永遠のおでかけ の商品レビュー
益田ミリさんの叔父さんの死からはじまり、お父さんが癌で余命宣告されてから亡くなるまでのお話。 私の父が手術して、生死をさまようことがあり、心の準備用に読み始めた。今の所はまだ準備段階だが、父はもうすぐ2回目の大手術を予定している。 『死』という重いテーマだけど、日常の中に溶け...
益田ミリさんの叔父さんの死からはじまり、お父さんが癌で余命宣告されてから亡くなるまでのお話。 私の父が手術して、生死をさまようことがあり、心の準備用に読み始めた。今の所はまだ準備段階だが、父はもうすぐ2回目の大手術を予定している。 『死』という重いテーマだけど、日常の中に溶け込んでいる、という印象。 ‘’悲しみには強弱があった。 まるでピアノの調べのように、わたしの中で大きくなったり、小さくなったり‘’ 悲しい、けれどそれぞれの生活は続いていくわけで、ずっと悲しんでいるわけにはいかない。 でも、それでいいんだ。 悲しみの受け止め方は人それぞれだから、思いっきり泣くのもよし。内に秘めておくのもよし。 益田さんが、思い出のお父さんに対しても、許せないことがあったり。 死んだからといってすべて精算されることもない、のがくすっと笑える。 死後の銀行の手続きの場面や、タクシーの運転手さんとのやりとり、読んでいて参考になった。 私にとって益田ミリさんは、頼れるお姉さんです。
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内容を知らずにタイトルだけで借りた本。 でも、タイトルから、誰かとの永遠のお別れの意味だろうなと思っていた。 読みながら、自分自身の伯母のことを思い出していた。 筆者がケンタッキーを後悔しているように、自分はラーメン屋さんの炒飯を後悔している。 筆者の書かれた優しい思い出のエッ...
内容を知らずにタイトルだけで借りた本。 でも、タイトルから、誰かとの永遠のお別れの意味だろうなと思っていた。 読みながら、自分自身の伯母のことを思い出していた。 筆者がケンタッキーを後悔しているように、自分はラーメン屋さんの炒飯を後悔している。 筆者の書かれた優しい思い出のエッセイを読みながら、伯母のことを思い出し涙する。 そして、筆者が母親の時のことを書いた時、自分もそれを想像し、胸が締め付けられる。 読むというよりも、筆者の文章と共に、自分自身の色々な歴史や未来を歩いた感覚の読了感。 『大切な人がこの世界から失われてしまったとしても、「いた」ことをわたしは知っている。知っているんだからいいのだ。』(98頁)
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実話なのですね こんな風に父を語れのは うらやましいと思いました どうなっても どう言っても どうころんでも 愛しい父ですよね ホントにうらやましい!
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2021.2.1 一度読んだことあるような気がするけどブクログに登録してなかったので読んだ。 私の父も癌になり、まだ末期では無いものの、亡くなるのはそう遠い未来ではないという気がする。 その時に父とたくさん父のことについて話さなかったこと後悔するのだろうか。 でも、話さない(...
2021.2.1 一度読んだことあるような気がするけどブクログに登録してなかったので読んだ。 私の父も癌になり、まだ末期では無いものの、亡くなるのはそう遠い未来ではないという気がする。 その時に父とたくさん父のことについて話さなかったこと後悔するのだろうか。 でも、話さない(話したくない)のが私の父の娘である。
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親と過ごした最後の日々の思い出、別れ、その後も続く日常の中でふと思い出したり感じたりすることがしんしんと描かれていて、温かさと寂しさがじんわり染みてくるような本だった。 「素直に気持ちを伝え、面倒くさがらずに生き」ることで、後悔をいくつかなくせたり、いつか優しい記憶として反芻で...
親と過ごした最後の日々の思い出、別れ、その後も続く日常の中でふと思い出したり感じたりすることがしんしんと描かれていて、温かさと寂しさがじんわり染みてくるような本だった。 「素直に気持ちを伝え、面倒くさがらずに生き」ることで、後悔をいくつかなくせたり、いつか優しい記憶として反芻できるのなら、父や母と過ごす時間をもっと大切にしたいなと思った。 それは親孝行とは違う、自分のための行為なのだろうけど。
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タイトルから察する通り、人の死にまつわる話。 益田さんの父の死である。 大切の人の死とどう向き合うか、自分の死が家族どう影響するか、いろいろ考える機会となった。 生きてる今を、家族を、大事にしたい。
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身内が亡くなった時の心の変化を描写する。悲しいとか寂しいとかだけではなく、その人との物語を紡いでいくような時間。けっこう冷静なところだったり、切ないはずだけどちょっと可笑しくなっちゃうところのバランスが心地よかったです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
母が他界した時の事と重なりほろっとしたけれど、悲しい感情だけではない親に対する複雑な感情の描写がすごくしみた。私も母が他界したことはすぐには誰にも言えなかったのでミリさんがなんとなく生きている体にしていた気持ちがよく分かる。私の中でもやもやしていた母への想いがこの本を読んですっと軽くなった気がする。
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・ 「戻れるとしたら何歳がいい?」 同年代の友人たちと、若さの話題になると、 「38歳くらいがいい」 だいたい、このあたりの年齢が出てくる。 (中略) 強くなってきたなと、自分自身、ようやく感じることのできる年齢である。 いい人と思われたい、思わなければならない、という気持ちから...
・ 「戻れるとしたら何歳がいい?」 同年代の友人たちと、若さの話題になると、 「38歳くらいがいい」 だいたい、このあたりの年齢が出てくる。 (中略) 強くなってきたなと、自分自身、ようやく感じることのできる年齢である。 いい人と思われたい、思わなければならない、という気持ちから解放され始める頃でもあった。 ・ まさしく38歳のいま。 わかるわかる、と読みました。 ・ パパさんの死に向き合う家族のエッセイですが、わたしは前述のところに解放感を覚えました。 ・ 週刊文春でおなじみ、 益田ミリさんのエッセイは、 等身大の働く女性が描かれていて、 仕事をしている日の、ちょっとした読書におススメです。 ・ 大丈夫。って言われて1日を終えたい。 とかね。 ・ タイトルにほろほろ。 かつてわたし、大好きな人とお別れしたとき、こう思ったな。 別れより、おでかけ。 ・
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益田ミリさんの著書は、漫画のものしか読んだことがなかったけどエッセイもとても良かった。すっと入ってきて、居心地が良い文章のリズム。他も読んでみたいと思った。
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