風神の手 の商品レビュー
道尾さん、これ最高ですよ… 高3の時に『ソロモンの犬』を読んで以来、好きな作家のひとりでありながらも、一冊目を超える『これ好き!』に出会えず惰性気味に著書を手に取っていた。 それが、、、 ついに出会えた。 道尾さんの最高傑作に。 もちろん好みは人それぞれでラットマンとかカラス...
道尾さん、これ最高ですよ… 高3の時に『ソロモンの犬』を読んで以来、好きな作家のひとりでありながらも、一冊目を超える『これ好き!』に出会えず惰性気味に著書を手に取っていた。 それが、、、 ついに出会えた。 道尾さんの最高傑作に。 もちろん好みは人それぞれでラットマンとかカラスの親指とかの方が傑作だ!という人は多いかもしれない。 でも、自分にとっては『風神の手』が道尾秀介の暫定ナンバーワンだと断言できる。 物凄く、良かったです。
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連作中編集のような長編。 第一章から第三章までは主人公と年代が違っているけれど、それぞれはしっかりと繋がっている。 西取川、鏡影館、上上町、上下町、火振り漁 消石灰流出事故にまつわる人々 「風ってどうやって吹くのかな」 とにかく引き込まれて一気に読んだ。 面白かった。 さすが...
連作中編集のような長編。 第一章から第三章までは主人公と年代が違っているけれど、それぞれはしっかりと繋がっている。 西取川、鏡影館、上上町、上下町、火振り漁 消石灰流出事故にまつわる人々 「風ってどうやって吹くのかな」 とにかく引き込まれて一気に読んだ。 面白かった。 さすが、道尾さん。 どストにモデルはいるのかちょっと気になる
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伏線部分がどうしても説明っぽくなってしまうが、そのおかげで各エピソードのつながりが漏れなく拾えるのはありがたい。あの人ってこういう人だったんだ、あの行動はこういう意味だったんだ、とうれしい驚きとやさしい帰結に包まれた作品でした。
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何が凄いって・・・作者の脳内!! こんな発想とプロット!! どうしたら書けるのか?? 物語りは勿論、文句なしだったけど この本を書き上げた道尾さんが凄い!!としか思えなかった。 小さな街だから??と言えば・・・そうかもだけど 周りまわって繋がる人と人の点と線。 それが上手く絡...
何が凄いって・・・作者の脳内!! こんな発想とプロット!! どうしたら書けるのか?? 物語りは勿論、文句なしだったけど この本を書き上げた道尾さんが凄い!!としか思えなかった。 小さな街だから??と言えば・・・そうかもだけど 周りまわって繋がる人と人の点と線。 それが上手く絡み合い繋がり「運命」や「必然」ってあるんだ・・・て思わざるを得ない。
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1章でぐいっと引き込まれ、何がどう繋がるのかわくわく。 過去、現在がどんどん繋がって読みやすかった。 誰が得をしたのか、損をしたのか… 皆、それぞれに事情をかかえ、行動した結果、自分が幸せになれた人は誰もいないのでは。 誰かのために隠蔽したり、罪を犯したり、結果、富を得たりしても...
1章でぐいっと引き込まれ、何がどう繋がるのかわくわく。 過去、現在がどんどん繋がって読みやすかった。 誰が得をしたのか、損をしたのか… 皆、それぞれに事情をかかえ、行動した結果、自分が幸せになれた人は誰もいないのでは。 誰かのために隠蔽したり、罪を犯したり、結果、富を得たりしても結局因果応報。 最後、若い二人は幸せになってくれたらいいな。 遺影写真館っていうのもよかった。
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まずは死期を知った女性が遺影専門の写真館「鏡影館」を訪れたことにより過去の悲恋を娘に語る第一話。第二話は二人の小学生が遭遇した事件と活躍。第三話では一話で起きた事件が歳月を経て浮き彫りにされていきます。そして第四話では…。一つの石が徐々に大きなさざ波を立て次々に影響を及ぼす。何か...
まずは死期を知った女性が遺影専門の写真館「鏡影館」を訪れたことにより過去の悲恋を娘に語る第一話。第二話は二人の小学生が遭遇した事件と活躍。第三話では一話で起きた事件が歳月を経て浮き彫りにされていきます。そして第四話では…。一つの石が徐々に大きなさざ波を立て次々に影響を及ぼす。何か一つでも違っていたら今と同じ状況はなかった。もちろん私自身だって。連作短編のようなつくりで、それぞれの登場人物に感情移入した後、一見別々の出来事が少しずつ組みあがっていくという作りは本当に見事でした。とても良かったです。
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道尾秀介はつくづく映像の作家だと思う。心象のイメージと、切り取られた光景が見事につながっている。だからふとした瞬間にその光景が突然よみがえることがある。稀有な才能だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2011年に「月と蟹」で直木賞を受賞した尾道秀介さんの新刊。 心中花、口笛鳥、無常風、待宵月の4つ章からなる連作長編小説。 心中花 歩実と母の奈津実は、遺影専門の写真館「鏡影館」で1枚の写真から奈津実が高校2年生の夏に知り合った漁師の崎村源太との淡い恋と別れを思い出す。 ここから源太の怪我の謎と工事汚染事件の謎が始まる。 口笛鳥 写真館の店主の子供時代。工事汚染事件にカメラ店の当時の店主と小学5年生のまめとでっかちが巻き込まれていく。 無常風 源太の息子 源哉と歩実は写真展で偶然知り合う。同じく鏡影館に来ていた逸子は、歩実が務める病院の患者だった。 過去、逸子の野方建設は倒産寸前のところでイザワからライバル企業の汚染事故の捏造を持ちかけられていた。さて真相は? 待宵月 時代を超えて繋がる事件と人。 ほんの小さな出来事、その時風が吹かなかったら、、、人生の不思議に今更ながら思いを巡らすきっかけとなった。
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なんか途中に既読感があって、これって2章だけが朝日新聞の連載だったわけか。 連作、それなりに面白かった。 あの時あれがなかったら私が生まれていない、っていうのがちょっとしつこかったな。
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久しぶりに道尾秀介らしい作品でした。 こう言った作品を書き続けて貰いたい! 内容紹介 遺影専門の写真館「鏡影館」がある街を舞台にした、朝日新聞連載の「口笛鳥」を含む長編小説。読み進めるごとに出来事の〈意味〉が反転しながらつながっていき、数十年の歳月が流れていく──。道尾秀介にし...
久しぶりに道尾秀介らしい作品でした。 こう言った作品を書き続けて貰いたい! 内容紹介 遺影専門の写真館「鏡影館」がある街を舞台にした、朝日新聞連載の「口笛鳥」を含む長編小説。読み進めるごとに出来事の〈意味〉が反転しながらつながっていき、数十年の歳月が流れていく──。道尾秀介にしか描けない世界観の傑作ミステリー。 内容(「BOOK」データベースより) 彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。
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