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長いお別れ の商品レビュー

3.8

128件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    58

  3. 3つ

    28

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2019/08/08

介護や認知症なんて、自分とは無関係の世界だ、とどこかで思っていた。いや、考えすらしたことがなかった。 この作品がこれまでねじれの位置にあった世界と私を結びつけてくれた。自分のことを一番に想ってくれていたはずの親が、記憶を失っていったら。意のままに動けなくなってしまったら。 登...

介護や認知症なんて、自分とは無関係の世界だ、とどこかで思っていた。いや、考えすらしたことがなかった。 この作品がこれまでねじれの位置にあった世界と私を結びつけてくれた。自分のことを一番に想ってくれていたはずの親が、記憶を失っていったら。意のままに動けなくなってしまったら。 登場する娘たちの視点から、父を煩わしくも愛おしく、母を心配し、だけど自分の生活も営みたい、同じような気持ちになりながら読み進めた。

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2019/07/28

タイトルにもあるように、きっと最後は「お別れ」がくるのだろうと思いながら読んでいくのが切ない。はじめのほうは笑ったり怒ったりの日常が書かれていて、物語が進むにつれて、徐々にその日常がたたまれていくような感じがしました。静かな気持ちで読み終えました。

Posted byブクログ

2019/07/15

映画化されたという記事で覚えていて、古本セールで見つけて手に取った。 小説なので介護の苦労は、そこそこ描かれている程度。それよりも、認知症と診断された東昇平本人と家族の心の通い合い、周りの家族同士の絆がメインに描かれる。

Posted byブクログ

2019/07/13

映画の原作ということで読みました。映画は映画、小説は小説。 視点が、「若い人」だと思いました。そこが、当たり前だけど、「作りごと」になっているいる原因なんでしょうね。受けると思いますが、ちょっとあざといかな。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakum...

映画の原作ということで読みました。映画は映画、小説は小説。 視点が、「若い人」だと思いました。そこが、当たり前だけど、「作りごと」になっているいる原因なんでしょうね。受けると思いますが、ちょっとあざといかな。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201906260000/

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2019/07/06

認知症状の初期段階から重度に至る過程が現実的によく描かれていると感じました。アルツハイマーからレビー症状を疑ったりリアルです。生きる術を忘れていく不安からの介護抵抗の様子など身につまされる思いがしました。認知症のひとりの老人の孤独と介護する側の家族の諸事情と現実が絡み合う状況が他...

認知症状の初期段階から重度に至る過程が現実的によく描かれていると感じました。アルツハイマーからレビー症状を疑ったりリアルです。生きる術を忘れていく不安からの介護抵抗の様子など身につまされる思いがしました。認知症のひとりの老人の孤独と介護する側の家族の諸事情と現実が絡み合う状況が他人事とは思えなく身近な問題と捉えました。 認知症が始まった主人公がわけのわからない言葉を孫との会話で発する場面では孫がおじいちゃんの直近の状況、状態をその場の様子から理解しようとするがそれは介護の基本でありよい場面でした。なにげなく作者は認知症の方の接し方を優しく示しているようてした。 また、妻である曜子が何もかも忘れてしまう夫に対して夫は夫で何者でもない ええ、夫は私のことを忘れてしまいましたとも。で、それが何か? という心の叫びを発するところりっぱでした。 主人公と取り巻く家族の身になって(なれないけど)考えることをすこしでも出来ればなあと思います。

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2019/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読なんだけどこっちで。本当に良い話だと思う。最初の姉妹のエピソードからやっぱり泣けた。端々で笑わされ、理由は分からないけど最後はおいおい泣けた。本当に巧いし良い話。 そして解説も素晴らしい。お父さんを「ライ麦畑のキャッチャー」と表現するなんて何て素敵、と思う。 映画は姉妹のキャストにありがとうと言いたい。期待はしすぎず見てみようと思う。山崎努も良いのだろうな。

Posted byブクログ

2019/06/20

認知症を患う父親の介護に関わる家族の葛藤をコミカルに描かれている。認知症になるという可能性が高まっていてみんな他人事ではなくなっている昨今、笑いながらも我が身に置き換えて読わんでしまった。家族構成や経済的環境、色々なことを考えると全く同じ立場の人はいない。QOLも十人十色。近い将...

認知症を患う父親の介護に関わる家族の葛藤をコミカルに描かれている。認知症になるという可能性が高まっていてみんな他人事ではなくなっている昨今、笑いながらも我が身に置き換えて読わんでしまった。家族構成や経済的環境、色々なことを考えると全く同じ立場の人はいない。QOLも十人十色。近い将来に両親の介護も覚悟しないといけないかもと色々考えながら読了。

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2019/06/19

認知症における老々介護を つとめて明るく書いているので 興味があるけど、重たすぎるのは読みたくない! という私にはちょうどよかった。

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2019/06/16

淡々と、されど冷めているわけでなく、ユーモアも織り交ぜながら、認知症の進行してゆく様子とその周囲の人々を描くのは、とっても難しいことと思う。 認知症は誰にでも、どこの家庭にでも起こりうること。全員に、それとは別の日常があること。そして最期は必ずしも感動的でないこと。全てが現実的。...

淡々と、されど冷めているわけでなく、ユーモアも織り交ぜながら、認知症の進行してゆく様子とその周囲の人々を描くのは、とっても難しいことと思う。 認知症は誰にでも、どこの家庭にでも起こりうること。全員に、それとは別の日常があること。そして最期は必ずしも感動的でないこと。全てが現実的。 …でも、『お嬢さんが、がんばるしかありません。』 この台詞は現実的かもしれないけど私はさすがに言わないな。

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2019/06/12

泣き笑いの一気読みでした。認知症の父とそれを支える妻、子(三姉妹)の物語。いろんな感情の波状攻撃で、文体はユーモラスで穏やかなのに、読んでる私は笑って泣いて、息つく暇がない。読中は気づかなかったけれど、少し不思議な作品でした。 この作品に描かれてるのは、フィクションでもなんでもな...

泣き笑いの一気読みでした。認知症の父とそれを支える妻、子(三姉妹)の物語。いろんな感情の波状攻撃で、文体はユーモラスで穏やかなのに、読んでる私は笑って泣いて、息つく暇がない。読中は気づかなかったけれど、少し不思議な作品でした。 この作品に描かれてるのは、フィクションでもなんでもなく、超高齢化社会を迎える、私を含めた現役世代の遠くない未来に当たり前のように起こることなんだと思うと、ゾッとします。。

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