歪んだ波紋 の商品レビュー
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短編連作。メディア。新聞。地方紙。ネット。 フェイクニュース。情報被害。誤報。レガシーメディア。 書こうとしていることはわかるけど入り込めない…。
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自分の仕事においても、広告ではポスターやフライヤーといったレガシー・アドよりも、ネットの比重が高まるばかり。即時性、柔軟性が高く、モバイル・デバイスで時と場所に縛られず観てもらえる。まあ、効果は発信力次第だけれど、少なくとも効果の有無が定量的に示される。分かってたこととはいえ、マ...
自分の仕事においても、広告ではポスターやフライヤーといったレガシー・アドよりも、ネットの比重が高まるばかり。即時性、柔軟性が高く、モバイル・デバイスで時と場所に縛られず観てもらえる。まあ、効果は発信力次第だけれど、少なくとも効果の有無が定量的に示される。分かってたこととはいえ、マス・メディアではさらにシビアだ。新聞、ラジオはさておき、テレビまで廃れた。廃れりゃ焦りから「やらせ」につながり、さらに廃れる悪循環。ここでは「誤報」をテーマに構成されるが、今のところネットでのフェイクニュースは、受け手も覚悟をしている。いずれにせよ、著者の申すとおりこの先もおそらく、「マス・メデァアは虚像である」はたまた「虚像にするべく行動する」か。
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なんか若干物足りなさがありました。 どの人も自分の正義を振りかざして結局何が正しいのか、誰が正しいのかよくわからなくて、何を信じればいいの?っていう気持ちになりました。 世の中そういう情報がたくさんあるんだよ、ってことですねぇ。 2019.5.1 69
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「罪の声」の作者の新作。オムニバス形式でありながら、その点と点が繋がっていく。引き込むことのできる筆力のある著者だとは思うけれど、「罪の声」もそうだったけれど、「新聞社」という業種に固執している感じが閉塞感があって読み進めづらかった。池井戸さんにおける「銀行」とはちょっと違って、...
「罪の声」の作者の新作。オムニバス形式でありながら、その点と点が繋がっていく。引き込むことのできる筆力のある著者だとは思うけれど、「罪の声」もそうだったけれど、「新聞社」という業種に固執している感じが閉塞感があって読み進めづらかった。池井戸さんにおける「銀行」とはちょっと違って、「レガシーメディアがフェイクニュースに対して足掻く」というテーマそのものが崖っぷち感もあり、感情移入しずらかった。オムニバスでいろんな登場人物が終盤で繋がっていくけれど、風呂敷を広げすぎ、かつすべての人物が記者なので、なんとなく見分けもつかず、理解しないままに終わってしまった。オムニバスだけあって主役がいない感じも誰視点で追いかければいいかわからなかった。
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塩田先生の作品としては罪の声に次いで二作目の読了 罪の声もなかなかに重いものを扱った作品でしたが、本作もかなりの社会派作品というのか 今の時代にあった作品でした 本のページ数としてはそこまで多くないですが、中々読み進まなかったという印象です ただ、面白かった 個人的にインターネ...
塩田先生の作品としては罪の声に次いで二作目の読了 罪の声もなかなかに重いものを扱った作品でしたが、本作もかなりの社会派作品というのか 今の時代にあった作品でした 本のページ数としてはそこまで多くないですが、中々読み進まなかったという印象です ただ、面白かった 個人的にインターネットが社会に及ぼす作用みたいなものに興味があったりもするので非常に面白かった タイトルがまた良い 本作の内容を非常に上手く表現したタイトルだと思う 当然ながら内容を知らず、事前知識を持たずに読み進める どうもこれは新聞などマスコミの誤報について書いた物語のようだと感じ始める 章が変わって、登場人物などが全く変わったので、短編集かなと しかし、微妙に前章の内容と交差している 次の章も同様に若干の交差 多くの章で共通のテーマや設定みたいなものはあるようだった マスコミの誤報、マスコミに対するネットニュース、安という在日韓国人 そういった共通テーマがありつつの短編集と誤解していたが最後の最後でそれらがすべて収束されていく このあたりの流れは秀逸で素晴らしかった 他の塩田先生の本も読んでみたいですね
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暇な時につい開いてしまうネットニュース。 話半分に読んでいるつもりでも、 無意識のうちに脳にすりこまれていき、 何が正しいのか分からなくなる。 一方で、そこに対抗しようとする レガシーメディアの焦り、そこから来る暴走。 あくまでも小説の世界の話だ。 そう信じないと、怖くて何も見...
暇な時につい開いてしまうネットニュース。 話半分に読んでいるつもりでも、 無意識のうちに脳にすりこまれていき、 何が正しいのか分からなくなる。 一方で、そこに対抗しようとする レガシーメディアの焦り、そこから来る暴走。 あくまでも小説の世界の話だ。 そう信じないと、怖くて何も見れないし、読めなくなる。
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新聞社による「誤報」をテーマにした短編連作。 誤報により被害を受ける人、その誤報に対して「お詫び」を出せないメディアの裏側、そして確信犯的に誤報を生み出す集団。 全てが実在しそうで恐ろしさを感じました。 5つの短編が繋がり、最後は思いがけない結果になる。読んでいてとても楽しめる作...
新聞社による「誤報」をテーマにした短編連作。 誤報により被害を受ける人、その誤報に対して「お詫び」を出せないメディアの裏側、そして確信犯的に誤報を生み出す集団。 全てが実在しそうで恐ろしさを感じました。 5つの短編が繋がり、最後は思いがけない結果になる。読んでいてとても楽しめる作品でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
終盤での伏線回収は本作でも祭り状態! 最後の最後は「ひゃーっ」と思わず声が出たほど。 ただ、ちょっと登場人物がごちゃついてわかりづらくなった印象も。 りく君は健やかに育ってほしいなぁ…
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複数のジャーナリストの視点から、現代の報道のあり方について問う連作短編集。 誤報や捏造記事、紙の新聞とネットニュースなどの問題に焦点を当てた各編は、地味ながらも現場での息づかいが伝わってくる。文章は、もう少し取っつきやすさがほしいところだが。 ネットの速報に押されて従来の新聞が...
複数のジャーナリストの視点から、現代の報道のあり方について問う連作短編集。 誤報や捏造記事、紙の新聞とネットニュースなどの問題に焦点を当てた各編は、地味ながらも現場での息づかいが伝わってくる。文章は、もう少し取っつきやすさがほしいところだが。 ネットの速報に押されて従来の新聞が右肩下がりで勢いをなくしていく今、ジャーナリズムは今後どうなっていくのだろう。それぞれの真相もさることながら、根本的な解決を見ないままの報道の行方が気になった。
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