死刑にいたる病 の商品レビュー
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Audibleにて聴了。映画ジャケットの阿部サダヲの表情が印象的で、原作を読んだ。 「冗長」というのが端的な印象で、ストーリーは何か事件が起きるというよりも、過去の人間関係が明かされていく構造になっている。主人公•筧(を通した読者)から見る死刑囚•灰村の正体が、ある種灰村という人間の特殊性によって移り変わり、翻弄される。 終始不気味で、他者を容易にコントロールできる灰村という存在は確かに怖いのだが、それが判明するのが最後の最後なので、「なんて怖いやつだったんだ」で終わってしまう。個人的にはそこが非常に残念で、実在の殺人鬼のルポルタージュの方がマシなんじゃないかと思ってしまった。 むしろ灰村のカリスマ的異常性から逃れられない怖さを序盤に持ってきて、対話だけで筧を殺人鬼にしていくストーリーが読みたかった。(実際、未遂もあったわけだし) あるいは、そこまで恐ろしい、悪魔のような男が生まれた理由が、とても革新的で普通とは異なる視点によって描かれることを期待していたが、それも無かった。筧の家族の話も、そこまで深掘る必要があったのかよくわからなかった。一瞬、父親だと勘違いさせたかった、というだけなのだろうか。 冗長な割に、期待を下回る展開。本当に残念。著者の方の他の作品も敬遠したくなるレベルでした。
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結末がどうなるのか知りた過ぎて、珍しくまた一気読み。 途中から予想してなかった方に舵を切られてしまい、唖然。。。 主人公の心情の変化も、自分はかなりストライクで感情移入しちゃいました。 読後感はいいとは言えないけど、これは映画の方も見てみたい
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読みながら、映画のキャストたちが頭の中で展開してくれた。衝撃的だったのは、読み終わってから知った、配役。ずーーーーっっっと、私の頭ん中では、阿部サダヲが筧井雅也で動いてた、、、
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いつも1冊を何日もかけてだらだら読む方だけれど、これは一気に読んだ。面白かった。実在の殺人鬼ゲイシーが獄中から青年と文通して呼び出し、管理のゆるい独房で青年を殺そうとした有名エピソードを思い出す。 私自身が被虐待経験有りなのでところどころ「そうなんだ」と思う情報があって興味深い。...
いつも1冊を何日もかけてだらだら読む方だけれど、これは一気に読んだ。面白かった。実在の殺人鬼ゲイシーが獄中から青年と文通して呼び出し、管理のゆるい独房で青年を殺そうとした有名エピソードを思い出す。 私自身が被虐待経験有りなのでところどころ「そうなんだ」と思う情報があって興味深い。とくに「波風なく生まれ育った子供たちは平凡と言われるのを嫌うが、被虐待児たちは"平凡で普通"に憧れる」という部分。長年わたし自身が普通にこだわって普通を目指してる理由が突然判明して驚いた。もともと猟奇殺人犯についてもちょっと詳しい方だけれど知らなかった人物も出て来て読んでてわくわくした。数ページしか出てこないような人物の描写もなかなか面白かった。けれどいきなり雅也が小児愛に目覚めるところで、それは行き過ぎだ〜とちょっと冷めた。 心を操る不気味さは十分面白かったけれど、せっかくフィクションなのでもうすこし何らかの危険な怖い展開があったらなあ…とも思う。 映画は観てない。阿部サダヲはちょっと違う気がする。観られる機会があったら観ようかな。
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金山は問う「名刺の名前は本名?」、雅也は首を振る。 これが理解できなかった。名刺には「調査担当助手」と書かれているが、名前についての説明はなかった。 少しずつ事実に近づいていく展開は面白い。 雅也が、金山の写真を撮ってコンビニから奈良岡にFAXしたシーンは良い。舞台は違うが、素人が身近なものを駆使するという点で「自由研究には向かない殺人」を連想した。 不幸な環境が連鎖することや、生まれた環境が性格や嗜好に影響することなど、テーマが重く、ラストも、痛快だったり、ハッピーだったりするわけではない。雅也が”はい村”の毒牙にかからなかったのは僥倖だが、”はい村”はまだ計画を続けている。ここにダメージを与えて止めさせるようなラストにして欲しかった。 筧井とか”はい村”とか、頭に入りにくい難しい名前はやめてほしい。 雅也が相馬に写真を撮られてSNSに晒されたシーン、確かに気をつけるべき。
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人心を把握して相手を自分のテリトリー におき、己で考える術を奪い弱って行く 精神に常にギリギリの選択をせまり マインドコントロールとは知らずに 己が選択した事だと思わされ、さらに罪悪感 を植え付ける。 それに囚われそうになる主人公と、たった 一枚のアクリル板を挟んで相手を全て 思...
人心を把握して相手を自分のテリトリー におき、己で考える術を奪い弱って行く 精神に常にギリギリの選択をせまり マインドコントロールとは知らずに 己が選択した事だと思わされ、さらに罪悪感 を植え付ける。 それに囚われそうになる主人公と、たった 一枚のアクリル板を挟んで相手を全て 思いのままに動かす犯人。 全てが明かされた時マインドコントロールは 完全に解けるのか、また恋人の灯理はターゲット にされるのか? 映画の最後に期待する!
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まだ映画は観てないけど このハイムラの役をやり切った阿部サダヲさんはすごいと思う 映像化してなんぼな気がする 本を読むだけでは、ハイムラのカリスマ性があまり出ていないような… 罪悪感を持たず欲に忠実な犯罪者と、高学歴で常識人の司法者が向かい合うことなんて 確かに滑稽な気がする...
まだ映画は観てないけど このハイムラの役をやり切った阿部サダヲさんはすごいと思う 映像化してなんぼな気がする 本を読むだけでは、ハイムラのカリスマ性があまり出ていないような… 罪悪感を持たず欲に忠実な犯罪者と、高学歴で常識人の司法者が向かい合うことなんて 確かに滑稽な気がする
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死刑に至る病、犯人イケメン設定なのに実写化の 阿部サダヲでしか脳内再生されなかったので、 実写化される前に読むべきだったな〜。 めちゃめちゃ読みやすかったけど、 そこまで印象にも残らない。 どんでん返し的なのが無いわけじゃないし、 展開も色々あるけど、、なんか普通…という感想...
死刑に至る病、犯人イケメン設定なのに実写化の 阿部サダヲでしか脳内再生されなかったので、 実写化される前に読むべきだったな〜。 めちゃめちゃ読みやすかったけど、 そこまで印象にも残らない。 どんでん返し的なのが無いわけじゃないし、 展開も色々あるけど、、なんか普通…という感想。
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ぞぞぞ。王道展開で淡々と怖い。支配とか、思い込みとか、生い立ちの影響とか、知らぬ間に進行してしまう感じ恐ろしい。選ぶって、選ばされて選ぶのとは大きく違う...
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狂っていったり、人が残酷な目に遭うのを見るのを読む悪趣味さ。これは自分への感想。サイコキラーの話で、構成は面白いと感じたが、もっと深められるのでは、人物像とか、人とのやりとりとか。うーん、わたしは作家じゃないから好きなことしか言わないけど、あと少し、なんか足りない、、、構成はくど...
狂っていったり、人が残酷な目に遭うのを見るのを読む悪趣味さ。これは自分への感想。サイコキラーの話で、構成は面白いと感じたが、もっと深められるのでは、人物像とか、人とのやりとりとか。うーん、わたしは作家じゃないから好きなことしか言わないけど、あと少し、なんか足りない、、、構成はくどいようだが面白かった。なんだか分からなくて、ごめん。 90
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