永遠のおでかけ の商品レビュー
ちょうど最愛の祖母の一周忌とかさなるタイミングで読んだので、ひとごとではない思いで読了。 悲しみには強弱があった。 まるでピアノのしらべのように、 よくわかる。 不意に訪れる悲しみ。 いや、ぶり返すと言った方がしっくりくる。 それと、折りたたむドールハウス。 すっかり忘れて...
ちょうど最愛の祖母の一周忌とかさなるタイミングで読んだので、ひとごとではない思いで読了。 悲しみには強弱があった。 まるでピアノのしらべのように、 よくわかる。 不意に訪れる悲しみ。 いや、ぶり返すと言った方がしっくりくる。 それと、折りたたむドールハウス。 すっかり忘れていたけど、そうそう、 ゆったりさん みたいな名前じゃなかったかな。 折りたたんで片付けいたことを思い出した。 人形遊び、大好きだった。 それもひとりで。 家具を配置して部屋を整えたら満足してた。 そこが楽しさのピークだったかもしれない。 そう、思い出すのだ。 すっかり忘れていたことも、こうやって何かの拍子に。 忘れていない、なにもかも。 誰もが大切な人を失えばこんなふうに 繰り返しながら生きていく。
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大切な誰かが亡くなった時の、寂しい気持ちと悲しい気持ち、前向きな気持ちをとても素直で素敵な言葉で表現されていて美しかったです。 誰もが自分の人生を生きていて、誰かにそれを評価されたりけなされたりするのはちょっと違うし、上手く言葉にできませんが「お互いの人生に敬意を払う」っていう...
大切な誰かが亡くなった時の、寂しい気持ちと悲しい気持ち、前向きな気持ちをとても素直で素敵な言葉で表現されていて美しかったです。 誰もが自分の人生を生きていて、誰かにそれを評価されたりけなされたりするのはちょっと違うし、上手く言葉にできませんが「お互いの人生に敬意を払う」っていうのがしっくりくる本でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あらすじや本の概要を、事前には知らずに読んだので、益田ミリさん自身の別れに関するエッセイだと、読んでから知りました。タイトル「永遠のおでかけ」に納得というか、そういう本だったのかと、しみじみ感じた1冊でした。 別れがテーマなので、所々で自分の経験と重ねて思うところがあり涙が出ましたが、読後に優しい気持ちになれる作品でした。
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読み終わってからタイトルに気づく。ああ、永遠のおでかけってそういう意味か…と。親の死など考えたくない。でもどちらが先かは分からないが確実にきてしまうもの。その時にあれこれ後悔しないように過ごしていきたいものだ。それでも泣いて笑って思い出して生きていく。優しいエッセイ。
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短編なのに読み進めるごとに涙がポロポロ出てくる作品だった。 永遠のおでかけというタイトルの意味はそういうことだったのかと。すごく両親に会いたいし、会う時は後悔ないくらい美味しいものをたくさん一緒に食べたい、と思う。
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父親の命の期限の宣告。 それでもいつも通りに過ごしたいと願う。 考えると胸がキュッとなる感じ。 同じ思いをしたから ミリさんの気持ちがよくわかる。 その時を迎えたあとは、涙が止まらない。 それでも現実はかわらず、時間が過ぎていく。 思い出の穴に降りていく感じ 慌てて戻る感じ その...
父親の命の期限の宣告。 それでもいつも通りに過ごしたいと願う。 考えると胸がキュッとなる感じ。 同じ思いをしたから ミリさんの気持ちがよくわかる。 その時を迎えたあとは、涙が止まらない。 それでも現実はかわらず、時間が過ぎていく。 思い出の穴に降りていく感じ 慌てて戻る感じ その繰り返し。 永遠のおでかけをする前に 親ともっと会っておこう。
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今日の人生と対で読んだことで、より味わいが増した本。私も親の老いとか自分の老いとかを感じる歳になってきたので、いつから必ず来る親とのお別れを思うとしんみりしてしまった。こんな風に向き合えたらなぁと思う?
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益田さんのお父さんにまつわるエッセイ。 益田さんの叔父さんが亡くなる話からはじまり、お父さんが病気が発覚し、亡くなり、その後、時にはお母さんと共に、時には東京でひとりで、お父さんのことを後悔まじりに思い出す日々を綴っている。 家族を亡くし、思い出すことについて、益田さんは本書の...
益田さんのお父さんにまつわるエッセイ。 益田さんの叔父さんが亡くなる話からはじまり、お父さんが病気が発覚し、亡くなり、その後、時にはお母さんと共に、時には東京でひとりで、お父さんのことを後悔まじりに思い出す日々を綴っている。 家族を亡くし、思い出すことについて、益田さんは本書の中でこのように書いていた(要約)。 心の中に穴があり、自分1人が通れる程度の穴で、侵入禁止の柵があるが、それを乗り越えて穴に入り、一段一段梯子を降りながら在りし日のことを思い出し、涙が出そうになって慌てて階段を駆け上がる。それを繰り返して、少しずつ穴の深くまで進めるようになり、穴の底でじっとできるようになる。 すごくよくわかります。記憶に蓋をすると言う言葉があるけど、その言葉は、穴に入れずにいる状態なんだろう。 本書にはイラストはほぼ登場しないものの、益田さんのあのイラストで、穴の底に向かう梯子を一個一個降りて行く女の人が私には浮かんだ。 ケンタッキーを買ってきてあげなかったこと、桜を見るのに誘わなかったこと。 桜とケンタッキーを見るたびにに思い出す後悔もある。 でも、お母さんとカラオケに行き、カラオケのイメージ映像で映った花を「この花全然良い匂いしない」とお母さんが言って大笑いすることもある。 これぞ、Life must go onだ。
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益田ミリさんの「永遠のおでかけ」 ひとつひとつがとても読みやすいし、優しさが文字と文字の隙間に滲んでいて心温まるのだけれど、それぞれの話の終わり、裏に格言のように言葉が抜き出され大きく印字されているのは気に食わなかった。好きな言葉や大事だな、と思う言葉はじぶんでみつけたい。
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お父さんが亡くなる前後のことが綴られているエッセイ。しんみりとしつつカラッとしていて、自分と親のことに若干引きつけながら読んだ。やっぱり親は年をとっても、衰えても親なんだなあと思った。親のことを「名前+さん」で呼ぼうかなと思っていたけど、もうしばらく「お父さん」「お母さん」といま...
お父さんが亡くなる前後のことが綴られているエッセイ。しんみりとしつつカラッとしていて、自分と親のことに若干引きつけながら読んだ。やっぱり親は年をとっても、衰えても親なんだなあと思った。親のことを「名前+さん」で呼ぼうかなと思っていたけど、もうしばらく「お父さん」「お母さん」といままでどおりに呼ぼうと思った。 あと思ったのは、この本に限らずだけど、娘たちってけっこう父親の影響を受けているんだなということ。最近は、娘と母の仲の難しさがいわれがちだけど、それに比してけっこうまっすぐに父親から教わったこととかに対して素直なように思う。
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