1,800円以上の注文で送料無料

死刑にいたる病 の商品レビュー

3.7

429件のお客様レビュー

  1. 5つ

    70

  2. 4つ

    182

  3. 3つ

    136

  4. 2つ

    19

  5. 1つ

    4

レビューを投稿

2023/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

非常に読みやすく面白かったです。 主人公である雅也が起こす行動が気になり、寝る間を惜しんで読みました。内容に陰慘な表現が多いので普通のミステリー好きな方にはお勧めできません。 作中に「己と同等かそれ以上の知識を持ち、討論に付き合ってくれる友人」という文章があるのですが、とても理にかなった素敵な表現だなと思いました。今の時代なかなかそのような友人とは巡り会えることができないと思うので、改めて作者が表現力に長けているなと感心しました。全体的に難しい漢字が所々でてきましたが、分かるととても勉強になり面白かったです。 読み進めるうちにふと気がついたのは、知らぬ間にもう一人の主人公である犯人大和の印象が変わっていたことです。実際読んでいただくと分かるのですが、いつの間にか雅也に共振し、大和との関係に変化が起きていることに気づかされます。そして最後、結末に大和の核心に驚かされ、本の題名の意味が分かりました。 大和という男性は、したたかで人を支配することが唯一の生きがいでした。刑務所の中にいても饒舌な手紙で人を呼び寄せ、操り、目で見て、耳で聞いて、支配していることを確認することが人生最大の楽しみとしていた人でした。人を信じられず騙されないようにと成長した結果なのかと思うと哀れだと思いましたが、でも決して憐れむことはできない人だとも思いました。 この作品は映画化されているということなので、機会があればぜひ観てみたいと思います。

Posted byブクログ

2023/05/06

昼はパン職人。その本性はハイティーンが大好きなシリアルキラーなお話。 本作は幼少期の家庭環境が精神育成に大きく影響するのでシリアルキラーもかわいそうなのであるといったメッセージも含まれてると感じるが・・・ 家庭環境を理由にするなら真っ先にその当事者に矛先が向かないのか・・・?...

昼はパン職人。その本性はハイティーンが大好きなシリアルキラーなお話。 本作は幼少期の家庭環境が精神育成に大きく影響するのでシリアルキラーもかわいそうなのであるといったメッセージも含まれてると感じるが・・・ 家庭環境を理由にするなら真っ先にその当事者に矛先が向かないのか・・・? なぜに他人で自分より弱い相手を狙うのか・・・? 理解不能。 オススメしません。

Posted byブクログ

2023/05/01

日本版のシリアル・キラー、魅力的ですらある人物像を描き出した。9人目を殺した犯人は誰なのか、母親との関係は? 読者をも翻弄していくような展開、まさにモンスターと言える恐ろしさがあると思う。

Posted byブクログ

2023/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

存在も知らなかった著者であるが、映画され興味を持たせる題名だったので見たかったが近くに上映館がなかったので原作を読む事にした、そしてまんまとシリアルキラー榛村大和に騙されてしまった。主人公は大学受験に失敗して鬱屈した人生を送っている筧井雅也で、ある日突然大和から手紙が送られて、ただ一人だけ自分で行っていない殺人を晴らして欲しいと頼まれた、しかしそれはただ人を操って楽しむだけの大和の罠であった、危ないところで大和の心理操作が解けたが、本当にこのようなサイコパスは存在するのだろうか、随分恐ろしい小説であった。しかし映画の阿部サダオでは美男子の大和とマッチしないんだが、まあDVDで映画もチェックしてみよう。

Posted byブクログ

2023/04/17

9割同調し、残り1割を相手に任せて、 人物の行動を楽しんでる、、、大和 たぶん、大和自身そんな自覚もなく ただただ、楽しんでる部分に恐怖を覚える

Posted byブクログ

2023/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死刑囚の榛村とのやり取りで、主人公とともに読んでいる自分もどんどん榛村の思惑に流されていってしまっていた事に後で気付かされる。 なるほど、こういう展開か。と単純にわかったつもりで読み進めると、あれよあれよと覆される。 榛村は最後まで不気味であり、不思議な魅力のある人物だと思った。

Posted byブクログ

2023/04/16

榛村大和という人物の怖さが読み進めていくうちにどんどんと分かっていき、一気に読んでしまった。こんな人物に倫理や人間のかかわり方を説いてもダメなんだろうなと思った。人間の怖さ、弱さなども感じられる作品。

Posted byブクログ

2023/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

筧が選民意識丸出しの序盤は読みにくかった。人格が完全に振り切れている榛村大和との絡みで、変転し、物語が動き始めたらもう一気読みでした。 引き込まれ、支配され、罪悪感で縛られる。 榛村大和のお遊びは容赦ない。

Posted byブクログ

2023/04/06

読後、うわぁー、て声が出てしまった。 ドキドキしながら、さてこの結末は一体どこへ転がっていくのか、と。 連続殺人鬼・榛村からの手紙を受け取って 『最後の一件だけは冤罪だから証明して欲しい』と言われる主人公・雅也。 榛村の手口はエグい、とにかくエグい。 読んでてウゲェとなりそ...

読後、うわぁー、て声が出てしまった。 ドキドキしながら、さてこの結末は一体どこへ転がっていくのか、と。 連続殺人鬼・榛村からの手紙を受け取って 『最後の一件だけは冤罪だから証明して欲しい』と言われる主人公・雅也。 榛村の手口はエグい、とにかくエグい。 読んでてウゲェとなりそうなくらいエグい。 そんなヤツの手口とは明らかに違う最後の一件。 さてさて。 というわけで主人公は翻弄されるわけです。 読み始め、レクター博士かよ、とかツッコミながら読めてたけど、 この翻弄されっぷりに、あれ?おや?え?とか思っているうちに結末を迎えて… うっわーーー…。 殺人鬼恐るべし。 読み応えのある一冊でした。 ところで、映画化されてるそうで。 榛村さん、年齢の割には若く見える、美男子。 若い頃は美少年。細目。手指美しそう。 ……阿部サダヲ…?え?阿部サダヲ? 違うでしょーというツッコミを入れてしまいました。 でも観てみたい。

Posted byブクログ

2023/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死刑にいたる病 シリアルキラー榛村の話。 嘘をつくときは九割真実を混ぜる。残りの一割が嘘で、もっとも重要なところを嘘で語る。 そうすることで、弱い部分がある人間は騙されて、マインドコントロールされてしまうようだ。 一度支配されてしまった人間は、支配者から離れても影響を受け続け、壊れた歯車が直ることはない。 映画版も面白いのかな?

Posted byブクログ