1,800円以上の注文で送料無料

サーカスの夜に の商品レビュー

3.4

62件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/09/21

サーカスという言葉の響きには、夢と浪漫、そしてなぜかしら哀愁を感じます。サーカスの一座が、旅回りの公演をしていることに、起因するのかもしれません。定住しない生き方に憧れを感じたりもします。 この物語はハイライトを浴びるサーカスのスターの姿を語るものではなく、その舞台裏、団員たちの...

サーカスという言葉の響きには、夢と浪漫、そしてなぜかしら哀愁を感じます。サーカスの一座が、旅回りの公演をしていることに、起因するのかもしれません。定住しない生き方に憧れを感じたりもします。 この物語はハイライトを浴びるサーカスのスターの姿を語るものではなく、その舞台裏、団員たちの日常が綴られています。 主人公は幼いころに大病を患い、10歳で体の成長が止まってしまった13歳の少年です。両親に見捨てられ、祖母に育てられた少年が、サーカスの世界へ飛び込み、成長していく過程が描かれています。 どこの国の、いつの時代の出来事なのか、舞台設定は明確にされていないのですが、食事を作る場面が頻繁に出てきます。どこにいても、いつの時代も、生きていくためには、食べることが欠かせないということでしょうネ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

Posted byブクログ

2017/08/01

自分の心と体が求めるままに…ありのままに生きることを当然のこととして自他共に受け容れる。 それがメインテーマなのかと思います。 しかし、「にじいろガーデン」を読んだ時と同じく 強く共感できるほどには没入できませんでした。 作者ご自身にも未消化なところが おありなのではないかと...

自分の心と体が求めるままに…ありのままに生きることを当然のこととして自他共に受け容れる。 それがメインテーマなのかと思います。 しかし、「にじいろガーデン」を読んだ時と同じく 強く共感できるほどには没入できませんでした。 作者ご自身にも未消化なところが おありなのではないかと感じてしまいます。 描かれているものたちの描かれ方の散漫さ…それが 物語への没入を妨げているのかも知れません。 大好きな作家さんなのですが、長い間 エッセイ集のようなものしか出版されませんでしたね。 作品の構想を練られているのだろうと 楽しみにしていましたが、文庫化された最近の小説は 小川糸さんらしくもあり、らしくもなし、と いった感じです。

Posted byブクログ