サーカスの夜に の商品レビュー
おなかがいっぱいなら 人はそれだけで幸せになれる 好きな食べ物が自分の名前になるのだとしたら わたしは「エビフライ」と名乗ります
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サーカスの人たちとの暮らしで 自分の居場所を求めている、そんなお話。 なにか大きなことがあるわけでもないけど、 少年の心は毎日毎日、 サーカスのとりこになっていく。 サーカスの人たちもよい人ばかりで、 少年にとてもよくしてくれる。 小川糸さんらしい、ほっこりした文章が続き 美...
サーカスの人たちとの暮らしで 自分の居場所を求めている、そんなお話。 なにか大きなことがあるわけでもないけど、 少年の心は毎日毎日、 サーカスのとりこになっていく。 サーカスの人たちもよい人ばかりで、 少年にとてもよくしてくれる。 小川糸さんらしい、ほっこりした文章が続き 美味しい料理も出てくる。 拾い忘れた話題がいくつかあるなとは思ったけど それはそれで気にしなくてもいいのかもしれない。
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両親との思い出を胸にサーカスへ入った少年。 未知なる世界へ飛び込んだ少年を親心のように心配した序盤。 よくぞここまでと少年の成長に感心した終盤。 何かを抱えながらも笑ってる周りの人がとても暖かく。描く料理が旨そうで腹が鳴る。
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少年が前向きに頑張る姿がとても輝かしかった。 出会いと別れを繰り返し逞しくなったなと物語を通して感じられる。サーカスなんてみたのは何十年前だろうか。またいつかみたいな。
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13才の少年が自分の人生の方向性を考え、力強い行動力で、実現させて行くお話。 少年を迎え入れたサーカスの仲間達も一人一人が魅力的。 絵本をめくっているような感覚で読み終えた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
外国の童話みたいなお話。両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日に、レイボーサーカスに飛び込んだ。 病気の治療のためにつかった薬が原因で、10歳の体から成長しなくなってしまい、自分の居場所を探すために、育て親であるグランマのもとを飛び出した。 1年間のサーカスでの生活を通じて、少年も仲間たちとの絆を深め、成長していく。 個性豊かなサーカスの団員たちがそれぞれ魅力的で、華やかで明るく見える面々が、それぞれの過去を抱えていて、なんだかとってもよかった。 クリスマス公演で初公演の少年が、ソリャンカとして綱の上を歩き出すところで幕が降りるの、綺麗な終わり方でよかった。
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両親が離婚前に連れてってもらったサーカスに憧れて13歳の誕生日サーカスの世界に飛び込んだ少年。個性的な団員に囲まれて体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく物語 登場人物たちは正式な名前は明かされない、芸名だったり、役職名でお互い呼び合うがキャラの印象はとても強い、行き倒れ...
両親が離婚前に連れてってもらったサーカスに憧れて13歳の誕生日サーカスの世界に飛び込んだ少年。個性的な団員に囲まれて体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく物語 登場人物たちは正式な名前は明かされない、芸名だったり、役職名でお互い呼び合うがキャラの印象はとても強い、行き倒れていたところを助けてくれた優しくて美しいローズ、初恋相手のマカロン、ジャグリングの天才キャビア、サーカスの看板スターでもあるナットー、主人公を支えてくれる同室のコック、情熱的な団長などどのキャラもとても好き。 いつもはユーモア溢れるサーカスだけどもちろん暗い部分もあってどん底まで沈むこともあり、現実の厳しさもこの小説では描かれている。ただ楽しいだけではない、なんとなくわかっていても読むことで深く知ることができてとても良かった。 サーカスのワクワク感を小説の中で味わえ読み終わったあとは、もう少しこのサーカス団と旅がしたい、終わるのが勿体無い、続きが読みたい、と思ってしまうほど夢中になれました。文体もスッキリしページ数も多くない読みやすいので読書初心者にもおすすめです。
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サーカスを映像でしか観たことがない私だけれど、サーカスの華やかさや楽しさ、団員のパフォーマンス、つながりや絆、そして移動しながらの生活がイメージできて、不思議な感覚で読み進められた。 親が離婚し祖母と2人暮らしとなった13歳の少年が、サーカスの世界に飛び込み、成長していく姿が描...
サーカスを映像でしか観たことがない私だけれど、サーカスの華やかさや楽しさ、団員のパフォーマンス、つながりや絆、そして移動しながらの生活がイメージできて、不思議な感覚で読み進められた。 親が離婚し祖母と2人暮らしとなった13歳の少年が、サーカスの世界に飛び込み、成長していく姿が描かれている作品。体の生育に悩みを抱えた少年は、サーカスの世界で、個性溢れる人たちと出会い、それぞれの愛情を受けながら、自身の努力も加わり、サーカス団の一員としてたくましく成長していく。この少年みたいに好きなことは原動力にはなるけど、いざ挫折するとその衝撃も大きいものとなる。そして、難しいなと思うのは、好きだけでは自分に本当に合っているかは、わからないということ。だとしても、好きなことというのは自分を突き動かし続けるものなのかもしれない。観客の歓声や拍手が心に響き、その反応が伝わってくる。団員たちの命をかけての数々の技を、固唾をのんで見守る観客と仲間と一緒に観ているかのような錯覚を受けた。思わず笑ってしまう団員たちの掛け合いも楽しい。そんな気心が通じ合っている仲間とつくるショーだから、笑いや喝采が沸き起こるのだろう。華やかなショーと舞台裏での過酷な生活や弛まぬ努力の姿、そのギャップに魅了される。華やかなものには目に見えない影の部分もあるのだろうな。目立たない努力もあるのだろうな。自らの意志で飛び込んだ少年を受け入れる団長や団員たちの温かさが心地よい。ある意味、家族みたいなものなのだろう。入団当初、トイレ掃除やコックの手伝いを懸命にする少年の姿がかっこいい。自分の居場所をつくるために、与えられた仕事を楽しく懸命にする姿がかっこいい。 叶えたいことがある幸せとそれを応援してくれる人がいるありがたさを感じる作品だった。「ライオンのおやつ」以来の小川糸さんの作品を読了した。人の感情を丁寧に細かく描写する小川糸さんの作品の魅力を感じる作品に出会えて嬉しかった。生きることへの情熱やひたむきさを得た。私は、なかなかそこまで感じて生きてはいないけれど、そんな生き方はいいなとも思う。難しいけれど。これから手にする小川糸さんの作品も楽しみになった。
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両親が離婚しひとりぼっちになった少年が、不自由な体で自由に生きるために、サーカス団に入り自分の居場所を探しながら成長していく物語 小川糸さんの作品は今回で2作目でした。 心に優しくそれでいてストレートに響く表現がとても上手な作家さんだと思います。 貧しいサーカス団で一歩ずつ大...
両親が離婚しひとりぼっちになった少年が、不自由な体で自由に生きるために、サーカス団に入り自分の居場所を探しながら成長していく物語 小川糸さんの作品は今回で2作目でした。 心に優しくそれでいてストレートに響く表現がとても上手な作家さんだと思います。 貧しいサーカス団で一歩ずつ大切なことを学んで行きながらも、決して自分を見失わず前を向いて直向きに生きる姿に心が揺さぶられました。 読後は穏やかで優しい気持ちになれる作品でした。
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自分の居場所を求めた少年がサーカス団の一員となり過ごした1年間の成長物語。 少年は成長することのない自身の身体にコンプレックスを抱えていた。だけど、サーカス団にはさまざまな人たちがいた。 少年は両親の離婚により孤独を感じていた。だけど、もっと深い孤独と闘っている人たちがいること...
自分の居場所を求めた少年がサーカス団の一員となり過ごした1年間の成長物語。 少年は成長することのない自身の身体にコンプレックスを抱えていた。だけど、サーカス団にはさまざまな人たちがいた。 少年は両親の離婚により孤独を感じていた。だけど、もっと深い孤独と闘っている人たちがいることを知る。 少年は働けることの難しさを知らずにいた。だけど、講演をひとつ開催するにも障壁が立ちはだかることがあることを知る。 少年は恋を知らなかった。だけど、人を愛することの苦しみや喜び、情けなさを知る。 少年は死は遠い場所のものだと思っていた。だけど、死は身近にあり大切な人を失う哀しみを知る。 少年は自分が何をしたいのか、何になりたいのかを知らなかった。だけど、それを見つけた時に本気になれた自分と出会う。 少年は自分の居場所を見つけたときに知る。 孤独なんかじゃない。 この身体で生きていく。 少年がサーカス団の中で出会う人々と織りなす人生の踵。 人生は思うより長い。 今年の9冊目
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