風神の手 の商品レビュー
すべてのはじまりは〈風神の手〉だったのか…と 道尾秀介さんらしいというかなんというか過去を見つめる視点の仄暗さが、どの章のどの人物であっても共通していて繋がっているように感じました 久しぶりに手に取ったので、他の作品また読みたくなりました
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それぞれ短編として面白い。読み進めるうちに関係性がじわじわ分かって全章が絡み合ってくる。 自分の言動がどう影響したのか、確信できないまま悪い方へ妄想して不安になったり思い込んだり。あの時ああ言っていれば…こうしていたら…と後悔することが多い自分は共感できてしまうところがけっこうあ...
それぞれ短編として面白い。読み進めるうちに関係性がじわじわ分かって全章が絡み合ってくる。 自分の言動がどう影響したのか、確信できないまま悪い方へ妄想して不安になったり思い込んだり。あの時ああ言っていれば…こうしていたら…と後悔することが多い自分は共感できてしまうところがけっこうあった。 最後まで読み終わってから冒頭のコナン・ドイルの文章に戻り「なるほど」とおもう。 様々な出来事が少しずつ影響し合って、思わぬ今が出来上がっていく。先のことなんて誰にも分からないし、自分の意図しない方向に進むのは誰にも止められない。状況を受け入れて折り合いをつけて生きていくしかないのかも知れない。 伏線がたくさん散りばめられていて、すぐに2回目を読みたくなった。 いつも期待を裏切らない面白さ。さすがです。
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最後ちょっと期待してたのと違うっていうか、エピローグの解説求めてネットで検索してみたけどよくわからんかった。 バタフライエフェクトと端的に表すには芸が無いから、真珠を節を持ってくるあたりセンスが流石だよなぁ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初めて道尾さんの本を読んだ。誰かの行動が他の人の人生に関わり、繋がっていく。第一章の二人の別れが切なかったが、死んだと思っていた相手は実は生きていたことに驚く。恐喝をしていた人の本当の状況。狭い田舎とはいえ、こんなにつながるものかなと思う面はあったが、興味深く読めた。 簡単な相関図を書きながら読み進めるといいですね。
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女子高生と漁師の話。まめとでっかちの友情の話。そして死を前にした老女の話。全てが最後に綺麗に繋がっていく。一粒の砂が二人の人の人生を変えてしまったように、大なり小なりいろんな人に影響を与えたり与えられたりしてるんだろうな。しかも自分は全く意図しなくても。
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今まで読んできた道尾秀介さんの作風と違うなと読み進めましたが、ちゃんと道尾さんの小説でした。 ほんのちょっとした悪意が影響して、巡り巡って多くの人生が変わることもある。 ただ、その変わった人生は本当に悪いことなのか… そんなことを語りかけられた気がしました。
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風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな1つの事象が色々な事に関係してるお話。 それぞれのエピソードも面白かったです。 あとでどのよーに関係してたか知るともう一度戻って読み返したくなりました。^_^
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普段はあまり意識していませんでしたが、 人の存在がまわりに与える影響や 繋がりについて考えることができました。
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いやあ、面白かった。道尾作品はブクログ付け始める前から結構読んでると思うけど、最高傑作ではないだろうか。 第一章の切ないタッチ(除く終盤の謎解き)と、第二章のユーモラスな感じの対比が際立つ。第二章は、吹き出しながら読んだ。でっかち君が一切嘘をついてないことにまめ君が気付いて、救...
いやあ、面白かった。道尾作品はブクログ付け始める前から結構読んでると思うけど、最高傑作ではないだろうか。 第一章の切ないタッチ(除く終盤の謎解き)と、第二章のユーモラスな感じの対比が際立つ。第二章は、吹き出しながら読んだ。でっかち君が一切嘘をついてないことにまめ君が気付いて、救出に向かう場面が最高。 複雑な人間模様のそもそもの発端である「消石灰流出事故」の真相とイザワの脅迫が止んだ理由が切ない。 源哉が、『自分たちは、生まれてきてよかったのだろうか。自分や歩実が生まれてこなかった世界のほうが、幸せな人が多かったのではないか。』という疑問を口にして、歩実が即座に「そんなの、わかんないよ」と返す場面が印象深い。
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何気ない自分の決断・行動が、少しづつ知らぬ間に繋がって、結果誰かの人生を変えちゃうような大きな出来事を引き起こす。 バタフライ効果?みたいな。 重なるだろう事は予想してたけど、それほど関係ないのかな?と思っていた人物の描写も、ちゃんと意味があったりして、細かい所まで考えられている...
何気ない自分の決断・行動が、少しづつ知らぬ間に繋がって、結果誰かの人生を変えちゃうような大きな出来事を引き起こす。 バタフライ効果?みたいな。 重なるだろう事は予想してたけど、それほど関係ないのかな?と思っていた人物の描写も、ちゃんと意味があったりして、細かい所まで考えられているなあ。 結局どう言う気持ちでの行動だったのかな?と語られないとこもあったけど、それもまた。 最終章は感慨深いものがありました。
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