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うしろめたさの人類学
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うしろめたさの人類学

松村圭一郎(著者)

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うしろめたさの人類学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミシマ社
発売年月日 2017/09/16
JAN 9784903908984

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2026/03/21

手軽に手に取れるサイズだけど、フィールドワークという地に足のついた手法でだけど、そして素朴な語り口だけど、何だか随分と野心的な思索をめぐらせ、読者に新たな視界を与えんとする一冊。 いまの世の中に何らかの閉塞感や違和感を日々感じている人は多いと思われる。しかし、その立ち向かうべき...

手軽に手に取れるサイズだけど、フィールドワークという地に足のついた手法でだけど、そして素朴な語り口だけど、何だか随分と野心的な思索をめぐらせ、読者に新たな視界を与えんとする一冊。 いまの世の中に何らかの閉塞感や違和感を日々感じている人は多いと思われる。しかし、その立ち向かうべき"社会"や"国家"とやらは非常に巨大で確固たるもののようで、この違和感を我々はどう解消すればよいのか分からない。 そこに著者は「構築主義」の考え方---すなわち、「何事も最初から本質的な性質を備えているわけではなく、さまざまな作用のなかでそう構築されてきた」ものとして物事をとらえ直す視点を持ち込む。 社会や国家すら、色々な経緯のなかで構築されてきたものにすぎず、必ずこうでなければならないという訳ではない。つまり「再構築」することが出来るはずのものだと捉える。 ならば、いま我々のうえに伸し掛かる社会や国家は、いかに構築され、いかに再構築しうるのか? その手掛かりを、モースの『贈与論』を下敷きにしたうえで、日本とはまっっっっったく異なる社会・生活を送るエチオピアでのフィールドワークで得た知見を通して、見出していこうとする一冊である。 ここまで書くと何だかとても大それた書物のようだ。 だけど、実際は、エチオピアでの生活に基づいた、手触り感のあるとても読みやすい文章であり、生活に基づいているからこそ馴染みやすい考察である。 「経済」「感情」「関係」「国家」「市場」「援助」「公平」という7つの切り口で、日本の社会における人間関係が単に構築されたもので絶対的なものでないことを示しつつ、本来人と人との関係で構築されたものである経済や国家等の諸制度が、資本主義的効率のためにいかに感情を排するような仕組みとして出来上がっているかが平明に説かれており、非常に興味深い。 これらの社会制度は人が作り上げ、そして人々の生活を規定するが、しかし人々が必ずしもその制度のとおり動くものではない。 このズレの中に、我々が社会の再構築に関わっていく余地があるのではないかと著者は見る。 そして、そのキーとなるのが、人と人との共感であり、恵まれているものが感じている「うしろめたさ」から目をそらさず、社会が封殺してきた感情に根差した関係性を大切にすることにあると主張する。 非常に刺激的な論考であるが、すっかり腑に落ちたわけではない。 この素朴な、手の届く範囲での行動が、本書冒頭の問いに果たして応えきれているのか。 著者の論理は十全だったのか。 読みやすいゆえに、なるほどなるほどと最後までするっと読んでしまったが、もう一度ゆっくり、各章の論理展開を追いかけながら、自分の中に落とし込んでいきたい。 そう思わせる、実りある一冊であった。

Posted by ブクログ

2026/01/31

エチオピアでのフィールドワークの経験を元に、我々を取り巻くもの(経済、感情、関係、国家、市場、援助、公平)について再構築しながら考えていく。社会学のような哲学のような内容だった。

Posted by ブクログ

2026/01/25

確か贈与についての文脈で、いつだったかの「ほんのれんラジオ」で取り上げられていた1冊。 自画自賛も甚だしいが、それは見事に「アンタが気になってた本だよセンサー」が働いた! ここのところ、暇があったら考えている事柄の中に、メインではないけれどふわっと浮かぶのが「贈与」について。 ...

確か贈与についての文脈で、いつだったかの「ほんのれんラジオ」で取り上げられていた1冊。 自画自賛も甚だしいが、それは見事に「アンタが気になってた本だよセンサー」が働いた! ここのところ、暇があったら考えている事柄の中に、メインではないけれどふわっと浮かぶのが「贈与」について。 こちらの本は、著者の最初に経験したエチオピアでのフィールドワークを基礎にして、不均衡な世界のバランスを取り戻すための方法論を模索する中から、キーワードとして「うしろめたさ」、そしてそれを是正しようとする個々人の行為…その中でも特に「贈与」に着目する内容が印象に残った。 まず、エチオピアと日本における社会的弱者に対する違いがエピソードとして語られる。 あまりよい言葉ではないが、先進国として、すべてが美しく均された環境の日本で、たとえば精神疾患や貧困にみまわれた人々について、普段の生活では見えないものとされている…と著者は言う。 最貧困国のひとつであるエチオピアでの社会的弱者は、社会が均されていない故に普段の生活の中に共存している感覚が強い。 どちらが良いとか悪いではなく、ただただそこに、差異がある。 感情の章では、ちゃんと考えたことはなかったけど言われてみれば当たり前にそうだわ!と思うところもあった。 たとえば、 市場に出た商品(モノ)が貨幣と交換されることで、そのモノの所有権の移動には余計な感情は排除される。 贈与と商品の差異もここにある。 購入した商品が誰かにプレゼントするものだった場合、そこに値札を排除したり、ギフトラッピングを施すことにより、それは新たに贈り手の感情をまとうモノになる。 そしてさらに読み進めていった先、 市場と国家と社会はそれぞれが癒着しながら、それらを支えるのが個々人の行為であるという指摘も、言われてみれば当たり前なのに普段あまり気にしてなかったと気づけたのも面白かった。 主には市場の発展がもたらしてきた、富の不均衡について、自分の立ち位置から、そして自分の価値観から、いわゆる恵まれていない境遇の人を見た時に起こる、えも言われぬ「うしろめたさ」の感情をどう扱うのか。 資本主義の理屈で自己責任論を振りかざし、見て見ぬふりをすることもできるし、うしろめたさの感情をそのまま(自分なりの)再分配へ繋がる行為に変えることもできるだろう。 いろんなケースで諦めずに考え続ける、個々人の関係の中で、その先の社会がより良くなる行為を返す人でありたいとは思う。 …とても興味深くて面白いのだが、 いまいちうまくまとまらないな。 ただ、これから先、自分なりに出会った社会の不均衡に今までとは違うアクションを考えるきっかけには必ずなるだろうな、と思わせてくれる本だった。

Posted by ブクログ