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長いお別れ 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2018/03/09 |
| JAN | 9784167910297 |
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長いお別れ
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商品レビュー
3.9
139件のお客様レビュー
今はこの立場でこれを読んだ。後10年、20年すれば今度は当事者として問題に対峙しなければならないのだろう。そうなった時に私は夫の面倒を曜子のように見れるのだろうか?反対に私が認知症になったら夫は私の面倒を見てくれるのだろうか?早めに介護体制の整った施設に終の住処を求めるか?
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※このレビューにはネタバレを含みます
認知症を介護する大変さが伝わり、これからそれに関わっていかなければいけないのだと思い気持ちに。 その「忘れる」という言葉には、どんな意味がこめられているのだろう。夫は妻の名前を忘れた。結婚記念日も、三人の娘を一緒に育てたこともどうやら忘れた。二十数年前に二人が初めて買い、それ以来暮らし続けている家の住所も、それが自分の家であることも忘れた。妻、という言葉も、家族、という言葉も忘れてしまった。 それでも夫は妻が近くにいないと不安そうに探す。不愉快なことがあれば、目で訴えてくる。何が変わってしまったというのだろう。言葉は失われた。記憶も。知性の大部分も。けれど、長い結婚生活の中で二人の間に常に、あるときは強く、あふときはさほど強くなかったかもしれないけれども、たしかに存在した何かと同じものでもって、夫は妻とコミュニケーションを保っているのだ。 この部分がすごく心に残った。忘れるとは何か、考えてしまう。
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年老いた親を持つ者にとってはまさに悪夢である認知症。 見ないでいられるものなら見たくない親の姿である。 明るい母を中心に認知症の父、東昇平を最後まで温かく見守る家族の話だ。 実際の身に起きれば憤懣やる方ない認知症の症状も、チャーミングな母と自立した娘たちは、面白おかしくひとつひと...
年老いた親を持つ者にとってはまさに悪夢である認知症。 見ないでいられるものなら見たくない親の姿である。 明るい母を中心に認知症の父、東昇平を最後まで温かく見守る家族の話だ。 実際の身に起きれば憤懣やる方ない認知症の症状も、チャーミングな母と自立した娘たちは、面白おかしくひとつひとつやり過ごしていく。 愛情を注ぎたい妻である母、それでもやはり寄る年波には勝てないもどかしさ、それがとても温かく切ない。 クスリとしながら涙がポロンと落ちるそんな作品。
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