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永遠のおでかけ の商品レビュー

4

84件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

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2021/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

祖父の初盆に読了。大切な人を亡くした時の素直な気持ちが綴られた本。 まるで1年前の自分の気持ちを描写したかのよう。読み進める度に張り裂けそうな胸の痛みを思い出す。葬儀後の慌ただしさや日常でふと思い返す後悔も一緒。 大切な人の死。圧倒的な喪失感。 生まれてきた以上、決して避けて通れない道。 頭では分かってても気持ちが付いていかない悲しみ。 人間である以上、今後も度々この痛みを経験するはず。きっとその度にこの本を取り出してきて、心の痛みに寄り添って貰うんだと思う。 どうしようもない悲しみを静かに受け止めてくれる 切なく優しい1冊です。

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2018/07/28

2018.7.26 大好きな益田ミリさん。 今回は、「大切な人の死」が題材の作品。 「死」というテーマだけど、読んでいるときからどこかあたたかい気持ちになるのは、ミリさん節なんだろうな。 「大丈夫ですよ」という言葉を聞いて、一日を終えたかった。 これはすごくはっときた。「大丈夫...

2018.7.26 大好きな益田ミリさん。 今回は、「大切な人の死」が題材の作品。 「死」というテーマだけど、読んでいるときからどこかあたたかい気持ちになるのは、ミリさん節なんだろうな。 「大丈夫ですよ」という言葉を聞いて、一日を終えたかった。 これはすごくはっときた。「大丈夫だよ」って誰かに声をかけるのは一見無責任なようで、その一言で救われる人がいる。大事な人に声をかけるとき、その人を想い発する言葉であれば、そんなに難しいことを考えずに伝えてもいいのかもしれない。 スーパーでお菓子をほしがって泣いている男の子を見て、「このスーパーに、いや、この世界に、泣き叫んでまで手に入れたいものがあの子にはあるのだ。そう思うと、わたしには彼がキラキラと発光して見えたのだった。」と描かれているところを見て、ああなんかミリさんやなあ、好きやなあって思った。 おばあちゃんが亡くなったときのことを思い出したな。 「悲しみには強弱があった。まるでピアノの調べのように、わたしの中で大きくなったり、小さくなったり。」

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2018/06/29

(2018/6/29読了) 漫画じゃなくてエッセイ。 この本は読み手によってかなり感想が違ってくる。父の死の前に近しい人を亡くし、あっという間に父を亡くした身なので、気持ちを重ねるように読んだ。 「悲しみには強弱があった まるでピアノの調のように、 私の中で大きくな...

(2018/6/29読了) 漫画じゃなくてエッセイ。 この本は読み手によってかなり感想が違ってくる。父の死の前に近しい人を亡くし、あっという間に父を亡くした身なので、気持ちを重ねるように読んだ。 「悲しみには強弱があった まるでピアノの調のように、 私の中で大きくなったり、 小さくなったり」 「なにかを処分したところで 思い出は失われないのだと思った。」 もしも母が元気でいてくれていたら、きっと私も益田さんのように過ごしてみたかった。 かけがえのない人を亡くす悲しみだけでなく、読後、ほっこり温かくなる本だった。 (内容) 「大切な人の死」で知る悲しみとその悲しみの先にある未来。誰もが自分の人生を生きている。 (目次) ・叔父さん ・タクシーの中で ・売店のビスケット ・ほしいもの ・おでんを買いに ・ドールハウス ・父語る ・縁側のできごと ・父の修学旅行 ・美しい夕焼け ・冷蔵庫の余白 ・クジラの歌 ・おばんざい ・最後のプレゼント ・クラスメイトのこと ・ひとり旅 ・桜花咲く頃 ・わたしの子供 ・卓袱料理 ・ハロウィンの夜

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2018/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

両親、さらにはおじおばたちも健在なのに、綴られたミリさんの心の機微が自分の(そう遠くない未来の)それと大きくシンクロしてるような心持ちになるのはなぜなんだろう… 年齢も近くて、「その時」がいつ来てもおかしくないと感じているから、なのかな… まだ何もないけど、父や母に色んな話を少しずつ聞いておきたくなりました。

Posted byブクログ

2018/05/28

書店で見かけて、冒頭にある叔父さんが亡くなった部分を読んで涙が出て困った。 でも、ちゃんと読んでみたら、涙なしでは読めないというよりは、親の死をちゃんと受け止めるということ、親が死んで悲しいけれど、遺された人は変わらず生きていくということ、そういうときに浮かぶ超現実的な思いなどが...

書店で見かけて、冒頭にある叔父さんが亡くなった部分を読んで涙が出て困った。 でも、ちゃんと読んでみたら、涙なしでは読めないというよりは、親の死をちゃんと受け止めるということ、親が死んで悲しいけれど、遺された人は変わらず生きていくということ、そういうときに浮かぶ超現実的な思いなどがつづられていて、心に残る本だった。 お父さんへの最後のプレゼントがビスケットになりそうだと思ったり、お父さんから最後に買ってもらうのがコンビニのおでんになりそうだと思ったりする部分では、ともに食べ物だというところが切なかった。 「父語る」 著者がお父さんに、若いころ、子どものころの話を聞くくだりがある。 私自身は、それをやると父の死を射程に入れているような気がしてしまってどうしてもできないが、著者のお父さんは、うれしかっただろうな、そして著者もお父さんと向かい合う時間があってよかったと思う。 ラストで、著者はこう書く。 お父さんの死によって、心に穴が開く。 しばらくは、その穴に近寄ることもできないけれど、時間の経過とともにその穴に近づき、穴の中へ下りていくことができるようになる。そして悲しくなったらあわてて出てくるような感じ、と。 そして、「やっぱりあのときのお父さんは許せん」と腹を立てることすらあると。 <抜粋> ・なにかを処分したところで、思い出は失われないのだと思った。 ・大切な人がこの世界から失われてしまったとしても、「いた」ことをわたしは知っている。しっているんだからいいのだ。

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2018/05/20

色々と自分自身にあったこと、 思い出しながら読み進めました。 思い出すことは人それぞれ違っていても、 つながっているものがありました。

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2018/05/19

あまりにも深すぎる哀しみは、 例え言葉と化して、誰かに伝えたとしても 軽くはならない。 この昏い雲を払ってくれるのは 時間でしか無い事を誰もが知っているので、隠すわけでないものの、必要が無ければあえて出さないように気遣う話題のひとつではある。 エッセイは、ミリさんのお父さんが体...

あまりにも深すぎる哀しみは、 例え言葉と化して、誰かに伝えたとしても 軽くはならない。 この昏い雲を払ってくれるのは 時間でしか無い事を誰もが知っているので、隠すわけでないものの、必要が無ければあえて出さないように気遣う話題のひとつではある。 エッセイは、ミリさんのお父さんが体の不調を訴えてから 亡くなるまでと、その後ぽつりぽつりと浮かぶ思い出などを 綴った内容。 読者の気持ちが灰の雲で覆われるのを防ぐように、天に穴を開け、光零れる様に書き綴ったミリさんの気遣いが感じられた。 死を無理に消化しようとせず、書きながらアルバムのページをただぼんやりと捲る散歩的な感じが穏やかで良かった。

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2018/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私より15歳年上の益田ミリさん。 私もいつか両親とお別れしなければいけない時、好きだった食べ物で、故人を思い出したりするのかなと想像するだけで切なくなる。 「気持ちを素直に伝え、めんどくさがらず生きろ」自分に言われているようで、ドキッとした。

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2018/05/13

淡々と筆者は家族、父の死について語る。 本当は書き尽くせない悲しみや落ち込みがあったと思うのだけど、 そこから距離を置いて、父の死を迎える前後の日々やなにげない思いつきを描く。 それが筆者と父の接し方だったのかなぁと思った。

Posted byブクログ

2018/05/10

通勤電車でほろり泣いた。やばかった。 永遠のおでかけを見送った悲しさと日々の日常の思考とのいったりきたり感が秀逸と思った。うまく言えないけどとてもリアル。でもさらりとしていて、悲しいだけでないなにかを考えさせられるような。ふんわりやさしい空気感。不思議。 益田ミリさんのイラス...

通勤電車でほろり泣いた。やばかった。 永遠のおでかけを見送った悲しさと日々の日常の思考とのいったりきたり感が秀逸と思った。うまく言えないけどとてもリアル。でもさらりとしていて、悲しいだけでないなにかを考えさせられるような。ふんわりやさしい空気感。不思議。 益田ミリさんのイラストエッセイも好きだけど、文章もとても好きだなぁと思った。 十七 桜花咲く頃 二十 ハロウィンの夜 印象に残った。読むタイミングでも違うだろうから、また時間を置いて読み返したい。

Posted byブクログ