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表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 の商品レビュー

4.1

245件のお客様レビュー

  1. 5つ

    74

  2. 4つ

    96

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2024/04/15

新自由主義、競争社会、格差…諸々にうんざりして旅に出たのかと思いきや。 忙しい中、ひとりになって、悲しみとじっくり向き合える、どこか遠くに行きたかった若林さん。テレビで観ていても全くわからないけど、こんな辛い時期があったのねぇ。私は若林と同年代だし、私自身の父親の死も同じ頃だし、...

新自由主義、競争社会、格差…諸々にうんざりして旅に出たのかと思いきや。 忙しい中、ひとりになって、悲しみとじっくり向き合える、どこか遠くに行きたかった若林さん。テレビで観ていても全くわからないけど、こんな辛い時期があったのねぇ。私は若林と同年代だし、私自身の父親の死も同じ頃だし、親近感湧くな。身近な人の死は本当に辛いけど、そんな時のひとり旅だからこそ、旅先の景色もいつも以上に響くのかな。だって、「網膜が小躍りする」なんて表現すてきだもんな。 ゲバラの言葉に、考えさせられる若林さん。 「明日死ぬとしたら、生き方が変わるのですか?あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」 終盤では、父親に幸せだったかと問う。 命について、人生についても考える旅だったのかな。 モンゴル料理、若林はいけたんだ…私は臭くてどうしても無理だった。 アイスランドで優しくしてもらって良かったよね。全員日本人とかさぞ初めは地獄だったろうに。ま、ウケたけど! 若林さんの海外旅行先チョイスがいいセンス!私もいつか行ってみたい。 そして、DJ松永の若林にむけた手紙が泣ける。何これアツイ。いまさらリトルトゥースになれないよぉ。

Posted byブクログ

2024/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

若林がキューバ、モンゴル、アイスランドの旅行を通じて 感じたこと、理解したことを吐露したエッセイ。 そして、巻末のDJ松永の解説(文庫本だけ)は極めてアツイので何度も読み返したい。 あと、アイスランド大晦日の花火を見に行きたいと強く思った。 — 以下印象に残った内容 新自由主義の中では、どこまでいっても足りることなく どこまで進めば良いのか際限がない。 日本社会は3カ国に比べ”世間”を信仰している。 世間は、空気を読め。と言い、 新自由主義は、個性を出せ。と言う。 この現代社会を生き抜くには、 ”血の通った関係と没頭”こそが重要だと感じる。

Posted byブクログ

2024/03/25

何が僕たちを競争させているのだろう?新自由主義の世界ですべてが商品化される違和感を感じた。社会主義のキューバの人々は、競争相手としてではなく、1人の人間同士としての本当の笑顔が見えた。でもその笑顔は日本にもあるんじゃないか?と思わせてくれるような本。

Posted byブクログ

2024/03/17

時々淡々と毒が混じったツッコミが入るのがなんとも若林らしくて面白かったしさくさく読めた キューバを一緒に旅行してる気持ちになったし、行ってみたくなったな。旅エッセイかと思ったら最後の章とても素敵だった

Posted byブクログ

2024/02/12

キューバの観光地を効率よく回ったり、ディープな場所にも行くし、些細なコトで気分を害して引きずったりもする旅のエッセイ。 カストロが大観衆を前に演説した革命広場や闘鶏場の熱気が伝わってきて、アイスクリーム屋やビーチ、堤防沿いに集まるキューバの人たちの表情が丁寧に描写されていた。 ...

キューバの観光地を効率よく回ったり、ディープな場所にも行くし、些細なコトで気分を害して引きずったりもする旅のエッセイ。 カストロが大観衆を前に演説した革命広場や闘鶏場の熱気が伝わってきて、アイスクリーム屋やビーチ、堤防沿いに集まるキューバの人たちの表情が丁寧に描写されていた。 インドア派の若林さんが、1人でキューバに行きたかった理由は…。

Posted byブクログ

2024/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

競争に勝ち続け、お金を稼ぎまくる人だけが幸せになれるという新自由主義。 自分の悩みの全部はこのシステムのせいだと感じた事をきっかけに、真逆のシステムである社会主義国のキューバに行く若林さん。 キューバでの様々な経験は読んでいてとても新鮮だった。 中でも印象に残ったのはキューバの住宅事情について。 社会主義国のキューバで裕福な暮らしをするにはコネが重要らしい。 「日本の自由競争は機会の平等であり、結果の不平等だろう。キューバの社会主義は結果が平等になることを目指していて、機会は不平等といえるのかもしれない」(P149) なるほど。 「競争」「勝負」となると途端に腰が引けてしまうけど、確かに日本ではある程度機会は平等にある。 「裕福になりたければもっと頑張れよ、今の生活に満足できないのは努力してないからだ」と言われれば、でも、だって、と言いたくなるけど、確かにそうなのかもしれない。 100%の力を出し切って生きてるわけじゃないから、ギラギラと勝ち進んでいく人を見るとなんとなく負い目のようなものを感じてしまう。 まぁこのくらいの頑張りなら、こんな程度ですよね、と自分を納得させてしまう。 まあ、それが生きていくことに対しての漠然とした疲れの原因なんだろうな、とは薄々気付いている。 だけどキューバのように、コネが無いと裕福に暮らせない世の中もどうだろう。 どんなに頑張っても結果は同じ。 生活に選択肢はほとんど無い。 お金持ちとうまくやっている友人は良い家に住んでいるが、コミュ障気味な自分はいつまで経ってもボロ屋。 どっちも嫌だし疲れるし面倒くさい(笑) やっぱり若林さんの言う通り何事もバランスなんだろうな。 そして、日本だろうとキューバだろうと世界のどこだろうと、血の通った関係が何よりも尊い。 若林さんの本を読んでると、気の合う人とただ楽しく生活したい、喋りたい、それこそが自分の人生で一番やりたい事だ、という気持ちが湧いてくる。 よし、飲みにでも行こう。 気の合う人を見つけよう。 (と言ってまっすぐ家に帰って来てしまう日々)

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2023/11/28

若林さんと一緒にキューバを旅行している感覚に。キューバ旅行を行くきっかけになったエピソードに人柄の良さを感じました。

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2023/11/09

ななめなものの考え方と独特のワード使いが面白い。最後は亡きお父さまへの悲しみが感動を誘う。 著者の見るモノクロの東京とカラフルなハバナの街並みの対比の描写が、日常の閉塞感と旅の開放感を表現している。

Posted byブクログ

2023/10/06

自分がキューバに行ったわけじゃないのに、平易な文章を通して行った気になれた。(そんなわけ無いが) というような括弧使いもコミカルで面白かった。 思い切って非日常を体験できる旅もいいかもしれない。

Posted byブクログ

2023/08/21

読みやすい。紙が厚口で立派。 活き活きとした旅行記でありつつ、メインテーマは内面の話であるところが面白かった。 東京(新自由主義の街)が「灰色」に見える感覚には共感する部分もかなりあるけれど、そこにも人と人の血の通ったつながりは存在するだろうとも思う。 キューバでなければ出会えな...

読みやすい。紙が厚口で立派。 活き活きとした旅行記でありつつ、メインテーマは内面の話であるところが面白かった。 東京(新自由主義の街)が「灰色」に見える感覚には共感する部分もかなりあるけれど、そこにも人と人の血の通ったつながりは存在するだろうとも思う。 キューバでなければ出会えなかったもの、というよりと、キューバに行くことで存在に気づいたものについて書かれているんだなと感じた。 新自由主義:機会の平等→結果の不平等 共産主義:機会の不平等↔︎結果の平等 という構図があるという気づきに、なるほどと思った。

Posted byブクログ