子どもの脳を傷つける親たち の商品レビュー
虐待を受けたら脳にどのような影響が出るのか? 筆者はVBM法という脳皮質の容積を解析し、過去に虐待を受けたことのあるグループと、何もなかったグループとで比較する。そのデータを挙げながらいかに虐待が子供の脳にダメージを与えているかを示している。 また、より広義に捉えるためにここ...
虐待を受けたら脳にどのような影響が出るのか? 筆者はVBM法という脳皮質の容積を解析し、過去に虐待を受けたことのあるグループと、何もなかったグループとで比較する。そのデータを挙げながらいかに虐待が子供の脳にダメージを与えているかを示している。 また、より広義に捉えるためにここでは虐待とは呼ばず、マルトリートメント(不適切な養育)をいう言葉を用いている。物理的なマルトリートメントよりも言葉によるマルトリートメントの方が脳によりダメージを与えるなど、直感とは違う結果になっているところにも注目。また、傷ついた脳にも回復力があるということにも触れており、適切に対応していくことが求められる。 みんながみんな幸せな人生を送れればいいのだけど...個人、親子レベルの問題から、国、世界レベルの問題まで終わりのない戦いが続く。人間はそんな中でも少しでも良くしようと考え、行動し続けることが大事なんだろうな...と思いました。
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マルトリートメントによる子どもへの影響とその対策について脳という視点から分かりやすく書かれていた。 過去にマルトリートメントの被害者だった子どもが大人になって加害者となってしまうケースも多く存在するようなので、その連鎖を断ち切る為に周囲にできる支援についてもっと考えたいと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
精神的なマルトリートメントによるストレスが、身体的なマルトリートメントによるストレスの方が、脳に与えるダメージが大きいという。 こころは目に見えないけど、確実に傷ついているということが、脳科学の観点からの解析を見ることができてタメになった。
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自分の体験として不仲な親の間で育った私の脳は変形していると思う。 変形した脳のせいで苦しんでる大人は、実はたくさん居るのだろう。
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夏にこの先生の講演を聞いたので。マルトリ、虐待が及ぼす子供のこと。傷ついた子供たちを救う方法は適正に褒めてあなたは大切な存在だと伝え続けること。私に出来ることはなんだろう。
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私は怖すぎて子供を作る気は無いけれども、本書の中でマルトリートメント(不適切な養育)による子供の脳への影響は、非常に興味深い。またストレスによる親の脳への影響も同じく。 行為によるホルモンへの影響とそれによる&効果は、さらに研究が進むことを期待する。
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虐待を受けた子どもの脳が目に見える形で変形していること、それにより視覚が狭まったり、すぐに記憶をなくしたり、色んな人格を持ったりすることは、防衛本能からくるものだということを知り、勉強になりました。 どんなに軽めでもこどもを叩くことはいけないことなんだと実感しました。痛さの有無...
虐待を受けた子どもの脳が目に見える形で変形していること、それにより視覚が狭まったり、すぐに記憶をなくしたり、色んな人格を持ったりすることは、防衛本能からくるものだということを知り、勉強になりました。 どんなに軽めでもこどもを叩くことはいけないことなんだと実感しました。痛さの有無ではなく、その子の心が傷つけば絶対にやってはいけないことだと思いました。 また虐待でも、暴力より言葉の暴力の方がダメージが大きいこと。直接虐待されていなくても、両親の喧嘩を見ることも虐待になり、脳に変化が見られることがわかりました。 この本を読んで、漠然といけないことだと思っていたことが、科学的に証明されていて説得力があり、何故やってはいけないか、やるとその子がどんなことになるのか、とても勉強になったし、色んな人に知ってほしいと思いました。
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子供達にDV等の現場を見せず、虐待せずに、子どもを愛を持って接して褒めて、叱るときは短くてして育てていけばいいのかなと思った。 子どもがいなくてわからないけど、その余裕があるか不安になる。
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虐待の種類によって脳の萎縮する場所が違うというのがとても驚きでした。 目に見えない心の傷と向き合うことの大切さを改めて感じました。
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自分の子育てを否定されるのではと怖くてしばらく積読してしまったが勇気を出して手に取った。結果、マルトリートメントをする親を責める論調ではないので落ち着いて読み進められた。 しかし極端ではないものの、やはり自分も子供に否定的なことを伝えてしまってると感じたので、アンガーマネジメント...
自分の子育てを否定されるのではと怖くてしばらく積読してしまったが勇気を出して手に取った。結果、マルトリートメントをする親を責める論調ではないので落ち着いて読み進められた。 しかし極端ではないものの、やはり自分も子供に否定的なことを伝えてしまってると感じたので、アンガーマネジメントを腰を据えて学ぶ、ペアレントトレーニングについて調べてみる、あたりを次のタスクにしようかなと。 マルトリートメントを受けた子どもたちのトラウマを、「あなたが悪いわけではない」と伝え、いろいろな角度から見直して意味づけをし直すという工程は、行きづらさを感じているすべての人にとって有効な作業だと思った。
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