鹿の王(1) の商品レビュー
未知のウイルスとの戦い…って、今の時代と既視感がある。医療現場の方々に思いを馳せつつ読みました。 飛鹿や風景の描写がいきいきとして美しく、上橋さんの作品をたっぷり味わうことができました。 絶妙なところで切ってあって、今後の展開が楽しみです。
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二読目。荒涼とした炭鉱、山や植物の美しい風景、毛並みや表情など生き生きとした動物の描写が素敵ですんなりと物語の世界に入っていける。 一読めでは気が付かなかったが、いや舞台設定が緻密かつ巧でどっぷりとこのファンタジーの世界に没入させてくれる。第1巻でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上橋菜穂子さん独特の世界観が私の想像力を豊かにしてくれる。どの小説を読んでも、情景が浮かんでくるので、毎回楽しみに読んでいます。 この話は、いま世界で新型コロナウイルスが問題になっているように、物語の中では黒狼熱(今のところまだはっきり決まってないけど。)によって全滅してしまった集落の話から始まる。 生き残ったヴァンとユナが流れ着いた先の家族がとても温かくて、ほっこりできた。飛鹿も実際にいるものじゃないのに、何となく想像できて出会ってみたいとまで思えた。 最後の解説にもあったように、いい所でシーンが変わっていくので、読みたい欲を引き出すカメラワークが素晴らしいなと感じた。 ヴァンを探しに行って、山犬に襲われ谷底に落ちていったサエがどうなったのかすごく気になる。
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良い、良いぞ! 『精霊の守り人』が好印象で、上橋菜穂子氏の作品を読みたいと思っていたので、読書の皆さんから高評価の本作を手に取った。 追うもの、追われるもの。 其々が描かれ、世界の勢力図に加えて、民族の違い等、世界に生きる人々の営みが活き活きと魅せる生活が魅力的だ。 ここか...
良い、良いぞ! 『精霊の守り人』が好印象で、上橋菜穂子氏の作品を読みたいと思っていたので、読書の皆さんから高評価の本作を手に取った。 追うもの、追われるもの。 其々が描かれ、世界の勢力図に加えて、民族の違い等、世界に生きる人々の営みが活き活きと魅せる生活が魅力的だ。 ここから大きな物語が始まるであろう予感に心が躍る。 人の繋がりが魅せる暖かさと、国や民族が生み出した現実がミックスされ、読者として喜ばしい世界観を演出している。 期待せずにはいられない展開。 強いて言うならば、建物や村、町の描写がもっと細やかならば、個人的にはありがたいと感じた。 読了。2巻へ。 ※以下ネタバレ かつてツオル帝国と戦った戦士、ヴァン。 『独角』の頭として帝国に捉えられ、奴隷として生かされていた。 奴隷として労働させられていた岩塩鉱に、ある日突然、黒い犬の群れが襲いかかった。 人々は噛まれたことにより病に倒れ、帝国の岩塩鉱はヴァンと女に抱かれた幼子を残して全滅。 帝国の人間も、囚われた奴隷も皆死んだのだ。 逃れた先で出会った家族たちと、鹿を育てる事に従事し心休まる生活をしていたヴァン。ユナと名付けた幼子を我が子のように愛し暮らしている。 一方、謎の病で全滅したはずの、岩塩鉱から一人の奴隷がいなくなったことを知った帝国側はヴァンを追う。 聡明な医者であるホッサル。病の治療薬を作ることをヨタルという帝国の王子に任される。 ヴァンを追うのに抜擢された女性、サエ。 旅路で黒い犬に襲われ谷に落ち行方不明に。 帝国で開催された鷹狩の御前祭にて、突如として黒い犬が現れたところで1巻は終わる。
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獣の奏者を書かれた方で 友人からの勧めもあり読んでみました。 ワクワクさせる要素がたくさんあり、 どの小説よりも描写が細かくリアルで 頭の中で空間を再現できるほどに上手でした。
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死に場所を求めて戦った男が捕らえられて奴隷となった岩塩鉱を疫病が襲う。 生き残ったのは男と竈に隠されていた幼い少女だけ。 病の恐ろしさと理不尽さを縦軸に、押し寄せてきた大国と飲み込まれた人々たちの歴史が織り込まれた架空歴史ファンタジー。 大国からは狂戦士と恐れらた主人公の悲しみを...
死に場所を求めて戦った男が捕らえられて奴隷となった岩塩鉱を疫病が襲う。 生き残ったのは男と竈に隠されていた幼い少女だけ。 病の恐ろしさと理不尽さを縦軸に、押し寄せてきた大国と飲み込まれた人々たちの歴史が織り込まれた架空歴史ファンタジー。 大国からは狂戦士と恐れらた主人公の悲しみを背負った姿と、もう一つの柱である、医術師の病に立ち向かう過程に引き込まれる。 そしてやはり出てくる食べ物が美味しそう。
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ファンタジーを活字で読んだのは初めて、想像力が鍛えられたような気がします笑 私だったら、ただの「空」って言うところを色んな表現で色んな表情の「空」を思い浮かばせてくれる。。。小説家ってカッコ良いなあ、なんで思った作品でした。(「空」に限らずね)
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以前から読みたいと思っていましたが、やっとよみはじめました。ひとまず第1巻、読了です。 ファンタジックな架空世界ですが、細部までしっかり世界が構築されていて、リアリティがありますね。 自然や社会、文化の描写も細かくて、ストーリーのみならず、この世界観を感じるだけでもたのしめま...
以前から読みたいと思っていましたが、やっとよみはじめました。ひとまず第1巻、読了です。 ファンタジックな架空世界ですが、細部までしっかり世界が構築されていて、リアリティがありますね。 自然や社会、文化の描写も細かくて、ストーリーのみならず、この世界観を感じるだけでもたのしめます。 コロナ禍の中、偶然にもこの物語が、疫病とそれに立ち向かう医師が登場している点も、今読むにあたり考えさせられるところかもしれません。 ともあれ、第2巻以降も楽しみに読んで行きたいと思います。
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複数の登場人物の視点で物語が進んでいく。ヴァン、マコウカン、それぞれも世の中を見る視点も立場も違うから、彼らぞれぞれの主観で描くことで、鹿の王の世界観や暮らしや政治の複雑さを読者も苦労なく根付かせてくれる構成で書かれている。 複数の伏線が読み進めれば、繋がるのだろう。とても物語に...
複数の登場人物の視点で物語が進んでいく。ヴァン、マコウカン、それぞれも世の中を見る視点も立場も違うから、彼らぞれぞれの主観で描くことで、鹿の王の世界観や暮らしや政治の複雑さを読者も苦労なく根付かせてくれる構成で書かれている。 複数の伏線が読み進めれば、繋がるのだろう。とても物語に引き込まれる。すぐに二巻に手を伸ばした。
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上橋菜穂子先生の書かれる世界が好き。獣の奏者で上橋先生の虜になり、鹿の王を読んでみた。獣の奏者と似ており、国や人と動物の関りが書かれている。また、物語の切り方が丁度よい「え、どうなるの」と興味をそそられるような切り方で読むのが止まらなかった。
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