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オブリヴィオン の商品レビュー

3.8

63件のお客様レビュー

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2018/02/28

普段はハードカバーの本を購入する事は余りないのだけれど、誘惑に勝てなかった。 最近かなり注目している作家さん。 今回の主人公も色々と抱え込んでおり、自分の妻を殺してしまった他にも背負っているものがありそうな序盤。 重苦しい雰囲気なのに、何故だかページを捲る手が止まらない。 そし...

普段はハードカバーの本を購入する事は余りないのだけれど、誘惑に勝てなかった。 最近かなり注目している作家さん。 今回の主人公も色々と抱え込んでおり、自分の妻を殺してしまった他にも背負っているものがありそうな序盤。 重苦しい雰囲気なのに、何故だかページを捲る手が止まらない。 そして今作もまた登場するクソ親。競艇に嵌り家族をメチャクチャにしてしまう。 この人が描く十字架は強烈だなぁ。 感情を物凄く揺さぶられます。 重たいのだけれど読後感は悪くなく、何だかサッパリした気持ちになります。 主人公の抱える雰囲気がどの作品とも少し似ていて、少し混乱しそうなので時間を開けてからまた他の作品を読んでみることにします。

Posted byブクログ

2018/02/26
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久しぶりに読んだ小説 本の雑誌で激賞されていたので 確かに面白かったのだけど ちょっと違うかなぁ 自分の求める小説とは何か違う 満を持して読んだからか 森二が立ち直って行く姿や 唯のかわいさや 兄の男気や 森二や沙羅の孤独や それぞれいいのだけど 唯の出生の秘密 冬香の出生の秘密 森二の奇跡 いろいろ大掛かりな仕掛けを 用意していたわりに なんだかこじんまり終わった気がして とはいえ後味のなんともいえなさや その他いろいろ 誰か読んだ人と話したくなる そんな小説 ストレートな小説ではない そこがいいのかも

Posted byブクログ

2018/02/25
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遠田さんの作品に出てくる人物はいつも何かをかえている。今作は妻を殺してしまった主人公・吉川森二。刑期を終え、仮釈放になったところから話が始まる。 人との出逢いの大事さと人間の弱さ、醜さ、読みながらいろんな事を感じた作品。

Posted byブクログ

2018/02/11

本の雑誌で大絶賛していたので購入。久しぶりに一気読みして最後の冬香の一言に号泣する。いい時間を過ごした。

Posted byブクログ

2018/01/28
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★2018年1月28日読了『オブリヴィオン』 遠田潤子著 評価B+ 初めて読んだ作家だが、内容は面白く、一気に読みませる魅力があった。 物語の設定にやや無理な部分はあるものの、作品としての質は悪くないと思った。ただし、最後はハッピーエンドではないので、重い読後感が残るのは覚悟しなければならない。 『オブリヴィオン』とは、忘却、赦しという意味。物語はまさにこのキーワードを中心に展開していく。 幸せな家庭だった不動産鑑定士だった吉川森二は、最愛の妻を意図せずに、娘の冬香の前で殺してしまった。 それは、長い長い複雑な事情と思いが絡み合っておきた事件だった。 全ては、吉川森二の特殊な予知能力が引き起こした悲劇だったといえる。 様々な不幸、事情を背負って生きていく登場人物たち。 娘だと思っていた冬香は、他人の子。誰が親なのかも聴けずに妻の唯を殺してしまった森二。 仲の良い兄だと尊敬していた大学のラテン語教授の長嶺圭介の過去。 やくざに身を落としている森二の兄の光一の弟への思い。 母を目の前で殺された娘冬香の戸籍上の父、森二への憎しみ。 たまたまの隣人となった佐藤沙羅の冬香への思いやり。 P372 初めて唯を抱いた夜。冬香が生まれた夜。そして唯を殺した夜。忘却も赦しも無用だ。俺はなにひとつ忘れず、なにひとつ赦されないままで生きていく。

Posted byブクログ

2018/01/27

重苦しい読み心地の、だけれど読み終えた後の印象は不快ではない、重厚な雰囲気のミステリ。「カラヴィンカ」にすごく設定は似ている気がしました。「主人公」「兄」「図らずも不幸な目に遭わせてしまった妻」「妻の兄」「音楽を嗜む美女」って要素が一緒なのですね。でももちろん、全く違う作品で、そ...

重苦しい読み心地の、だけれど読み終えた後の印象は不快ではない、重厚な雰囲気のミステリ。「カラヴィンカ」にすごく設定は似ている気がしました。「主人公」「兄」「図らずも不幸な目に遭わせてしまった妻」「妻の兄」「音楽を嗜む美女」って要素が一緒なのですね。でももちろん、全く違う作品で、それでも似た雰囲気があるので、好みだった人にはどちらもお勧めです。 主人公にいったい何があったのか、という過去の物語が小出しに語られるので、その部分が気になって読む手が止まりません。あまりに痛々しい主人公の過酷な人生、卑劣な周りの人間、そして恐ろしい「奇跡の一日」。何もかもが突き刺さるような嫌悪感でいっぱいになるのだけれど。それでもなぜか惹きつけられる物語でした。 主要な登場人物たちには、悪人と呼べるような人がいたわけでもなく。もっと早くに確執が解かれていたならばこれほどの悲劇は起こらなかったのでは、と思えてしまうのがとても悲しくて。それでもきっと、この先に希望がないわけではないのかな。救いはあるのだと信じたいです。

Posted byブクログ

2018/01/25
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相変わらず重い作品です。奇跡がちょっと気になりますが、でも、ページをめくる手が止まりません。ラストには救われます。

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2018/01/22

なぜこんな話が書けるのか… スゴすぎます。 最後がどうなるか不安でしたが 哀しい結末でなくて良かったです。

Posted byブクログ

2018/01/07
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妻を殺した森二が刑期を終え出所したところ 2人の「兄」が待っていた。 血の繋がった光一と義兄圭介 罪を犯したものが真っ当な人になりきるのは 簡単ではない。 遠田潤子作品には多くのどん詰まり途中の 自分が幸せになってはいけないと 思い込んでいる人々を描く。 ゲトー出身、少年期には青頭だった森二は なぜその生活から救い上げてくれた圭介と唯を 手放さなければならなかったのか。 人は間違いを犯してもまた顔を上げることができるのかと いう命題に答えている。 最後に森二が出した答えには納得だが 唯と森二の子ども冬香、本当の父親(白狐)や 唯と圭介の本当の関係(年の離れた血の繋がらない兄弟ではなく、遠縁の従兄弟同士のひと時の子ども中学生の女子と小学生の男の子←圭介)などには少しゲンナリ。

Posted byブクログ

2018/01/04

こんな濃い繋がりは息苦しい。 他人との関係なんてほどほどが1番。 よっぽどの覚悟がないのなら近づかないに限る。近い人なら、良いことも嫌なこともすべて受けれるだけの度量がないとね〜。ま、そこが難しいんだけどね。

Posted byブクログ