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永遠のおでかけ の商品レビュー

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84件のお客様レビュー

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    22

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2018/11/26

祖母の死から間もなく読んだこともあり、涙なしには読めなかった。 ミリさんの紡ぐ日々の物語は、くすっと笑えて、そしてどこか寂しい。 私も自分の両親の物語を紡いでみたい、そんな気持ちにさせてくれた一冊。

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2018/11/23

永遠のおでかけ ただいまと言うことのないおでかけ 先に、行ってきまーすと 出かけた人と、あちらで楽しくおしゃべりしてるのだろうね。

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2018/11/12

淡々として綴られる日常はエッセイとしていいなあ でも彼女に共感できないのです 年齢差かな   ≪ おでかけは ちょっとそこまで 永遠に ≫

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2018/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルが「ああ、そういうことなんだな」ともうわかるので中々手に取れませんでした。泣かされる、と最初から分かっているものを手にするのは勇気がいります。 親を亡くした話が叔父を亡くした話から始まるのも、喪失はここから始まったのだという著者の心の在り様が示されているのかなと感じます。 著者は同年齢。何というか40を過ぎてから親を亡くした人だな、と感じましたね。 ものすごく大きな悲しみの中にいてもやらねばならないことを黙々とこなしていったり、それを心に置いたまま残された家族と大笑いしたり。 そういう自分を冷静に見つめている自分(大人として)をさらに見つめている自分(物書きとして)。 そして亡くしてから「あれをすればよかった」と出来なかったことを思うのではなく「あの時出来なかった自分が父の娘だ」とその時の自分を肯定する姿勢もいいだけ大人になったから出来ることなのではないかなと感じました。 臨終に際して、「自分が行くまで待っていた欲しかった。と思ったけれどもそれはおこがましい感情だ、それな父個人の尊い時間だ」というような文章がありました。自分も父を亡くした時同じような感情を持ったので、非常に共感しましたね。 きっと亡くなる人はその人のタイミングで亡くなるのだろうと。逝く人が皆が皆看取られたいわけでもないだろうし(逝くしかない時に残していく人に泣かれるのが辛い人もいる気がするのです…)、どちらにせよ思っても叶わないで逝くことだってきっとある。 残された方は結局「そのように逝った」という事実をただ認めるしかできないのだなと思います。 「クジラの歌」の章が好きでしたね。ここには大事な人を喪った後の心の持ちようの見本がある、と感じました。 この一冊は、悲しみに溺れるのではなくて、ひいて見ている視線が感じられるからこそもっと悲しみが静かに深く伝わるという文章でした。

Posted byブクログ

2018/10/14

まだもう少し先だろうとは思いつつ いつかは訪れるであろう親の死。 じーん。 おでんを買いに行って、 これが父に買ってもらう 最後のものかもしれないなあって しんみりする話にやられる。 あたりまえの日常はもろさと隣合わせなんだなあ。 ミリさんが沁みるお年ごろ。

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2018/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつもの創作漫画ではなくエッセイ漫画。ずばり、著者の亡くなった父への哀悼の書だと思う。 益田ミリのユニークな着眼点やモノの感じ方は、お父様から影響を受けていることも多分にあるのだと思う。著者はそれをずばりとは書いていないけど、行間から感じられる。 そのお父様、怒りっぽくて唯我独尊なところもあって、ずばり『昭和の父』な感じだけど、それでも著者は「全面的に父さん大好き」ではなくとも、愛して尊敬していたのが伝わる。自分も人の父として羨ましい。俺もこんな無体な態度を娘にとりながらも愛されたい(笑)

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2018/09/24

著者のお父様が亡くなるまでと、その後を描いたエッセイ。 益田ミリさんは、漫画家でエッセイストでと、お名前は知っていましたが初めましてでした。 さらさらと流れるような文章が好みの作品でした。 同年代の私、父はまだ健在です。 やっぱり短気で面倒くさいタイプの人。 どこか父と被らせ...

著者のお父様が亡くなるまでと、その後を描いたエッセイ。 益田ミリさんは、漫画家でエッセイストでと、お名前は知っていましたが初めましてでした。 さらさらと流れるような文章が好みの作品でした。 同年代の私、父はまだ健在です。 やっぱり短気で面倒くさいタイプの人。 どこか父と被らせて読むところもありました。 お父様が亡くなったのちも、しばらくは「なんとなく生きている」と、両親の様子を聞かれた時に「ま、そこそこ」と答えていたというところに、もの凄く共感しました。 著者のお父様への愛溢れる作品。 出逢えて良かった。 御冥福をお祈りいたします。

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2018/08/28

お父さんが亡くなるまで、その後を書いたエッセイ。 心に沁みました。 切なくなるけれど、ミリさんのお父さんってとっても可愛い人だったんだなと思いました。 うちの父もそうだった。色々めんどくさい人ではあったけど。 そんなことを思い出しました。

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2018/08/26

▼腕時計の針は30分ほど前にとまっていた。そのせいで乗り遅れてしまったのだ。なのに、不思議となんとも思わなかった。もう、父のからだのことを心配しないでよいのだ。心配して泣かなくてもよいのだ。そう思うと、胸のつかえが下りたようだった。東京に着くと、急いでピアノと英会話のレッスンに出...

▼腕時計の針は30分ほど前にとまっていた。そのせいで乗り遅れてしまったのだ。なのに、不思議となんとも思わなかった。もう、父のからだのことを心配しないでよいのだ。心配して泣かなくてもよいのだ。そう思うと、胸のつかえが下りたようだった。東京に着くと、急いでピアノと英会話のレッスンに出かけた。(p.88) 同じ年の生まれで、大阪出身というだけで、益田ミリさんには親近感がある。益田さんが父上を亡くしたときのことを書いているのだと知って、この本を読んだ。本は、叔父上を亡くされた話からはじまる。 遺品整理と相続手続きのための書類の山…さまざまな手続きをしていく間、益田さんは大阪の実家へ戻り、また東京へ帰る。その帰りの新幹線に乗り遅れたという話のここのところを読んで、父が死ぬ間際の頃の、夜中や明け方にぶるぶる震える電話にびくびくしていた時間が終わって、そのことにはホッとしたことを思い出した。 もう心配しなくていい、電話がかかったときに病院に飛んでいくかどうかを悩まなくていい。それでも、夜中や明け方にぶるぶる震えた電話のあの音は思い出したくなくて、私はあれから携帯電話の音はサイレントマナーにしてしまった。あの音はもう聞こえないけれど、記憶のなかでは電話がブーブーと鳴る。 ▼心の中に穴があくという比喩があるが、父の死によって、わたしの心の中にも穴があいたようだった。それは大きいものではなく、自分ひとりがするりと降りていけるほどの穴である。のぞいても底は見えず、深さもわからない。  しばらくは、その穴の前に立っただけで悲しいのである。それは、思い出の穴だった。穴のまわりに侵入防止の柵があり、とても中には入って行かれなかった。  けれども、しばらくすると、侵入防止柵を越え、穴の中のはしごを降りることができる。  あんなこともあった、こんなこともあった。一段一段降りながら、懐かしみ、あるいは、後悔する。  涙が込み上げてくる手前で急いで階段を上がる。その繰り返しとともに、少しずつ深く降りて、しばらく穴の中でじっとしていられるようになっている。  「あのときのお父さんは、やっぱり許せん!」  などと、腹を立てることすらあるのだった。(pp.154-155) 益田さんは父上を秋に亡くしたらしい。夏は父が弱っていく日々だった。夏が終わると、父が逝った秋がくる。 (2018/8/13了) *誤字: p.127 絵本作家の長谷川善文さん → 【義】文

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2018/08/24

父の死に対してのエッセイ。 おおよそは家族と過ごした思い出や、出向いた旅先の話、著者の独白。軽くあっさりと読める文に対して、いつか絶対に、誰にでも起こる身内の不幸を身近に感じさせる本だった。 こんな後悔があった、この人はこんな人だった、許せないことがあった、好きなところも、嫌い...

父の死に対してのエッセイ。 おおよそは家族と過ごした思い出や、出向いた旅先の話、著者の独白。軽くあっさりと読める文に対して、いつか絶対に、誰にでも起こる身内の不幸を身近に感じさせる本だった。 こんな後悔があった、この人はこんな人だった、許せないことがあった、好きなところも、嫌いなところもあった。そんな著者の父や、この著者のことがよく分かる内容で、著者にとってもこの本は忘れられないエッセイになるのだと思う。

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