それまでの明日 の商品レビュー
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ドキドキやワクワク感があまりなく緊迫感もあまり感じられない。錦織や橋爪のキャラクターは好きだ登場しないと物足りなさも感じるが二人の所属している組織の関わりが濃くなりすぎている気がする。二人の関わりは渡辺ありきで引き立っていた。まあいないと寂しいけどね。
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14年振りのハードボイルドな私立探偵 沢崎シリーズの最新作です。 無骨で無口で、考えていることが読めないですが、どこか暖かみのある沢崎。 紳士が探偵事務所に訪れ、赤坂の料亭の女将の身辺調査を依頼してきたところから、始まります。 だが、その女将はすでに癌でなくなっており、瓜二つの妹...
14年振りのハードボイルドな私立探偵 沢崎シリーズの最新作です。 無骨で無口で、考えていることが読めないですが、どこか暖かみのある沢崎。 紳士が探偵事務所に訪れ、赤坂の料亭の女将の身辺調査を依頼してきたところから、始まります。 だが、その女将はすでに癌でなくなっており、瓜二つの妹が跡を継いでいる。 依頼の対象は、女将?妹? 確認しようとしていた際に、当の依頼人が行方不明に。。。 切れのいい文章が心地よく続きます。 普段、ハードボイルドって意識しないですが、その一端は感じられた気がします。
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沢崎シリーズを初めて読んだ。 警官やヤクザに対して何故あんなに強気で一目置かれてるのかが謎。 人間的な魅力にも欠けている様に思うが、何故か他の登場人物には好かれている?様に思う。設定は面白かったがそれだけかなぁ??
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沢渡さん、「私には友人など一人もいません」なんて言いきるけど、ん~なことないじゃない。友人の定義のほどは知らんけど、ライターの佐伯、興信所の萩原なんて単にビジネスを超えた信頼関係にあるし、清和会組員の相良とはすっかり心許した仲で親友の域だ。実は、犬猿のようで錦織警部ともお互いの能力を認め合ってる。でなきゃ、あそこまで情報を開示できないでしょうに。いずれも友人といってはばかりなし。ところで、このたびの顛末を思うに、望月皓一を騙る依頼人の依頼内容って結果的にずいぶん“ちっちゃい”なぁ。思い切り私的で、思い焦がれた対象が亡くなってることすら知らぬとは。この期に及んで探偵まで雇って調べるのも空しく、せつない想い出として秘めときゃよかったのに。
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こんなに長い間待っていた作品は他にない。 外れのない正統派和製ハードボイルドの書き手による、シリーズ長編第5作。前作から実に14年。時に書けない時もあったろう。書けなかった事情もあったろう。そもそも一行一行に重みのある文体である。正統派チャンドリアンを自称する作家である。簡...
こんなに長い間待っていた作品は他にない。 外れのない正統派和製ハードボイルドの書き手による、シリーズ長編第5作。前作から実に14年。時に書けない時もあったろう。書けなかった事情もあったろう。そもそも一行一行に重みのある文体である。正統派チャンドリアンを自称する作家である。簡単に軽い作品を量産されても困るが、こんなに待たされるのはやっぱりやきもきする。だから新作が出るぞ、という噂だけで、ぶるっと震えた。 1988年に『そして夜は甦る』で、驚愕のデビューを果たした。その後、第二作『私が殺した少女』で当然のように直木賞を受賞。短編集『天使たちの探偵』を挟んで、次の長編まで5年のブランクがあって『さらば長き眠り』、次は9年のブランクを置いて『愚か者死すべし』。そしてその後は、14年の沈黙であった。 すべての作品が、西新宿の古ビル二階を根城とする探偵・沢崎のシリーズであり、フィリップ・マーローの如く一人称でのハードボイルド文体を、絶対の特徴とする。姓はあるが、名は与えられていない。シリーズ常連のヤクザ、常連の刑事などが、たいてい登場しては、火花の飛ぶようなやりとりを交わす。依頼された仕事の奥深く、沢崎は闇の中に単身乗り込んでゆくことになる。事件はたいてい錯綜して、見た目通りではなく、裏また裏のあるプロットである。アクションよりも、調査で複雑な事件を紐解いてゆくタイプの、いわゆる正統派私立探偵であるが、生きる姿勢はタフでハードである。 本書では、依頼人は一度の面会を機に、何と行方不明になってしまう。依頼人を追う沢崎は、金融会社の強盗事件に巻き込まれる。攪拌された新宿の街では、それ以降、男たちや女たちが奇妙な動きを見せる。沢崎はあちこちを突つき回り、真実を炙り出す。 さすがに、沢崎も日産ブルーバードにはもう乗っていないが、携帯は相変わらず身に着けず、電話応答サービスを使っては、馴染みの交換手と声だけの交流を持つ。孤独な探偵・沢崎、健在なり。一ページ一ページが愛おしく思える、そんな完全性を持つ文章を、しっかりと読み進めてゆく。読書の歓び、ここに極まれり! 成熟したペンが生み出す情感は、他にはあまり見られない類いのものである。 この作品のラストは、大変衝撃的である。ああ、そうだったか。この年だったか。思い当たる現実世界のできごと。そしてなぜ本書がこの時期、この季節に出版されたのかがわかった。なので、ぼくは、出版から一年も経つ今頃になってのこのこと、この日この月に、本作品をレビューすることに決めたのだった。 多くは語るまい。魂が震える作品である、とだけ言っておこう。 追記:当然のように本作は『このミス』の一位作品となりました。
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私立探偵・沢崎シリーズ。14年ぶりの新作ということは、読者である私もそれだけ歳をとるわけで、なんだか感慨深い。シニカルな物言い、冷静な分析…そうだ、沢崎はこういう探偵だったと、すぐに記憶が蘇った。ハードボイルドの王道宜しく、沢崎の一人称で語られるのがこのシリーズの特徴。それはつま...
私立探偵・沢崎シリーズ。14年ぶりの新作ということは、読者である私もそれだけ歳をとるわけで、なんだか感慨深い。シニカルな物言い、冷静な分析…そうだ、沢崎はこういう探偵だったと、すぐに記憶が蘇った。ハードボイルドの王道宜しく、沢崎の一人称で語られるのがこのシリーズの特徴。それはつまり、読者に対し嘘はつかないにしても、沢崎が語らないこともあるということ。そのズレが肝である。面白い。ただ、やはりこの10年の時代の変化が激しすぎて、作品が少し古い感じはする。ちなみに、個人的に探偵・沢崎のイメージは、なぜか作家の沢木耕太郎である。
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この作家さん、初読みでした。 会話かオシャレでウィットに富んでますね。 でも、ちょっとしつこい気もして自分には合わなかったかも。
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古き良きハードボイルド「もう死語かな」小説。ストーリーは、すっと入ってこない気がしたが、そんなことはあまり関係ないのかも。
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「このミステリーがすごい!2019年」1位で紹介され、本の前書きにも「14年もの歳月を費やして遂に完成した渾身の一作」とあったので期待して読んでみた。 ---------- 最初つまらなかったが、きっとこれから面白くなるのだろう そう思った、プラシーボ効果でそう思い込んでいたが、...
「このミステリーがすごい!2019年」1位で紹介され、本の前書きにも「14年もの歳月を費やして遂に完成した渾身の一作」とあったので期待して読んでみた。 ---------- 最初つまらなかったが、きっとこれから面白くなるのだろう そう思った、プラシーボ効果でそう思い込んでいたが、 最後まで私にとって合わなかった。作品の良しあしではなく いいと思う人にはいいのだろう。 途中で飽きてとばして読んだ。 このミス1位なんだから、きっといい小説なんだろう。 たぶん。私には良さが分からなかった。
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探偵シリーズもの 探偵が銀行強盗現場に偶然居合わせてしまった 事件を追っているのか、ただ気になることを調べているだけなのか、そんな感じ 探偵の依頼人が分からないという内容が新鮮。シリーズものを読んでいなくとも違和感なく読める。伏線だらけ。
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