いたくらい)なので、わからんねんけど面白かった。嬉々として語る人からは元気と知識をもらえるので、ああこんなこともあったなぁ、面白いなぁと思った。 そう、みんな好きだし楽しそうなんよな。キラキラしている。うちにはよくわからないけど、楽しいことをしているんだなぁと思ってニコニコしてしまう。 そういう話だった。

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2024/04/21

舟を編むと同じような読後感でした。 あっちは文系、こっちは理系ですが、どちらも自分の大好きなものを追い求め、チームで、時には1人で戦うところが同じ気持ちになりました。 私自信は理系の大学だったから、あるある!な場面もあって懐かしく感じました。 藤丸くんの性格の良さや勘の良さもとて...

舟を編むと同じような読後感でした。 あっちは文系、こっちは理系ですが、どちらも自分の大好きなものを追い求め、チームで、時には1人で戦うところが同じ気持ちになりました。 私自信は理系の大学だったから、あるある!な場面もあって懐かしく感じました。 藤丸くんの性格の良さや勘の良さもとても素敵でした。 映像化するなら誰が良いかな?と思いましたが、SixTONESの森本慎太郎が良い気がしました。

Posted byブクログ

2024/04/20

登場人物がみんな何かしら不器用で、でも一生懸命で微笑ましかったです。強いていえばもう少し先まで描いて欲しかったです。私としては、えっ、そこで終わるのかーって感じでした。

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