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ポイズンドーター・ホーリーマザー の商品レビュー

3.7

337件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    154

  3. 3つ

    91

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    1

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2025/07/03

全体的に不穏な空気に包まれてて、好きな雰囲気だった。 どの話も、主観的な主張と、客観的な見え方の対比でひえーってなるタイプの話。 「ベストフレンド」 「ポイズンドーター」 「ホーリーマザー」 が特に印象に残った。 「ベストフレンド」は結末が予想外だったのもあるけど、脚本家の...

全体的に不穏な空気に包まれてて、好きな雰囲気だった。 どの話も、主観的な主張と、客観的な見え方の対比でひえーってなるタイプの話。 「ベストフレンド」 「ポイズンドーター」 「ホーリーマザー」 が特に印象に残った。 「ベストフレンド」は結末が予想外だったのもあるけど、脚本家のお仕事を少し覗けたようでおもしろかった。 今読んでいる、湊かなえの「落日」も脚本家が出てくるからより印象的。 ラスト2話では、 「ポイズンドーター」を読んで抱いた印象が 「ホーリーマザー」を読んでいくうちにどんどん揺さぶられていって、読後は頭にモヤモヤが広がってうまくまとまらなくなった… 同じ「支配」のように見えても、実際には受け取り方次第で全然変わるし、正解がないから苦しい… うまく表せないけどでもすごくおもしろかったー

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2025/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・7.8年前にハマったぶり久しぶりの湊かなえさん ・嫌な話の短編集 ・期待していたより胸くそ感は弱め ・ポイズンドーター、ホーリーマザー以外はストーリーもそんなにハマらず ・とか言いながら一気に読んじゃってるんだけど ・ポイズンドーターでは毒親に見えていた母親が、ホーリーマザーでは娘思いの母親に見えるという構成 ・弓香が毒娘で母はまともっぽい結末になってるけど、いうてやっぱり母親も毒親要素はありはしたよね ・相手のことを思っての発言だとしても、伝え方が悪いと毒親にもモラハラにもなりうる ・ポイズンドーター、ややポイズンマザーでした

Posted byブクログ

2025/06/18

久しぶりに湊さんの作品。 やっぱり面白い。最後に一気に突き落とされる感じがいい。 もちろん当事者にしかわからないことはあるけど、一方の話だけを信じて判断するのは、かなりの責任と怖さがある。

Posted byブクログ

2025/06/11

女優の藤吉弓香は、故郷で開催される同窓会の誘いを断った。母親に会いたくないのだ。 中学生の頃から、自分を思うようにコントロールしようとする母親が原因の頭痛に悩まされてきた。 同じ苦しみを抱えた親友からの説得もあって悩んだのだが…。そんな折、「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演...

女優の藤吉弓香は、故郷で開催される同窓会の誘いを断った。母親に会いたくないのだ。 中学生の頃から、自分を思うようにコントロールしようとする母親が原因の頭痛に悩まされてきた。 同じ苦しみを抱えた親友からの説得もあって悩んだのだが…。そんな折、「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演依頼が届く(「ポイズンドーター」)。 呆然、驚愕、爽快、感動―さまざまに感情を揺さぶられる圧巻の傑作集! 母親にえこひいきされた妹に対する憎しみと嫉妬がこうじて心を病んだ姉の破滅を描いた「マイ・ディアレスト」、脚本家志望の3人の表面的には励まし合いながら裏では中傷メールや書き込みや足の引っ張り合いをする嫉妬と泥沼を描いた「ベストフレンド」、樋口明日美が会社の同僚を殺害した事件には樋口明日美の母親の「優しい人であれ」というしつけのせいだった「優しい人」など、「世の中は全体の一%に満たない優しい人の我慢と犠牲の上で成り立っている」「子供の幸せを願うことが他者から非難されなければいけないことでしょうか?」と優しいことは果たして良いことなのか、そして毒親とは何なのかを問う傑作イヤミス短編集。 湊かなえお得意の思い込みや勘違いによるミスディレクションが驚かされる展開が、キレっキレです。

Posted byブクログ

2025/06/08

本・ドラマ両方観ました。ベストフレンドの登場人物の名前を覚えるのに苦労した。個人的には罪深き女が好き。自分の想いと相手の想いが噛み合わないのは話しの大小に関わらず誰しもが経験した事あると思う。

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2025/05/30

湊かなえの短編集。さすがイヤミスの女王、読後はちゃんと嫌な気分になりました(笑) さて、このタイトルだが湊かなえ本人がインタビューでこう語っている。 「毒親というのは、ここ最近急速に使われるようになった言葉ですよね。新しい言葉ができた時、やたらと使われるので『それも当てはまるの?...

湊かなえの短編集。さすがイヤミスの女王、読後はちゃんと嫌な気分になりました(笑) さて、このタイトルだが湊かなえ本人がインタビューでこう語っている。 「毒親というのは、ここ最近急速に使われるようになった言葉ですよね。新しい言葉ができた時、やたらと使われるので『それも当てはまるの?』と思うことってありませんか。いろいろ話を聞いていると、『それも毒親ってことになるの?』という内容で騒いでいる人が多い気がしたんです。」 本当に毒を持っているのは娘の方なんじゃないの?ということですね。 もちろん「毒親」と言われても当然の親はいる。ただこの作品に限らず、例えば犯罪者のコメントなどは自分がそうなったのを他人のせいにしているケースが非常に多いように感じる。犯罪者でなくとも現在の自分の不遇は親のせい、子供のせい、会社のせい、学校のせい、社会のせい、等々他人のせいにしている人は少なからずいる。そう考えると自分の境遇に不満を持っている人たちが安易に「毒親」という単語を使い親のせいにしているのは鵜呑みにできないし、一方的なラベリングは危険だ。

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2025/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母と娘、姉と妹、友だち、男と女。善意と正しさの掛け違いが、眼前の光景を鮮やかに反転させる、6つの短編集。 マイディアレスト ベストフレンド 罪深き女 優しい人 ポイズンドーター ホーリーマザー 1人の視点だけでは物事は分からないなと思わされる話ばかりでした。ポイズンドーター、ホーリーマザーは特に題名の意味を考えさせられる作品でした。 罪深き女のラストがイヤミスで、中学生の頃読みあさった湊かなえ作品を思い出しました すごく懐かしい感覚でよかったなぁ、また久しぶりに湊かなえさんの作品読んでみたいと思いました

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2025/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

片方の言い分だけでは起こっている事象は分かりえないことを感じた。身の回りでありそうな、自分と切り離して読めない、そんな短編集だった。自分は現在進行形で親と反りが合わないが、お互いに腹を割って話したら、分かり合える部分があるのかも。幸い私も親も生きているから話してみようと思えた。

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2025/05/11

短編集。 全て親子の話です。インタビューに答える形式なのと、口語体の文章なのでとても読みやすいのです。 事件の真相をインタビューされている人の話から紐解いていきます。

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2025/04/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編6つからなる作品だったけれど、そのどのお話も人間の「なんか嫌」な部分が丁寧に書かれていて、読んでいて気持ちよかった。 中でもやはり「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」のお話が印象的だった。 ポイズンドーターの方では、湊かなえ作品にはよく出てくるようが母親が出てきて、いわゆる毒親と呼ばれる母親に見えたので、タイトルがポイズンマザーであることに疑問を感じながら読んでいた。 ホーリーマザーのお話を読んでその意味が分かった。弓香も弓香でたくさんの問題を抱えていたということが分かった。マリアの母親のような極端な例を除いて、すべての親は毒親的な側面と聖母的な側面の両方を持っているのだなと思った。また、外に見せる顔と家族に見せる顔もことなるので、そういった意味でも弓香の母親は毒親でもあり、聖母でもあるのだなと思った。最後理穂が「バカじゃないの。母親とか娘とか。」と言っていたように、大事なのは、母娘以前に一人の人間同士のして対話を試みることが大事なのではないかと思った。まだ子を持ったことない人間のきれいごとのような気もするので、また親になったら読み返したい。 あと、マリアの名前が聖母からとられているのは何とも皮肉なことだなと思った。

Posted byブクログ