ありえないほどうるさいオルゴール店 の商品レビュー
人の心の中に流れる、あるいは眠っている大切なメロディ。 それを店主の青年は聴き取って、オルゴールへ書き起こす。 第六感的な能力ですが、なんだか素敵な物語に会えそうな予感がして手に取った本です。 北の町の片隅で紡がれる7編の短編。 感情の起伏を求めると、物足りなさを感じてしまう...
人の心の中に流れる、あるいは眠っている大切なメロディ。 それを店主の青年は聴き取って、オルゴールへ書き起こす。 第六感的な能力ですが、なんだか素敵な物語に会えそうな予感がして手に取った本です。 北の町の片隅で紡がれる7編の短編。 感情の起伏を求めると、物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、淡々としたトーンで語られる清々しい物語は端正な風景画のよう。 各編のラストにほんのりと広がる余韻が、滋味深い優しさを感じさせてくれます。 慌ただしい毎日の中、こういう物語を静かに味わいながら過ごす時間はとても贅沢なものに感じました。
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+++ 北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。 耳の聞こえない少年。 音楽の夢をあきらめたバンド少女。 不仲だった父の法事で帰郷した男性。 長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。 彼らの心には、...
+++ 北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。 耳の聞こえない少年。 音楽の夢をあきらめたバンド少女。 不仲だった父の法事で帰郷した男性。 長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。 彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうかーー。 +++ 何となく惹き寄せられるように入ってしまうオルゴール店。ひょろりとした店主が、絶妙な距離感で薦めてくれるオルゴールは、その時の心の隙間をしみじみと埋めてくれるような音色を響かせる。オルゴール店はとても静かで、タイトルとはかけ離れているが、実はそこには店主自身の秘密があるのだった。忙しない日々の中、オルゴールのどこか懐かしい音色が、忘れそうになっていた大切なことを思い出させてくれるような味わい深い一冊である。
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連作短編7編 聞こえすぎるオルゴール店の店主が選ぶその人だけの音楽.その音楽によって大切な何かが変わるそんな心温まる物語たち.耳の聞こえない子供の『よりみち」と夫婦二人の温かく寄り添う「おさきに」が良かった.
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題名に惹かれて・・初著者デス^^ 面白く、心温まる本でした。 「ありえないほど~」も、良く分かりました^^
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ほのぼのとする短編が7編。 その人の思い出に残る曲を聴き出せるオルゴール職人さんが主人公。 その職人さんは私のためにどんなオルゴールを作ってくれるのだろうか?
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