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家族シアター の商品レビュー

3.9

270件のお客様レビュー

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2024/04/27

娘、姉、母……。自分には色んな属性があって、各短編を読むたび姉になったり娘になったり、忙しかった。 どのお話も好きだけど、あえていちばんを選ぶなら最後のタマシイム・マシン。自分のアイデンティティに母という属性が加わったとき、私も似たような思いを抱いたものです。小さな我が子を抱い...

娘、姉、母……。自分には色んな属性があって、各短編を読むたび姉になったり娘になったり、忙しかった。 どのお話も好きだけど、あえていちばんを選ぶなら最後のタマシイム・マシン。自分のアイデンティティに母という属性が加わったとき、私も似たような思いを抱いたものです。小さな我が子を抱いた私を隣で見つめる私の母。この幸福な瞬間は私が産まれたときに我が母にも訪れたもので、私の母が産まれたときに祖母にも訪れたもので、そしてきっと今は幼い私の娘にも将来訪れるもの、と考えると、人類全体が目の前の赤ん坊を基点にぐるっとつながっているイメージが目の前に浮かんだんです。 そんな感覚が、辻村深月さんの手にかかると涙を誘う温かい物語になる。すごいなあ。

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2024/03/30

辻村さんの「スローハイツの神様」の本の帯に「この順番で読めば、より楽しめる!(辻村ワールドすごろく)」と書いてあるのが気になって手に取った二作目の作品です。 「家族」というキーワードでまとめられた7篇の短編集。今まで「家族」とは?という観点でその関係性を考えたことはありませんで...

辻村さんの「スローハイツの神様」の本の帯に「この順番で読めば、より楽しめる!(辻村ワールドすごろく)」と書いてあるのが気になって手に取った二作目の作品です。 「家族」というキーワードでまとめられた7篇の短編集。今まで「家族」とは?という観点でその関係性を考えたことはありませんでしたが、基本的には、 ・自分で決められない(夫婦は自分たちで決めますが) ・生まれてから死ぬまで関係が続く ・好き嫌いを問わず逃れられない ・人生を豊かにできるか、幸せと感じられるかを決定付ける基本 ・相互に様々な影響を与え合う、、、、 他にも人によって考え方は色々とおあるでしょう。 あらためて「家族」って?と考えながら読むとなるほどね、気付かされることが多々あった作品でした。 私は特に、 ・「妹」という祝福 ・タイムカプセルの八年 ・1992年の秋空 これらの作品が面白かった。というか、しんみりとしてしまいました。やはり辻村さんの心の襞の細やかな描き方は素晴らしい。 ただ、この作品のどの部分が「スローハイツの神様」と関係しているのか?良くわかりませんでした。残念。

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2024/08/13

家族がテーマの短編集。 家族だから、わかること。家族なのに、わからないこと。家族の数だけ、形がある。

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2024/03/21

最小単位の社会とも言われる家族。多くの場合は血縁があり、身近で遠慮がない距離感だからこそ、友人など他人には言えないことをつい言ってしまうこともある。そんな、ちょっと苦々しい思い出を呼び起こす短編です。でも嫌ではなくて、"あるあるだよなぁ"と思って、懐かしい気持...

最小単位の社会とも言われる家族。多くの場合は血縁があり、身近で遠慮がない距離感だからこそ、友人など他人には言えないことをつい言ってしまうこともある。そんな、ちょっと苦々しい思い出を呼び起こす短編です。でも嫌ではなくて、"あるあるだよなぁ"と思って、懐かしい気持ちになります。

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2024/03/17

家族の話し。わかるなぁ〜とほっこりしたり、家族ならではのどきどきイライラ、だよなぁ。 短編も良いね。

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2024/03/16

どこにでもありそうな日々のおはなし。自分にもあったなあとか、家族っていろいろあるけど、やっぱりいいなと思う。最後の解説でも、自分の話がのってるけれど、読んだ後に自分の家族の話をしたくなった。7つのお話しみんないいけど、私は最後の「タマシイム.マシンの永遠」が良かったなあ。

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2024/03/08

久しぶりに辻村さん作品を読みました。 フジテレビ「タイプライターズ」で辻村さんを拝見し、 久しぶりに読みたくなりました。 番組にも登場した本作、未読のため購入しました。 ------------------------- あなたの 家族も、 この中に。 「家族」で起こる、ささや...

久しぶりに辻村さん作品を読みました。 フジテレビ「タイプライターズ」で辻村さんを拝見し、 久しぶりに読みたくなりました。 番組にも登場した本作、未読のため購入しました。 ------------------------- あなたの 家族も、 この中に。 「家族」で起こる、ささやかな大事件。 心温まる短編集 7つの”わが家”の物語 真面目な姉を鬱陶しく思う、人気者の妹 小学生の息子とうまく話せない学者の父 娘の考えていることが理解できない母 孫かわいさからの行動が裏目に出てしまう祖父 読めばきっと、帰りたくなる。 ------------------------- これは読み終わった後に、 「どれが一番印象的だった?好きだった?」 って誰かと話したくなる一冊でした。 家族だからこそ、 反抗的になってしまったり、 嫌だと思ってしまったり、 普通以上に行動や態度に出してしまったり、 でも家族だからこそ、 本当は大切で、 本当は大好きで、 強く守りたいものだったりして。 読みながら思わずほろりと泣いちゃいました。 辻村さんは本当に日常の中に潜む、 埋もれがちだったり、見ないふりしたい感情を ほらって掬い上げてくれて、 それだけではなくて、そこからを描いてくれる。 読み終わった後に誰かと話したくなる。 他の方のレビューを見て、 そうそう!私もって思わず言いたくなりました。苦笑

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2024/03/07
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姉妹が近いからこそ仲良くできないけど、実はお互いが大好きで大切に思っている、家族愛の話 お互いの違いを認め合ってるけど上手くやれないお姉さんがもどかしい妹 妹が嫌いと思ってたお姉さんのオタク気質は自分も持ってた。近いから嫌いでも他人に言われる悪口は違う。 弟のいる自分には気持ちがわかるし、読んでいて温かい気持ちになれる本。 こんなに綺麗に姉妹の想いを伝えられる人ってあんまりいないと思うけど、そういう素直さを持ちたいなと思う

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2024/03/01
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「妹という名の祝福」真面目な姉とイケてる妹。「サイリウム」バンギャの姉とアイドルオタクの弟。どっちもどっち。「私のディアマンテ」幼い娘の負った傷に気づけなかったのが情けなかったという娘への母の愛は本物だ。父親も冷静でよかった。「タイムカプセルの八年」教師が埋めなかったタイムカプセルを黙って埋め直す親父たち。かっこいい「1992年の秋空」嫌なことがあった時、いつも大好きな宇宙のことを思い出して、きっと耐えている。妹のうみかを思う姉のはるか。「孫と誕生会」俺がかわいいのは実音だけだ。タムシイムマシンはあるね。

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2024/02/25
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※このレビューにはネタバレを含みます

「妹という祝福」妹から姉へ 「サイリウム」弟から姉へ 「私のディアマンテ」母から娘へ 「タイムカプセルの八年」父から息子へ 「1992年の秋空」姉から妹へ 「孫と誕生会」祖父から孫娘へ 「タマシイム・マシンの永遠」俺から家族へ それぞれの想いを綴った短編集。 「1992年の秋空」のはるかとうみか、「孫と誕生会」のおじいちゃんと実音が何だかんだあっても心が通い合っていて好き。 (他の話もそうなんだけど)

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