ありえないほどうるさいオルゴール店 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
不思議なオルゴール店に導かれるように来店した人たち。 その人の心に流れる音楽を聞き取ることができるオルゴール店の店員さん。 難聴の息子の心に鳴っていたのは、母が歌ってあげていた子守唄だった。 年上彼女の結婚への焦りを考えてあげられなかった彼氏。 出会ったときのインディーズバンドの曲。 女子大生4人組のバンドの将来へのズレで一人欠けてしまった卒業旅行。 それぞれのパートの4つのオルゴールを同時に奏でることで完成する、オリジナル曲。 仲違いしたまま逝った父の法事で、苦い思い出の故郷へと向かう途中。 父が好きだった演歌を奏でるオルゴールと、母から聞いた父の思い。 音に敏感な少女が挑戦するピアノへの厳しい道。 かつて幼稚園で褒められた、賛美歌。 オルゴール店の向かいの喫茶店の店員が、オルゴール店の店員に抱く思い。 倒れて一命は取り留めたものの、妻の様子を案ずる夫。 出会ったときに一緒に踊った曲。 手元に本がないので、順番おかしいかも。 バンド女子の話がよかったなー。 私も作ってもらいたいなー。夢があるな。
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最後の話が良かった。 いつも、おさきにどうぞ。という妻。 初めてあった日を、大切な記念日としていつまでもカレンダーにつけている妻。 半歩下がって、いつも夫に従う妻。 自分は正反対だな笑笑
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心に染み入るような、やさしい物語。 一気に読んでしまうのが惜しいので、毎日寝る前に一話ずつ。 北の小さな町(といいつつ、観光客も来るらしい)にあるひっそりと佇んでいる小さなオルゴール店に訪れる人たちの心の中にあるもやもやを、まるで澄んだ音色が解きほぐしていくようです。 生まれ...
心に染み入るような、やさしい物語。 一気に読んでしまうのが惜しいので、毎日寝る前に一話ずつ。 北の小さな町(といいつつ、観光客も来るらしい)にあるひっそりと佇んでいる小さなオルゴール店に訪れる人たちの心の中にあるもやもやを、まるで澄んだ音色が解きほぐしていくようです。 生まれつき耳の聞こえない少年と母親の話に、涙腺が緩みました。 わたしの子どもも、障がいを持って生まれました。 なので、より共感の度合いが強かったのでしょう。 わたしも体調によっては、音が頭に響いてしまってうるさくて仕方ないときがあるけれど、それが四六時中であれば、気が狂いそうになるかもしれない。 過ぎたるは及ばざるが如し。 何事も程々がいいということね。 とうとう、読み終わってしまいました。 ラストに相応しい、風薫るような季節へドアを開いて「お先に、どうぞ」 あぁ、なんてきらきらしてる終わりかただろう。 久しぶりに、多幸感溢れる素敵な物語を読みました。 ありがとう。
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世界にたった一つ、あなただけのオルゴールを作ってみませんか? 心の中に流れている音楽を聴きオルゴールを作ってくれる小さなオルゴール店で奏でられる、耳利きの店主とお客の心温まる不思議なメロディー。 小樽としか思えない北の町に佇む小さなオルゴール店。タイトルは『ありえないほどうるさ...
世界にたった一つ、あなただけのオルゴールを作ってみませんか? 心の中に流れている音楽を聴きオルゴールを作ってくれる小さなオルゴール店で奏でられる、耳利きの店主とお客の心温まる不思議なメロディー。 小樽としか思えない北の町に佇む小さなオルゴール店。タイトルは『ありえないほどうるさい』だけれども、店内はとても静か。その理由も後で出てくるけれども。 一話目の「よりみち」のお客は、小さな男の子を連れた母子。耳の聞こえない男の子の心に流れていたのは子守唄・・・これで心をぎゅっと掴まれてしまった。そこからラストの老夫婦の話まで、何度鼻の奥がつーんとなったことか。優しいんだけど切ない、じんわりとくる話ばかり。 店主さんとウエートレスさんも、幸せになれたようで良かった。
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北のとある観光地に埋もれるようにひっそりと営業しているオルゴール店。 店内はぎっしりとあらゆるタイプで様々なジャンルの曲をそなえたオルゴールが並べられ、自由に視聴出来るように店内は一切の音楽は流していない。 そんなオルゴール店の店長は、客の心の中に強く印象付けられた曲を聴き取りオ...
北のとある観光地に埋もれるようにひっそりと営業しているオルゴール店。 店内はぎっしりとあらゆるタイプで様々なジャンルの曲をそなえたオルゴールが並べられ、自由に視聴出来るように店内は一切の音楽は流していない。 そんなオルゴール店の店長は、客の心の中に強く印象付けられた曲を聴き取りオルゴールにすることが出来ると言う。 『ありえないほどうるさい』とは真逆の、静かで穏やかに進む物語。 将来を憂い迷う母親が見つめる難聴の息子、年上の恋人との関係が破綻しようとしている男性、卒業を前に分裂してしまったガールズバンド、自分のピアノ演奏の方向に悩む少女、自分と真逆の父親への反抗心を抱えたまま故郷に帰る途中の男性。 様々な客の心にある音楽と、それをきっかけに再生していく人々。 短編なので、その後の顛末は殆ど描かれない。ただ何らかの形で新たな一歩を進めるのだろうとは思う。 また終盤にはこのミステリアスな店長にせまる話も出てくる。こちらも向かいの喫茶店ウエイトレス視点なので一歩引いているが、意外な人間らしさも見えてホッとした。 この話でなぜ『ありえないほどうるさい』のかが理解できた。
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ええ人たちが紡ぐ、ええお話です。 劇的な解決とか意外な結末とかではなく、現状維持でシットリ終わる。 ええやないか、今のまんま頑張ろうっと。
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人の心に流れる曲が聴こえるオルゴール屋さん。瀧羽さんらしいほんのりと温かい物語。わたしの頭にはどんな曲が流れているんだろう……
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※このレビューにはネタバレを含みます
心の曲が聴こえる、不思議なオルゴール屋さんに来店した人々のお話。一つ一つのお話の結末が余韻があるというか、この後こうなったのかなと、読者に想像させるような感じ。オルゴール屋さんと瑞希が 一緒にいるといいなぁと思う。ファンタジー、かな。ありえないほどうるさい…ったことはないと思うぞ(笑) ありえないほど優しい、と思う。
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人の心に残っている曲を聞き取ってオルゴールにしてくれる不思議なオルゴール店。特に最初の親子の話は連作のつかみとして素晴らしかった。自分用のオルゴールを作ってみたいような怖いような…。
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この流れにオルゴール店が必要なのだろうか。いや確かに物語の肝になっている事には違いないのかもしれないがいまいちインパクトに欠けているような気がする。 設定の音が聞こえすぎるという感覚が余りにも薄すぎて読みごたえが半減してしまった。 物語、ストーリーは面白いがもっと音が聞...
この流れにオルゴール店が必要なのだろうか。いや確かに物語の肝になっている事には違いないのかもしれないがいまいちインパクトに欠けているような気がする。 設定の音が聞こえすぎるという感覚が余りにも薄すぎて読みごたえが半減してしまった。 物語、ストーリーは面白いがもっと音が聞こえすぎるというイメージを膨らませるようなエピソードが強ければ心に響いてきたかもしれない。
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