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うしろめたさの人類学 の商品レビュー

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84件のお客様レビュー

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2024/04/29

日々の生活の中で後ろめたいなーと思うことはたくさんある。 重層的にしきつめられたルールの中で生きているから、そこを逸脱して誰かに声をかけたり手助けをしたりするのは、はばかられる。 もしかしたら余計なお世話になるかもしれない。 最初に感じる「うしろめたさ」から世の中をとらえなす試み...

日々の生活の中で後ろめたいなーと思うことはたくさんある。 重層的にしきつめられたルールの中で生きているから、そこを逸脱して誰かに声をかけたり手助けをしたりするのは、はばかられる。 もしかしたら余計なお世話になるかもしれない。 最初に感じる「うしろめたさ」から世の中をとらえなす試みは面白いと思う。 ただ自分はどちらかというと、うしろめたくて助けたくもない人を助けてしまって自分の首をしめるタイプ。 生きていく上でどごに重きをおくか、難しいなと思う。

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2024/04/09

タイトルから想像していたものとは違ったのだけど、人との関係性や世の中の線引に関して感じていたモヤモヤを言語化してもらった感じ。構築人類学学びたい

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2024/04/09

内容自体は知見に溢れて面白いものの、タイトルから自分が求めていたものとは違ったという点で、少し期待外れ。筆者の言う「うしろめたさ」って、もちろん社会の歪みを埋めるために必要なものではあるけれど、実際の生産社会においてはそれを搾取されることの方が多いのではないかと思うので、これに関...

内容自体は知見に溢れて面白いものの、タイトルから自分が求めていたものとは違ったという点で、少し期待外れ。筆者の言う「うしろめたさ」って、もちろん社会の歪みを埋めるために必要なものではあるけれど、実際の生産社会においてはそれを搾取されることの方が多いのではないかと思うので、これに関する言及がなかったのが心残り。例えば「他の社員が残っているから残業しなきゃ」「部下が困っているから何を犠牲にしてでも解決に動かなきゃ」と思わせられる環境において、筆者の言う「うしろめたさ」は他の誰かの思う壺に人を導く道具になっているし、そう思う本人にとってはただ辛いものにしかならないのではないか。「うしろめたさ」は今自分の生きる世界において、そんなふうに利用目的がはっきりしたものとして写ることが多いので、ただ慈善的な動きを促すものとして描く姿勢には違和感があった。

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2024/03/24
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交換のモードにいかにして縛られないか。 物のやり取りにおいて、厄介な思いや感情に振り回される面倒な贈与を取り戻すことで、他人への共感、思いや感情があふれ出すことに気がつく。 そうした他人に対する感情よって生まれるうしろめたさに純粋に従うことが、他人へのつながりを生み出す

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2024/03/22
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よりよい、平等な社会/世界 と 頑張れば頑張っただけ報われる社会/世界 って、両立しないんだよね。 でも頑張っても頑張っても報われない人がいる社会/世界もいやだなあ。 難しいな。

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2024/03/09

経済、感謝、関係、国家、市場、援助、公平 この順番で、とても身近な関係性について解き明かす。対象は日本、そして比較に上げられるのが、遠い国エチオピア。エチオピアでのフィールドワークを比較対象にし、小さな経済圏の問題点を紡ぎ出す。 平易な言葉で、わかりやすく、とても読みやすいが、内...

経済、感謝、関係、国家、市場、援助、公平 この順番で、とても身近な関係性について解き明かす。対象は日本、そして比較に上げられるのが、遠い国エチオピア。エチオピアでのフィールドワークを比較対象にし、小さな経済圏の問題点を紡ぎ出す。 平易な言葉で、わかりやすく、とても読みやすいが、内容はまさに「今」を照らし出す。 最終に収められている、大学での話が個人的にも突き刺ささる。全く同じ事を行動原理としていたので、共感性が高い。どの世代もそうなのだろうけど、次の世代へのバトンをきちんと渡さないと、未来が無い。

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2024/03/03

マルセルモースの贈与論から始まり、堅い話を柔らかく解説していくのかと思っていたが、予想より抽象的な内容だった。 「税金を払っているのだから、あとは国がなんとかすべきだ、となる。政治に口を出したければ政治家になれ、と言われる。その閉塞した論理が、ぼくら一人ひとりに公平さを取り戻す...

マルセルモースの贈与論から始まり、堅い話を柔らかく解説していくのかと思っていたが、予想より抽象的な内容だった。 「税金を払っているのだから、あとは国がなんとかすべきだ、となる。政治に口を出したければ政治家になれ、と言われる。その閉塞した論理が、ぼくら一人ひとりに公平さを取り戻す責任や能力があることを覆い隠す。 「自分には関係ない」。そんな無関心が、ぼくらのバランス感覚を麻痺させる。」 「わたし」という個人の行動が社会を少しずつ変えていくと書かれていたが、日本とエチオピアを対比しながら話が進む中で、少々日本の仕組みが悪いように書かれている印象を受け、結果「わたし」ではなく社会や国に注目が行ってしまうように感じた。

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2024/02/19

戦争や災害など様々な理由で苦しんでいる人がいるのに、自分は何も出来ずに平穏に生きていることに常々来るしさを感じています。 私が感じる「苦しさ」は本文中では「うしろめたさ」と表現されます。 「うしろめたさ」を感じるのは自分と相手とが公平ではないと感じるから。 人は公平さを求める。 ...

戦争や災害など様々な理由で苦しんでいる人がいるのに、自分は何も出来ずに平穏に生きていることに常々来るしさを感じています。 私が感じる「苦しさ」は本文中では「うしろめたさ」と表現されます。 「うしろめたさ」を感じるのは自分と相手とが公平ではないと感じるから。 人は公平さを求める。 苦しいけれど苦しさに向き合って自分の出来ることを始めていきたいと思う。

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2024/02/09
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最近、オシャレぽい人が揃いも揃って同じものを持っているのをSNSで見かけることにモヤモヤして、消費社会とか承認欲求とかに興味があった。なにかヒントを得られないかなと思って手に取った。 51 宣伝を見ると、特定の感情のみが喚起されて、他は抑制される。意図的に操作されたようになり、感情の動きがいびつになる。 52 贈与は生じる感情や共感を増幅させる。関係を作りだす。 人類学は比較対象とのずれを手がかりに思考を進める。うしろめたさに素直に従う 84 目の前の人になにを投げかけ、受け止めるのか、行為によって関係が浮び上がる。 消費することばかり考えず、他者との関わりを持つことで世界の変化を楽しんでいきたいなと思った。 全体を通して読みやすく、あまり理解しきれなかったという感覚があったが、振り返ると良い学びがあったように思う。

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2023/12/09
  • ネタバレ

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後ろめたさが公平さを取り戻す一つの手段、確かになと思う。そこまで積み上げてきた話からはあっさりな感じではあったが、わかりやすく具体例を出しながら説明してくれているので、人類学に疎い自分でも内容がよく分かった。

Posted byブクログ