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紙の動物園 ケン・リュウ短篇傑作集 1 ハヤカワ文庫SF
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紙の動物園 ケン・リュウ短篇傑作集 1 ハヤカワ文庫SF

ケン・リュウ(著者), 古沢嘉通

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紙の動物園 ケン・リュウ短篇傑作集 1 ハヤカワ文庫SF

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2017/04/07
JAN 9784150121211

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紙の動物園

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2024/10/30

次世代SFの担い手という中国出身のケン・リュウの短編集1作目。 中国出身でアメリカに住んでも英語をほとんど喋ろうとしない母親。実は母親には、折り紙で動物を折ることと、その動物に命を吹き込むという魔法という特技があった。母親の結婚までの秘密とは…。 短編が7篇含まれる短編集。フ...

次世代SFの担い手という中国出身のケン・リュウの短編集1作目。 中国出身でアメリカに住んでも英語をほとんど喋ろうとしない母親。実は母親には、折り紙で動物を折ることと、その動物に命を吹き込むという魔法という特技があった。母親の結婚までの秘密とは…。 短編が7篇含まれる短編集。ファンタジーである表題作、とある星に不時着し、原住民と交流を描いたSFなど、多様な作品が含まれている。 中国出身で、英語で書かれている文章で、訳文とはいえ少し独特の読みにくさがある。また、中国という難しい文化圏と関係した作品『月へ』『文字占い師』が含まれており、中国共産党を称賛する側なのか、それとも反発する側なのか、どちらの立ち位置から描かれているのかが時々気になって集中できないものもある。『月へ』はピンとこなかったな。 そんな中にある、タンパク質の折り畳みの話や腸内細菌が考え方に影響する話、プログラムとアルゴリズムの話など、きちんと論文や実際の技術に根ざしたアイデアで描かれていることは、研究に携わるものとしては、とても好感の持てるものである。 訳者あとがきで色々と解説されているので、一度読んだあとにあとがきを読んで読み返すと理解しやすいのかもしれない。 でもねえ「とても分厚い本でとても高価だったので大変だった」というのはどうなんだろうね。

Posted by ブクログ

2024/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『紙の動物園』から始まり『結縄』へ。SF、ファンタジー、ヒューマン。不思議で、悔しくて、温かくて、意表を突かれ。最後『文字占い師』は辛く憤りあまりの悲しさに泣いた。世の中の理不尽に無情に。 きっとこの人にしか書けない。物凄い本を読んだ。

Posted by ブクログ

2024/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母の本棚から拝借 読むのがつらい…との母の感想を受けて、ドキドキしながら読み始める。 確かに、一話目の紙の動物園から泣ける…。 紙の動物園は、マダムインニューヨークを見たところだったので、ストーリーに既視感を感じつつも、最後にお母さんの生い立ちや想いを知り、涙が止まらない。 二話目の月へ、移民申請の裁判の話。メキシコからの脱出の話を読んだところだから、よりグッと来た。移民と受け入れ国の圧倒的な力の差と、掻い潜ろうと知恵を巡らせる移民や切迫した背景は、読み物としてすごく惹きつけられる。だけど、現実に起こりうる内容として見ると胸が悪い。 三話目の結縄は、フードレジームのような列強国やそこの大企業が周辺国を搾取する構図で、中国にルーツがあり、アメリカに住む著者はどんな思いで書いたのだろうと思った。 四話目の太平洋横断海底トンネル小史、ジーンときた。希望して来たわけでもないのに、海底でしか暮らせなくなってしまった主人公、哀れに思うけど、好きな女性を見つけ、過去の後悔を打ち明けられる最後にホッと一息つける。 五話目の心智五行は、西洋(医学)と東洋(医学)の対比構造に、結縄のときのような強国のルールの押し付けで話が進む。結末は、もはやもっと絶望的な方が受け入れやすかったかもしれない。 六話目の愛のアルゴリズム。これが1番怖かった。自分の行動がアルゴリズムに感じる。遺伝子に動かされているとかって表現があるけれど、それよりも怖い。無生物と混同することが怖い。 最後の文字占い師は、救いようがなく苦しい。リリーが自分のせいでお友達を死なせてしまう。お父さんが感じる違和感。リリーの平静に見える態度。全てが悲しい。 SFなんだけど、全部妙に事実っぽいのがつらい。ハリーポッターほど気軽に見れない。

Posted by ブクログ

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