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家族シアター の商品レビュー

3.9

264件のお客様レビュー

  1. 5つ

    53

  2. 4つ

    121

  3. 3つ

    66

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2024/07/07

やっぱり家族は良いもんだ。 面倒臭い事もあるけど、やっぱり良いもんだなあと思える作品だった。 両親も兄妹も自分の知らないところで家族の為に戦ってくれてるし、守ってくれてる。 自分がこんなに頑張るのは、他の誰でもない家族の為だからってのが良かった。

Posted byブクログ

2024/06/28

7編の素敵な家族のお話です。 「孫と誕生会」が特に好きです。 孫を守ろうと考え発した言葉を拒絶される。 孫が可愛くて亡くなった妻に報告しようとするお祖父さん、最高です。 僕か父の目線の家族シアターがあるとすれば思春期を過ぎ、大人になって今年に入ってから読書習慣ができた事などを描...

7編の素敵な家族のお話です。 「孫と誕生会」が特に好きです。 孫を守ろうと考え発した言葉を拒絶される。 孫が可愛くて亡くなった妻に報告しようとするお祖父さん、最高です。 僕か父の目線の家族シアターがあるとすれば思春期を過ぎ、大人になって今年に入ってから読書習慣ができた事などを描くのかな。 読書家の父がいたけれど長年小説には向き合えなかった。 小説が好きになってからたくさん話をするようになった。書店の紙製ブックカバーを使い回す僕を見て革製のブックカバーを黙って渡してくれた。 父から貰ったブックカバーに新しく文庫本を挟みたくてたくさん本を読んでいる。 本作を読み終えていくつか自分の家族シアターを考えてしまいました。

Posted byブクログ

2024/06/26

作者の辻村さんは、人のいろいろな「だめな部分」をうまく描いています。まるで隠さず、ときにぶちまけられているように感じもするくらいなときがあります。そういった「だめな部分」を起点に人間関係のトラブルなんかがおきるのだけれど、だからといって、その欠点を直してよくなろうよ、と啓発的には...

作者の辻村さんは、人のいろいろな「だめな部分」をうまく描いています。まるで隠さず、ときにぶちまけられているように感じもするくらいなときがあります。そういった「だめな部分」を起点に人間関係のトラブルなんかがおきるのだけれど、だからといって、その欠点を直してよくなろうよ、と啓発的にはなっていない。「しょうがないもんだよねえ」、とため息をつきつつ、その上でなんとかする、みたいな話の数々でした。 相田みつをさんじゃないですが、「だって、『にんげんだもの』」。そういう前提があってこその作品群だよなあ、と感じました。それはある意味で、人に対して肩の力が抜けていると言えるのです。ただ、「やっぱり優れている!」と思うのは、そうやってゆるく構えたその背後に分析的な思考が隠れているところです。だからこその、ドスッと効いてくる一文やセリフが要所で出てくるんです。 また、「キャラクターが立っている」とはこういう作家のワザのことを言うのだろう、という気がしてきました。キャラクターがしっかり立っていて、読み始めてすぐにとてもそのお話の現場との距離感が近く感じられる。なんていうか、読んでいてわりとすぐに、キャラが溶け込むかのようにこっちになじんできますし、その結果、物語に入り込みやすいのです。 といったところで、三つほど本文から引用して終わります。 『私のディアマンテ』で娘が、主人公の「母」に言うキツイ一言↓ __________ 『自分は親だから、謝らなくてもいいって思ってるよね。そんなふうに血のつながりは絶対って思ってると、いつか、痛い目見るよ』(p120) __________ 『タイムカプセルの八年』のなかでの、主人公である「父」が開き直るかのように得る気づきの一文↓ __________ 実在しないヒーローの抗力は、放っておいてもいつか切れる。子供がいつの間にかサンタの真実を知るように。一年きりで終わってしまう戦隊物のおもちゃを欲しがらなくなるように。効力は一時的で、しかもまやかしかもしれない。けれど、まやかしでいけない道理がどこにある。大人が作り出したたくさんのまやかしに支えられて、子供はどうせ大人になるのだ。(p206) __________ 『1992年の秋空』から。主人公である「姉」が、年子の妹の逆上がりの練習を手伝った放課後に感じたこと。これは、この物語全体を表す一文でもありましたし、そもそもこの一文が意味することをテーマとしている小説ってたくさんあるでしょうし、書き手としては扱いやすく、でも作り上げるには深いテーマなのかもしれないです↓ __________ 誰かが何かできるようになる瞬間に立ち会うのが、こんなに楽しいとは思わなかった。(p250) __________ 辻村深月さんの作品は四つ目ではないかと思いますが、だんだん作風がわかってきました。どこまでも底が知れない感じがしていたのですが、ちょっと輪郭がつかめてきたような気がしています。彼女の作品、また少し空けてからですが、さらに読んでいきたいです。

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2024/06/23

どのお話も良かったです。 1992年の秋空、 孫と誕生会、 タマシイム・マシンの永遠がとくに好きです。

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2024/06/15

さまざまな距離感での家族の物語を読み、共感するところもあれば、なるほど!こういうふうに感じてるのかもしれないと思いました。 個人的に、孫とおじいちゃんの物語が好きでした。

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2024/06/13

どの話も良かった。 最初は好きになれない、もはやイライラするとまで思っていた登場人物を好きになる瞬間、これはやられた、と思う。そんな文章を書くなんて悔しいじゃないか、と。 それは家族に対する気持ちとどこか似ている。 嫌いだ、と思っていた次の瞬間にはもうまったく思っていなかったり感...

どの話も良かった。 最初は好きになれない、もはやイライラするとまで思っていた登場人物を好きになる瞬間、これはやられた、と思う。そんな文章を書くなんて悔しいじゃないか、と。 それは家族に対する気持ちとどこか似ている。 嫌いだ、と思っていた次の瞬間にはもうまったく思っていなかったり感じ方が変わっているように、心をくるくると遊ばれる感覚があった。 タマシイムマシンは、自分がいま1歳半の子供がいるからこそいちばん感情移入をしていちばん良いと思ったのかも知れない。でも、いまこの時この作品に出会えて本当に良かったと心から思える。辻村深月、最高じゃないか!

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2024/06/11

家族をテーマにした短篇集。 ほっこりしながらも、どれも退屈しないつくりはさすが辻村深月。 どれも良かったが、特に【孫と誕生会】が名作。

Posted byブクログ

2024/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

家族が織り成す7つの短編集。 姉妹、孫娘、父息子など、様々な関係の「家族」がそれぞれの場面を築き上げていく。 どの物語もほっこりする話が多く、心温まる一冊だった。個人的に私も妹がおり、仲があまり良いわけではないので共感できる部分もあった。 家族とは必ずしも仲良しではなく、一つ屋根の下で共同生活を続けていたらどこかで衝突してしまう部分はあると思う。 しかし、その中でも「家族」という存在は唯一無二であり、心の何処かで繋がっている部分があるからこそお互い支え合ったりしていく場面もあるのだと感じられた。 個人的に印象に残っているのは、後半部分だからという理由もあるかもしれないが ・タイムカプセルの六年 ・1992年の秋空 ・孫と誕生会 の3話である。 「タイムカプセルの六年」は父が息子に対して無関心、研究のこと以外は興味を一切示さない人だったにも関わらず、親父会と接点を持つことで徐々に交友を深めていき最終的にタイムカプセルを救うという点がとてもストーリー性があり面白かった。 個人的に大学の教授はこういう人が大半だと思っているので、そういった点でもよく特徴を掴めていると感じた。笑 「1992年の秋空」ははるかとうみかの姉妹の話である。妹がいることもあり、この話には共感できる点が非常に多かった。普段お互い離れた距離で認識しているものの、うみかが6年の科学が欲しいという妹のお願いを聞いてあげようとする姉はるかの姿勢は共感できるものがあった。 「孫と誕生会」では、娘実音の感情にとても共感させられた。私も幼少期は友達の輪、クラスの中心人物から外されることを非常に怖く思っており、自分の意見を言えず周りの意見に合わせたり、おとなしく諦めることがあったと思う。誕生会に誘われずに泣いてしまった実音の気持ちは、世界が学校で完結している小学生だからこそのものだと思うし、その気持ちは強く共感した。 どのストーリーもこの世界のどこかで起こっているような内容であり、とても興味深かった。

Posted byブクログ

2024/06/09

再読。ちょうどよくあたたかい。 THE・お涙頂戴展開ではなく、家族間のズレや、構成員の短所をしっかり描いているところがすき。

Posted byブクログ

2024/05/19

どの作品も心温まって本当によい。 特に、最後のめっちゃ短い「タマシイム・マシンの永遠」が死ぬほどよかった。泣いちゃった。 親から子への愛が、祖父母から孫への愛が、ドラえもんの道具を通して素敵すぎる形で描かれてる。あたたかい。自分も子供ができたら、タマシイム・マシンで子供が見にきて...

どの作品も心温まって本当によい。 特に、最後のめっちゃ短い「タマシイム・マシンの永遠」が死ぬほどよかった。泣いちゃった。 親から子への愛が、祖父母から孫への愛が、ドラえもんの道具を通して素敵すぎる形で描かれてる。あたたかい。自分も子供ができたら、タマシイム・マシンで子供が見にきてるって思いながら育てたい

Posted byブクログ