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紙の動物園 の商品レビュー

4

155件のお客様レビュー

  1. 5つ

    51

  2. 4つ

    53

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

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2025/02/12

翻訳の都合なのか読みにくすぎる 最後の話はむごすぎて無理だった 心智五行、愛のアルゴリズムはお気に入りだったのでかろうじて星2つ。 意思とは純粋なものなのか、機械化できるような、アルゴリズムで説明できるようなものではないのか?興味ある分野だから読んでいて楽しかった 腸内細菌が性格...

翻訳の都合なのか読みにくすぎる 最後の話はむごすぎて無理だった 心智五行、愛のアルゴリズムはお気に入りだったのでかろうじて星2つ。 意思とは純粋なものなのか、機械化できるような、アルゴリズムで説明できるようなものではないのか?興味ある分野だから読んでいて楽しかった 腸内細菌が性格形成にも関わるのではという発想は真偽ともかく新鮮でおもしろい 紙の動物園はあまりに御涙頂戴すぎる

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2025/01/19

岩波新書版を持っていて既読。紙の動物園 文庫版を再読。 「紙の動物園」「月へ」「結縄」「太平洋横断海底トンネル小史」「心智五行」「愛のアルゴリズム」「文字占い師」を収録。読み返すと、色々、前に読んだ時と同じように感動したりもあれば、スッと読み飛ばしていた部分に今回は気づいたり惹か...

岩波新書版を持っていて既読。紙の動物園 文庫版を再読。 「紙の動物園」「月へ」「結縄」「太平洋横断海底トンネル小史」「心智五行」「愛のアルゴリズム」「文字占い師」を収録。読み返すと、色々、前に読んだ時と同じように感動したりもあれば、スッと読み飛ばしていた部分に今回は気づいたり惹かれたりもあって、良い本は再読しても面白いなあと思う。 ケン・リュウって必ずしもSFではない、ファンタジーもあり、中国や台湾の物語的な話でもある、アメリカに住んでいるゆえの考え方、捉え方もあり、同時に中国の味わいもあるところが面白い。 加えて読み返すたびに、もしくは人によって、または、その時の自分によっても、ハッピーエンドにもバッドエンドにも読める、結末を確定しない面白さもあるように思いました。

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2025/01/15

全体としては、重々しい鈍色の世界にひとつの温かみを見せてくれる短編集だった。その意味では後味は悪くなく、印象としては好きな部類。 中国や台湾の抑圧/文化的差別を世界の背景に、SFというよりもスコシフシギ的なエッセンスにより、人物の「生」を描く。雑感としてはそんなところだろうか。 ...

全体としては、重々しい鈍色の世界にひとつの温かみを見せてくれる短編集だった。その意味では後味は悪くなく、印象としては好きな部類。 中国や台湾の抑圧/文化的差別を世界の背景に、SFというよりもスコシフシギ的なエッセンスにより、人物の「生」を描く。雑感としてはそんなところだろうか。 これが卑近な話を材に取っていたら自分は眉を顰めていただろうがそれを棚に上げつつ、収録話に中国語未翻訳作品がいくつかあるのは寂しい気持ちもあるような気がする。 また、SFを蓑とする現代アメリカ/中国風刺がここまで米国文壇でウケることについても、なんとも言えずビターな味わいがある(もっとも、風刺に収まらない凄味も感じるところではある)

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2024/12/19
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■評価 ★★★✬☆ ■感想 ◯7つのSF短編集 ・紙の動物園 ・月へ ・結縄 ・太平洋横断海底トンネル史 ・心智五行 ・愛のアルゴリズム ・文字占い師 で構成されている。 ◯結縄からは現代のシステムの自費のなさを感じ、心智五行からは竹取物語っぽさを感じた。

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2024/12/18

どの作品も心にズドンとくるものがありました。 同じ人間なのにどうしても分かり合えないものが どこかにある。 表題作の「紙の動物園」は、とても重い作品だと 感じました。  現代でもこういった境遇の母子関係の方もいるん じゃないかと実感しました。 異文化で育った者たちの葛藤や、著者...

どの作品も心にズドンとくるものがありました。 同じ人間なのにどうしても分かり合えないものが どこかにある。 表題作の「紙の動物園」は、とても重い作品だと 感じました。  現代でもこういった境遇の母子関係の方もいるん じゃないかと実感しました。 異文化で育った者たちの葛藤や、著者自身の 経験も作品に投影されている印象でした。 新たなSF界のニュースターの誕生を目にしました。

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2024/12/13

友人に「紙の動物園おもしろいよ」と勧められて読んだら、最初にある表題作が1番重い話で辛かった。途中まではファンタジーみがあって楽しかったのが、最後ら辺からグサッときて悲しくなった。他は楽しく読めて、個人的お気に入りは結縄と選抜宇宙種族の本づくり習性。

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2024/10/30

次世代SFの担い手という中国出身のケン・リュウの短編集1作目。 中国出身でアメリカに住んでも英語をほとんど喋ろうとしない母親。実は母親には、折り紙で動物を折ることと、その動物に命を吹き込むという魔法という特技があった。母親の結婚までの秘密とは…。 短編が7篇含まれる短編集。フ...

次世代SFの担い手という中国出身のケン・リュウの短編集1作目。 中国出身でアメリカに住んでも英語をほとんど喋ろうとしない母親。実は母親には、折り紙で動物を折ることと、その動物に命を吹き込むという魔法という特技があった。母親の結婚までの秘密とは…。 短編が7篇含まれる短編集。ファンタジーである表題作、とある星に不時着し、原住民と交流を描いたSFなど、多様な作品が含まれている。 中国出身で、英語で書かれている文章で、訳文とはいえ少し独特の読みにくさがある。また、中国という難しい文化圏と関係した作品『月へ』『文字占い師』が含まれており、中国共産党を称賛する側なのか、それとも反発する側なのか、どちらの立ち位置から描かれているのかが時々気になって集中できないものもある。『月へ』はピンとこなかったな。 そんな中にある、タンパク質の折り畳みの話や腸内細菌が考え方に影響する話、プログラムとアルゴリズムの話など、きちんと論文や実際の技術に根ざしたアイデアで描かれていることは、研究に携わるものとしては、とても好感の持てるものである。 訳者あとがきで色々と解説されているので、一度読んだあとにあとがきを読んで読み返すと理解しやすいのかもしれない。 でもねえ「とても分厚い本でとても高価だったので大変だった」というのはどうなんだろうね。

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2024/10/04
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『紙の動物園』から始まり『結縄』へ。SF、ファンタジー、ヒューマン。不思議で、悔しくて、温かくて、意表を突かれ。最後『文字占い師』は辛く憤りあまりの悲しさに泣いた。世の中の理不尽に無情に。 きっとこの人にしか書けない。物凄い本を読んだ。

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2024/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母の本棚から拝借 読むのがつらい…との母の感想を受けて、ドキドキしながら読み始める。 確かに、一話目の紙の動物園から泣ける…。 紙の動物園は、マダムインニューヨークを見たところだったので、ストーリーに既視感を感じつつも、最後にお母さんの生い立ちや想いを知り、涙が止まらない。 二話目の月へ、移民申請の裁判の話。メキシコからの脱出の話を読んだところだから、よりグッと来た。移民と受け入れ国の圧倒的な力の差と、掻い潜ろうと知恵を巡らせる移民や切迫した背景は、読み物としてすごく惹きつけられる。だけど、現実に起こりうる内容として見ると胸が悪い。 三話目の結縄は、フードレジームのような列強国やそこの大企業が周辺国を搾取する構図で、中国にルーツがあり、アメリカに住む著者はどんな思いで書いたのだろうと思った。 四話目の太平洋横断海底トンネル小史、ジーンときた。希望して来たわけでもないのに、海底でしか暮らせなくなってしまった主人公、哀れに思うけど、好きな女性を見つけ、過去の後悔を打ち明けられる最後にホッと一息つける。 五話目の心智五行は、西洋(医学)と東洋(医学)の対比構造に、結縄のときのような強国のルールの押し付けで話が進む。結末は、もはやもっと絶望的な方が受け入れやすかったかもしれない。 六話目の愛のアルゴリズム。これが1番怖かった。自分の行動がアルゴリズムに感じる。遺伝子に動かされているとかって表現があるけれど、それよりも怖い。無生物と混同することが怖い。 最後の文字占い師は、救いようがなく苦しい。リリーが自分のせいでお友達を死なせてしまう。お父さんが感じる違和感。リリーの平静に見える態度。全てが悲しい。 SFなんだけど、全部妙に事実っぽいのがつらい。ハリーポッターほど気軽に見れない。

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2024/09/16

中国中心にその他の国も登場するのでグローバル舞台を感じさせるちょっとSF物語の短編集。最近、良いアジア人著者の本に出会えて嬉しい。 良く分からない話もあったが、何か琴線に触れる、寂しさを感じる物語。 いくつかの場所で勧められているのを見て、読みたいなと思っていた本、北海道旅行中...

中国中心にその他の国も登場するのでグローバル舞台を感じさせるちょっとSF物語の短編集。最近、良いアジア人著者の本に出会えて嬉しい。 良く分からない話もあったが、何か琴線に触れる、寂しさを感じる物語。 いくつかの場所で勧められているのを見て、読みたいなと思っていた本、北海道旅行中に読む本が無くなったので、本屋に寄って購入。

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